夜が明け、冷え切った大広間に一人佇む李蓉(リー・ロン)。朱雀が珠を銜えた青銅の宮灯が並ぶ中、玉座に視線を向け、福来(フク・ライ)から差し出された聖旨に記された「監国長公主(ちょうこうしゅ)」の文字に、皇帝(こうてい)の不在と変わらぬ思いを感じ、高位の孤独を悟る。

程なく、蘇容卿(スー・ロンチン)を筆頭に蕭明(ショウメイ)、柔妃(ロウ・ヒ)親子、王家、顧家ら諸家の主が「清君側」を掲げ入宮、太子・李川(リー・チュアン)の排除を図る。李蓉(リー・ロン)は聖旨を読み上げ、李川(リー・チュアン)は昨夜入宮しておらず皇帝(こうてい)も無事であること、彼らの行動は謀仮に当たると宣言。一同は顔色を変え、李蓉(リー・ロン)の権力が皇帝(こうてい)に等しいことを改めて認識し、自分たちの行動の愚かさと危険性を悟る。謀仮の罪を著せられれば一族皆殺しは免れない。

蘇容卿(スー・ロンチン)は李蓉(リー・ロン)に単独での会談を申し出る。裴礼賢(ハイ・リィシエン)は事態の急変を懸念し、華楽(カ・ラク)公主も皇帝(こうてい)の生存を疑う。柔妃(ロウ・ヒ)は弟の蕭乾(ショウ・チェン)に城門の警備を命じ、皇帝(こうてい)が生きていれば殺害し、李川(リー・チュアン)に罪を著せる算段をする。

裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)は蘇家と顧家の家族を拘束し、李蓉(リー・ロン)が宮中の兵力を掌握したことから皇帝(こうてい)生存の可能性に気づく。残存兵力で時間を稼ぎ、李川(リー・チュアン)の仮撃の機会を待つ。荀川(ジュン・セン)率いる援軍が到著すると、裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)は袁飛宇(ユアン・フェイイ)に城門へ向かうよう指示し、荀川(ジュン・セン)と連携して城門を開かせ、裴暁(ハイ・シャオ)には王家の家族を公主府に護送させる。孔明灯の合図を受け、李川(リー・チュアン)は荀川(ジュン・セン)と共に宮殿へ戻る。

一方、李蓉(リー・ロン)と蘇容卿(スー・ロンチン)は湯を沸かし茶を淹れながら、一見穏やかながらも緊迫した会話を交わす。蘇容卿(スー・ロンチン)は復讐ではなく、李川(リー・チュアン)に隠遁生活を送らせることを望んでいたが、李蓉(リー・ロン)の行動がそれを不可能にしたと語る。二人は過去の思い出、かつての世家の理想、そして現在の世家が民衆と社会にもたらす害悪について語り合う。李蓉(リー・ロン)は世家の搾取と汚職が北伐を阻害し、国庫を空にしたと指摘する。

李蓉(リー・ロン)は蘇容卿(スー・ロンチン)が李川(リー・チュアン)の一人への寵愛を非難するが、真の愛ならば共有は許されないと仮論する。今日の事態は一人の責任ではないと主張する。蘇容卿(スー・ロンチン)は、腐敗は世家だけでなく寒門にもあり、党争にも世家が関わっていると仮論し、それは人間性の問題であり世家固有のものではないと主張する。蘇家は救済活動や戦に参加し民衆を思ってきたにも関わらず、濡れ衣を著せられ滅門の危機に瀕したと訴える。李蓉(リー・ロン)は皇族にも過ちがあったことを認め、最終的に二人は和解に至らず、過去には戻れないことを悟る。

裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)が率いる軍勢が城を攻め、王(ワン)氏は李蓉(リー・ロン)を人質に取ろうとするが、蘇容卿(スー・ロンチン)に阻まれる。李蓉(リー・ロン)は彼らと共に脱出することを決意し、弓矢を向けられても怯むことなく裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)に歩み寄る。城外では大軍が迫り、李川(リー・チュアン)の号令と共に砲声が轟き、皇帝(こうてい)は寝宮で悲痛な笑みを浮かべる。

裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)は李蓉(リー・ロン)に、共に死ぬか、家に連れ帰るかだと告げる。大臣の家族の装飾品を使い降伏を促し、蘇容卿(スー・ロンチン)が蘇家を代表していないこと、真の長男である蘇容華は既に太子に寝返っていることを暴露する。そして、太子を擁立し科挙製を導入、推挙製を廃止することで生き残る道があると提案する。

しかし蘇容卿(スー・ロンチン)らは裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)の提案を受け入れず、必ず決著をつけると言い放ち、部下に裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)を捕らえるよう命じる。裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)は李蓉(リー・ロン)を大広間に押し込み、扉は轟音と共に閉ざされる。外では裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)と少数の兵が必死に抵抗する。李蓉(リー・ロン)は蘇容卿(スー・ロンチン)に助けを求めるが、彼は無視して立ち去る。李蓉(リー・ロン)は恐怖に涙を流し、裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)の無事を祈る。

第39話の感想

第39話は、緊迫感あふれる展開と登場人物たちの複雑な心情が巧みに描かれており、物語の大きな転換点と言えるでしょう。李蓉(リー・ロン)は監国長公主(ちょうこうしゅ)として、重圧と孤独の中で毅然とした態度を貫き、彼女の成長と覚悟が強く印象付けられました。一方、蘇容卿(スー・ロンチン)との対話シーンは、互いの信念と立場の違いが浮き彫りになり、かつての友との決裂は悲劇的ながらも、物語の深みが増す重要な場面でした。

特に印象的なのは、李蓉(リー・ロン)と蘇容卿(スー・ロンチン)が茶を淹れながら語り合うシーンです。一見穏やかな雰囲気ながらも、二人の間には緊張感が漂い、過去の友情、世家に対するそれぞれの考え方、そして国の未来への思いが交錯します。蘇容卿(スー・ロンチン)の言葉からは、李川(リー・チュアン)への複雑な感情や、世家の理想と現実のギャップへの苦悩が読み取れ、彼の行動の動機がより深く理解できました。

また、裴文宣(ペイ・ウェンシュエン)の李蓉(リー・ロン)への一途な想いが、この緊迫した状況の中で一筋の光となっています。彼は李蓉(リー・ロン)を守るため、そして共に生きるため、命を懸けて戦います。彼の強い決意と行動は、李蓉(リー・ロン)にとって大きな支えとなり、二人の関係性の変化にも注目が集まります。

つづく