冴えない大学生活の始まり

この物語の主人公はソ・ミンギ。国文学科の大学1年生だ。見た目は静かで、ちょっと世間知らずな感じ。彼にはいつもつるんでる3人の親友がいる。

一人はクォン・ギヒョク。元々は裕福な家庭だったけど、父親が亡くなって多額の借金を背負った。だからバイトを2つ掛け持ちしてる苦労人だ。ティーバッグを何度も使い回すほどのドケチっぷりで、友達からは引かれている。

次はイ・グァンジェ。ヒップホップと女の子が大好きで、いつも明るく陽気なムードメーカーだ。

最後はノ・ジュンソク。このグループのイケメン担当で、とにかく友達思いのいい奴。女の子から友達が変だからやめなよって言われても、迷わず女の子の方を振るくらいだ。

運命の出会い?それとも…

最悪の第一印象

ある日、ミンギはキャンパスで地面のアリに唾を吐きかけるという、しょーもないことをしていた。そこを運悪く、一人の女子に見られてしまう。彼女の名前はクォン・ソルハ。彼女は新学期に遅れて登録しなきゃいけないから、ミンギの時間割を全部コピーさせてほしいと言い出した。いきなり女子に話しかけられたミンギは、完全に固まってしまう。

友達にその話をすると、みんなその子は可愛いのか?と大騒ぎ。みんなで教室を覗き込み、ミンギを無理やり中に押し込んだ。恥ずかしさでいっぱいのミンギが空いてる席に座ると、なんとソルハが隣に移動してきた。ミンギはもう、恋する子犬みたいに彼女を見つめることしかできない。

勘違いから生まれた大事件

授業に飽きたソルハが教室を出ていくと、ミンギは床に落ちているピンクのポーチを見つける。彼はそれがソルハの物だと信じて疑わない。彼女を追いかけてポーチを渡し、秘密を共有するようにシーッと人差し指を口に当てるポーズまで決めてみせた。

想像してみてほしい。ミンギが教室に戻ると、後ろの席の女子が生理用品が入ったポーチをなくしちゃったと話しているのを。俺だったら、地面に穴を掘って埋まりたい気分だ。

彼女のペースに巻き込まれて

ちょっと危険な彼女の素顔

ポーチ事件の恥ずかしさを友達に愚痴っていると、そこにソルハが現れてミンギを食事に誘う。食堂へ向かう途中、彼女はとんでもないことを言い出した。近代詩の授業に潜り込むために、教授に兄がアメリカで死んで、それで登録が遅れたと嘘をついたと言うんだ。純粋なミンギが本気でお悔やみを言うと、彼女はあっさり嘘だと白状した。

食堂では、ソルハがミンギの食べ物に勝手にソースをかけまくり、食べさせようとする。自分が飲むからという理由で、ブラックコーヒーも無理やり試させる。ミンギが飲むときに小指が立つのを見て芸術的だねと褒めたり、彼の手を見て薬指が人差し指より長いから、あなたは繊細な人ねなんて分析したり。彼女のペースに、ミンギは完全に飲み込まれていく。

恋のライバル登場

この一件以来、ミンギはすっかりソルハに夢中だ。自分で食べ物にソースをかけ、ブラックコーヒーを飲み、小指を立てて飲むようになった。友達はそんな彼を見て、学生の飲み会で告白しろと焚きつける。

飲み会の席で、ミンギはソルハにアタックするチャンスをうかがう。友達に教わった通り、二日酔い防止ドリンクを渡してクールに決めようとした。でも、そのチャンスはソルハを狙っていた先輩に横取りされてしまう。先輩はミンギからドリンクをひったくり、彼を少し馬鹿にしてから、ソルハの元へ行ってしまった。

起死回生の一発

カラオケでの逆転劇

落ち込むミンギに、友達はお前には歌があるじゃないか!と励ます。ミンギは歌が上手いんだ。そして面白いことに、あの失礼な先輩は致命的な音痴だった。

ミンギはなかなか歌うタイミングを掴めない。そうこうしているうちに、キャンパスのバンドのボーカルが入ってきて、ソルハとデュエットを始めてしまう。ここでミンギは、ある行動に出た。リモコンをこっそり操作して曲を止め、それを先輩のせいだと見せかけたんだ。この小さなイタズラがきっかけで、ボーカルと先輩が口論になり、結局ミンギとソルハ以外はみんな部屋から出て行ってしまった。

深夜の共犯関係

二人きりになったカラオケで、ソルハはミンギにアカペラで歌うように促す。彼の歌声はもちろん素晴らしく、ソルハを感心させた。ミンギは最高の気分で家に帰る途中、ソルハから呼び出される。彼女が誘ったのは、なんと落書きだった。

ソルハは地下道の壁にスプレーで絵を描いていて、ミンギにもやるように勧める。ためらいながらも、ミンギはスプレーを手に取ってしまう。この時、彼女がいつも水筒でマッコリを飲んでいることも発覚した。

恋は盲目

この一連の出来事を友達に報告すると、ギヒョクとグァンジェは絶対に彼女は君のことが好きだと大興奮。でも、友達思いのジュンソクだけは、同意しつつもどこか浮かない顔だった。彼も、この二人のいびつな力関係に不安を感じていたんだろう。

そして物語の最後。ミンギはあの失礼な先輩に呼び出される。先輩はミンギにソルハのことが好きなのか?と単刀直入に尋ねるが、ミンギはそれを否定してしまう。先輩はミンギをライバルだなんて全く思っておらず、バンドのボーカルが彼女の周りに現れたら教えてくれと頼み事までしてきた。

ショックを受けるミンギ。彼の初恋は、どう考えても波乱の予感しかない。

感想

いやー、これは刺さる。主人公ミンギの情けなさ、痛々しさ、全部が昔の自分か?ってくらいリアルだ。好きな子の前で空回りしたり、友達にけしかけられて失敗したり、誰にでも経験があるんじゃないかな。特に、ポーチを勘違いして渡すシーンは、こっちまで恥ずかしくて布団を蹴りたくなった。

でも、このドラマの最高なところは、ミンギと友達3人の関係性だ。バカなことばっかりやってるけど、本気で友達の恋を応援する。特にイケメンのジュンソクがいい奴すぎる。

そしてヒロインのソルハ。彼女はただ可愛いだけじゃない。平気で嘘をつくし、かなり強引で自己中心的。一歩間違えればただのヤバい女なんだけど、その危うさが妙に魅力的で目が離せない。ミンギが彼女に振り回されていく様子は、見ていてハラハラする。これは甘いだけのラブストーリーじゃない。青春の黒歴史をえぐってくる、かなり手ごわいドラマだ。

つづく