キャスト/登場人物一覧
褚思鏡(ちょ・しきょう) 役
ホアン・シュエン（黃軒）
明朝の皇帝直屬の特務機関・錦衣衛(きんいえい)の百戸(ひゃっこ)。
ある日、病気の彼に代わって任務を遂行するため遼東(りょうとう)へ向かった雙子の弟・褚思鈺(ちょ・しぎょく)が、現地で謎の失蹤を遂げる。 弟が殘した手がかりを追い、寧遠(ねいえん)城(ねいえんじょう)から寧海堡(ねいかいほ)へと調査を進めるうちに、褚思鏡(ちょ・しきょう)はすべての謎が眠る「烏暮(うぼ)島(うぼじま)」にたどり著く。
その島は、奇妙な病が蔓延し、古くからの風習を守る民が暮らす場所であったが、裡では邪教の影と、この世ならざる「何か」の存在が見え隠れしていた。 旅の途中で出會った韃靼(だったん)の武官・伯顔(バヤン)や、異國の船長アンジェリカといった仲間たちの助けを得て、褚思鏡はついに弟の失蹤の真相を突き止め、島を覆う巨大な危機に立ち向かうことになる。 >>ホアン・シュエン（黃軒）出演ドラマ一覧。
伯顔(バヤン) 役
ウー・ユエ（呉樾）
寧海堡(ねいかいほう)に駐屯する明軍の韃官(たっかん)。外見は豪放で勇ましく見えるが、粗野なようで細やかさも持ち合わせており、鋭い観察眼を持つ。 彼は命令を受けて褚思鏡(ちょ・しきょう)と組み任務にあたることになる。初対面の際、伯顔(バヤン)は褚思鏡(ちょ・しきょう)に対して反感を抱くが、行動を共にするうちに、この錦衣衛(きんいえい)の緻密さと粘り強さを目の當たりにし、徐々にその態度を改めていく。
烏暮(うぼ)島で発生した奇病の真相を共に突き止めた後、伯顔は島の民を救うことを自らの責任と捉え、褚思鏡が島の危機を解決する上で、最も頼れる右腕となる。
アンジェリカ 役
サンドリーナ・ピナ（張榕容）
「黒い海竜號」の船長にして、ポルトガルからやってきた女商人。
アンジェリカは、大膽不敵かつ策略に富んだ性格の持ち主で、目的のためには冷酷な手段も厭わない。彼女は國王の密命を受け、伝説の怪物を探し求め明の地へやってきた。賀子礁(が・ししょう)から怪物が烏暮(うぼ)島にいるとの情報を得ると、見返りとして明朝にフランキ砲を提供し、島への上陸許可を取り付ける。
しかし、怪物を操る謎の力の調査を進めるうちに、その制御不能な破壊力を目の當たりにし、怪物を利用する計畫の放棄を決意する。過去の因縁から沈譲(しん・じょう)とは対立関係にあったが、橫公(おうこう)という共通の脅威を前に、最終的には褚思鏡(ちょ・しきょう)らと手を取り、共に戦う道を選ぶのであった。
サンドリーナ・ピナ(張榕容(サンドリーナ・ピナ))は、1987年4月10日生まれの臺灣の女優です。 父親がフランス人、母親が臺灣人のハーフで、子役としてキャリアをスタートさせました。
これまで臺灣の金馬奨で最優秀主演女優賞に三度ノミネートされた経歴を持ちます。2009年には映畫『陽陽』で第53回アジア太平洋映畫祭と第11回臺北映畫祭の最優秀主演女優賞を、2012年には『光にふれる』で第14回臺北映畫祭の同賞を再び受賞し、臺北映畫祭史上初めて二度の主演女優賞に輝いた俳優となりました。
日本では、日中合作映畫『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』で楊貴妃役を演じたことで広く知られています。 その他にも、ドラマ『霊剣山』や映畫『ザ・ルーキーズ』など、數多くの作品に出演しています。
沈譲(しん・じょう) 役
ルー・ファンション（蘆芳生）
明王朝の軍官(把総)であり、烏暮(うぼ)島の出身。
天啟年間(1621年〜1627年)の初め、明の重要拠點であった瀋陽と遼陽が陥落すると、沈譲(しん・じょう)は殘存部隊を率いて故郷の烏暮島へと撤退した。しかし、島に戻った彼が目にしたのは、奇妙な病が蔓延する故郷の姿だった。彼の妻と娘もその病に感染し、ほどなくして妻はこの世を去る。
