あらすじ

済善堂の地下深く、囚われていた謎の人物の正体が顧雍(グー・ヨン)の息子である顧衫(コ・サン)だと判明します。顧雍が放った有毒ガスにより、潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は意識を失う寸前まで追い詰められました。

ネタバレ

密室の危機が暴く顧家の闇と交錯する愛執の行方

済善堂の地下深く、囚われていた謎の人物の正体が顧雍(グー・ヨン)の息子である顧衫(コ・サン)だと判明します。顧雍(グー・ヨン)が放った有毒ガスにより、潘樾(パン・ユエ)と楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は意識を失う寸前まで追い詰められました。

命がけの脱出劇の裏で、潘樾(パン・ユエ)は亡き妻への誓いと目の前の偽上官芷(シャングワン・ジー)への想いに激しく引き裂かれていきます。二人の距離が近づくほどに切なさを増す、波乱の灯会囮捜査が幕を開けました。

済善堂の地下牢に仕掛けられた毒ガスの罠と蘇る悲痛な記憶

狂乱の母親が運ぶ粥と生きていた凶手・顧衫(コ・サン)の影

地牢の奥深くで頭痛に苦しむ潘樾の耳に、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の優しい歌声が響きます。第1話や第10話でも描かれたように、彼女の歌う懐かしい童謡は、常に彼の凍てついた心を救う特別な力を持っていました。

正気を取り戻した潘樾と楊采薇が脱出を試みた瞬間、誰かが近づく足音が聞こえます。隠れた二人の前に現れたのは、正気を失ったはずの顧 (コ)夫人でした。

彼女は闇に向かって息子である顧衫の名前を呼び、父親に謝るよう涙ながらに語りかけます。第12話で顧雍が息子は5年前に死んだと語った言葉が、真っ赤な嘘だったと証明された瞬間でした。

閉ざされた鉄門と新県令を抹殺せんとする顧雍の狂気

卓瀾江(タク・ランジャン)の足止め作戦を切り抜けた済善堂の堂主である顧雍は、地牢に侵入者の痕跡があることを察知します。彼は冷酷な笑みを浮かべ、中にいる潘樾たちを閉じ込めるよう部下に鉄門の封鎖を命じました。

密室となった暗黒の空間に、突如として正体不明の有毒ガスが大量に流れ込み始めます。逃げ場のない狭い室内で、潘樾と楊采薇は次第に呼吸を奪われ、体力を激しく消耗していきました。

極限の恐怖の中で、潘樾は禾陽に彼女を連れてきた己の選択を激しく後悔し始めます。もし自分がこの地へ来なければ、本当の楊采薇が命を落とす凄惨な事件は起きなかったはずだと自責の念を吐露しました。

拳を血に染めた命がけの破壊と長楽郡主・劉箐(リュウ・セイ)との密約

自分の正体を明かそうとする彼女の言葉を遮り、潘樾は壁の上方に微かな通風口を発見します。彼は残された全力を拳に込め、硬い石壁を何度も激しく殴りつけました。

血に染まった拳で通風口を破壊した潘樾は、気絶した彼女を抱きかかえて奇跡の脱出を果たします。県衙へと生還したものの、衰弱した彼女を睨みつける卓瀾江(タク・ランジャン)の視線には激しい怒りが籠もっていました。

静養する中、潘樾は2ヶ月前に自身が実家の地牢で絶望していた際の長楽郡主(劉箐(リュウ・セイ))との密会を回想します。郡主は楊(ヤン)父の没落を不審に思い、朝廷に潜む反乱勢力の駆逐のために潘樾へ協力を求めていたのです。

亡き妻の仇討ちを誓ったはずの自分が、目の前の上官芷(シャングワン・ジー)に心を揺さぶられている事実に、潘樾は深い罪悪感を抱き始めました。守るべき愛の記憶と、新たに芽生える恋心の狭間で、若き県令の心は激しく千々に乱れます。

