どうも!清朝末期の動乱とか、歴史ミステリーには目がないドラマブロガーです。今回始まった『天行健~革命前夜、風立ちぬ~』、これがまた初回からとんでもないスケールで物語をぶち込んできましたね!早速、第1話のあらすじとネタバレを詳しく語っていきたいと思います。

物語の始まりは、戊戌の変法が失敗に終わってから12年後の1911年。皇帝はすでに光緒(こうしょ)帝(こうしょてい)から宣統帝へと移り、清王朝の終わりがすぐそこまで迫っている、そんな不穏な時代です。

ある日、川から奇妙な石碑が発見されます。そこに刻まれていたのは「龍震離九、争時易乾坤」という謎の古篆字。これが「天下の主が変わる」という意味だと解釈され、民衆の間に瞬く間に広がりました。革命の兆しに、宮廷は騒然となります。

この事態に最も肝を冷やしたのが、大内総管の存清(ツン・チン)。彼は、碑文の「九」という数字から、二十四節気の9番目にあたる「芒種(ぼうしゅ)」の日に謀反が起きるのではと推測。すぐさま調査を命じますが、黒幕にはたどり着けません。

一方、天津の大沽鎮にある宿屋で、9人もの男女が惨殺されるという凄惨な事件が発生します。駆け付けた捕快(警察官のような役職ですね)の王家洛(ワン・ジアルオ)は、現場の状況から毒殺と判断。クローゼットに隠れていて唯一生き残った女性・林家静を保護します。彼女の話によると、殺されたのは日本から一緒に帰国したばかりの叔父一家だとのこと。

王家洛(ワン・ジアルオ)は、その手口から犯人を異民族風の「棱西融天剣派」だと断定し、すぐさま追跡を開始!見事に犯人たちに追いつくのですが、これがまた強い!多勢に無勢で、王家洛(ワン・ジアルオ)は川に落ちて死んだふりをすることで、なんとかその場を切り抜けるのでした。熱血漢だけど、ちょっと詰めが甘いところも彼の魅力でしょうか。

さて、宮廷の存清は、一連の事件の裏に大きな陰謀を感じ、切り札を使うことにします。それは、かつて光緒(こうしょ)帝の御前侍衛でありながら、戊戌の変法に連座して投獄されていた男、穆青(ムー・チン)。「門三刀(もんさんとう)」の異名を持つほどのキレ者である彼に、自由と官職復帰を条件に事件の解決を依頼します。穆青(ムー・チン)は、このチャンスを掴み、再び光の当たる場所へ戻ることを決意するのでした。

その頃、例の融天剣派にも動きが。新しく掌門となった卓不凡(ジュオ・ブーファン)は、兄弟子である于煥傑(ユー・ホアンジエ)が独断で一家を惨殺したことに憤りを感じています。しかし于煥傑(ユー・ホアンジエ)は、殺した一家から「四月初三に上海で譚先(タン・シエン)という人物と会う」という重要な情報を得たと主張。どうやらこの剣派内にも、権力争いの火種がくすぶっているようです。

そして物語の核心へ。存清は穆青(ムー・チン)に、今回の事件の裏に伝説の財宝「浄壇密蔵(じょうだんみつぞう)」が関わっている可能性を告げます。これは明代の豪商が残した富可敵国ともいわれる財宝で、そのありかを示す蔵宝図(宝の地図)が、「龍震離九」の噂が広まったのと同じタイミングで宮中から忽然と姿を消したというのです。

穆青に課せられた最初の任務は、この消えた蔵宝図を追うこと。こうして、宮廷の陰謀、謎の剣派、そして伝説の財宝探しという3つの糸が、穆青、王家洛、卓不凡(ジュオ・ブーファン)という3人の男たちを中心に、複雑に絡み合いながら動き始めたのです。

『天行健~革命前夜、風立ちぬ~』第1話の感想

清朝末期という激動の時代を背景に、重厚な歴史ミステリーの幕が上がった、という印象です。物語は、宮廷で陰謀渦巻く存清と切り札の穆青、現場で犯人を追う熱血漢の王家洛、そして謎多き剣派の若きリーダー卓不凡(ジュオ・ブーファン)という、三者三様の視点で進んでいきます。それぞれの立場や目的が全く違うため、この先彼らがどのように交差し、対立していくのか、非常に興味をそそられました。単なる宝探しに留まらず、革命の気運や王朝の存亡といった大きなテーマが根底に流れているのが、物語に深みを与えています。初回から情報量が多く、それぞれのキャラクターが抱える背景もしっかりと描かれており、骨太なドラマを予感させるに十分な第1話でした。

つづく