悪蛟伝説を逆手に取る新県令のパレード計略と鬼市の襲撃

幼き日の弱点を突いた楊采薇の可愛い煽り作戦

潘樾は潜伏する顧衫を誘い出すため、5年間封印されていた灯会の再開を公に宣言します。あえて祭りの中で偽の暴力事件を起こし、猟奇殺人鬼である顧衫を現行犯で捕らえるという果敢な囮捜査でした。

銀雨楼の少主である卓瀾江も、県衙との合同開催を申し出て捜査を全面的にバックアップします。しかし、悪蛟の呪いを恐れる禾陽の民衆は、祭りの開催に激しい拒絶反応を示しました。

事態を打開するため、楊采薇は卓瀾江に豪華な花車巡遊(パレード)の主役を務めさせる提案をします。潘樾が即座に反対すると、彼女は卓少主には不釣り合いだし、潘樾は目立つのが嫌いだもんねとわざとらしく溜息をつきました。

第9話の宮廷の思い出でも描かれたように、彼女は潘樾が昔からこの手の挑発に極めて弱いことを熟知していました。案の定、術中に嵌まった潘樾がパレードへの参加を自ら買って出たため、彼女は心の中で得意の笑みを浮かべます。

鬼市に響く不穏な足音と白小笙(バイ・シャオシェン)を救う少主の電撃戦

同じ頃、鬼市では親友の白小笙(バイ・シャオシェン)が卓瀾江の武器である矢を盗み、彼の名前を騙って不当な商売を営んでいました。現場に踏み込んだ卓瀾江は激怒しますが、白小笙は以前に銀雨楼に強奪された自身の財産を取り戻しただけだと反論します。

二人が口論を続けている最中、暗闇から武器を構えた謎の黒衣の刺客たちが容赦なく襲いかかってきました。白小笙を庇いながら卓瀾江は華麗な剣技で応戦しますが、次々と現れる敵の増援に窮地へと追い込まれます。

絶体絶命の瞬間、卓瀾江の危機を察知した銀雨楼の精鋭部隊が現場へと滑り込み、激しい乱戦が幕を開けました。配下たちの迅速な援護により、二人は刺客の包囲網を紙一重で突破し、漆黒の闇の中へと姿を消します。

長楽郡主が追う反乱勢力と顧衫の凶行に隠された済善堂の闇

今回明かされた長楽郡主の目的は、朝廷の根幹を揺るがす巨大な反乱組織の壊滅にありました。10年前に楊采薇の父親が流罪となった事件も、この組織が朝廷内の不穏な動きを隠蔽するために仕組んだ陰謀です。

彼らは禾陽の利権を貪る四大家族を裏で操り、自らの暗黒の資金源として済善堂の地下深くを利用していました。5年前に死んだはずの顧衫が生きていた事実は、済善堂が組織の実行部隊として暗躍している証拠と言えます。

顧雍が実の息子を地牢に監禁し、毒ガスを使ってまで潘樾を消そうとしたのは、組織の最高機密を守るための暴挙です。灯会の連続殺人は、悪蛟の怪異を偽装して組織の邪魔者を排除するための、冷酷な処刑儀式だったと考えられます。

揺れ動く二人の距離と次回の灯会囮捜査への期待

地牢の毒ガス攻撃という絶体絶命の危機を、潘樾の執念の拳が切り開く展開には大いに胸が熱くなりました。亡き妻への一途な想いがあるからこそ、偽の上官芷へ惹かれていく己の心を許せない潘樾の心の葛藤が本当に切ないです。

楊采薇が子供の頃の知識を使って潘樾をパレードに引っ張り出す場面は、緊迫した物語の中の最高の清涼剤でした。

次回は、因縁の灯会がついに開幕し、闇に潜む猟奇殺人鬼である顧衫との直接対決が描かれます。潘樾が仕掛ける華やかな花車の罠は、5年間の沈黙を破って現れる凶手を捕らえることができるのか、次回の死闘から目が離せません。

つづく