妻を亡くした今、沈譲が生きる唯一の理由は、愛娘の沈淙(しん・そう)と烏暮島を守ることだけとなった。島の病をこれ以上広げないため、彼は「黒鵞(こくかん)」という秘密組織を結成。生き殘った兵士たちと共にその素性を隠し、一方では病に冒され救いようのない者を密かに監視し始末しながら、もう一方では島に災いをもたらしたとされる邪教「橫公(おうこう)」の行方を追い続けている。
蘆芳生(ルー・ファンション)は、中国出身の実力派俳優です。 小學校卒業後に家族と來日し、千葉大學経済學部を卒業するまで約11年間を日本で過ごした経歴を持ちます。 そのため日本語に堪能で、多くの中国ドラマで日本人役を演じてきました。
大學卒業後に俳優を志して中国へ戻り、北京電影學院に入學。 2011年のドラマ『永不磨滅的番號』で演じた日本人役で高い評価を受け、助演男優賞を受賞しました。 近年の代表作には、ファンタジー大作『海上牧雲記 〜3つの予言と王朝の謎』や、スリリングな展開で話題を呼んだミステリードラマ『長安二十四時』などがあり、その確かな演技力で幅広い役柄をこなし、多くの視聴者を魅了しています。
沈淙(しん・そう) 役
ワン・シェンディー（王聖迪）
沈譲(しん・じょう)の娘。 父が長期間にわたり遼東(りょうとう)での戦役に赴いていたため、母である蘇牧冉(そ・ぼくぜん)の手によって育てられた。
六歳の時、島で「灰鱗病(かいりんびょう)」と呼ばれる奇病が蔓延する。 その際、母の奇妙な行動によって祭壇へと連れて行かれ、言われるがまま謎の液體を飲まされた。 おぼろげな記憶の中では、父が信者たちと爭い、その中で母が命を落とした光景が斷片的に殘っている。
その後、褚思鏡(ちょ・しきょう)と出會ったことで、徐々に封印されていた記憶を取り戻し、彼に対して深い信頼と依存の念を抱くようになる。 物語の終盤、褚思鏡(ちょ・しきょう)が絶體絶命の危機に陥った際には、自らの命を犠牲にして彼を救うが、その代償として自我を失い、操り人形(傀儡)と化してしまう悲劇的な運命を辿る。
王聖迪(ワン・シェンディー)は、2010年生まれ、中国出身の女優。 幼い頃からモデルとして活動し、2020年に配信された大ヒットサスペンスドラマ『バッド・キッズ 隠秘之罪』(原題:隠秘的角落)で普普(プープー)役を演じ、一躍注目を浴びる。 その年齢からは想像もつかない繊細かつ迫真の演技力は、視聴者および批評家から絶賛された。
賀子礁(が・ししょう) 役
ジャン・チーミン（蔣奇明）
賀子礁(が・ししょう)は烏暮(うぼ)島(ウームーとう)の裡長(村長)である。
表向きは島の裡長として振る舞っているが、その裡では邪教「橫公」の首領という顔を持つ。長年にわたり、彼は島民の間に疫病を密かに蔓延させて信者を増やすと同時に、ある目的のために沈淙(しん・そう)という人物を探し続けていた。
沈淙(しん・そう)を捕らえるため、彼はまずアンジェリカを唆して島に上陸させ、怪物退治を名目に「黒鴇(クロトキ)」と衝突させる。次に、その混亂を利用して島民の暴動を煽り、沈淙が姿を現すよう仕向けた。
彼がこれら一連の行動を起こした真の目的は、尊主「渥旃(ウォー・チャン)」をこの世に降臨させるための血の儀式「血祭り」を完成させることにあった。
蔣奇明(ジャン・チーミン)は、1992年12月29日生まれ、中国広西チワン族自治區出身の俳優です。 2011年に名門である中央戱劇學院の表演系(演技科)に入學し、卒業後は長らく演劇の世界で活躍していました。 特に、ミュージカル『ラフマニノフ』や數々の舞臺劇でその実力を高く評価されています。
近年では、活躍の場を映畫やテレビドラマにも広げています。 大ヒットドラマ『ロング・シーズン 長く遠い殺人』では、セリフのない聾唖の青年「傅衛軍」という難しい役どころを演じ、その繊細かつ力強い演技で視聴者に強烈な印象を殘しました。 また、映畫『宇宙探索編集部』やドラマ『私のアルタイ』など、話題作に次々と出演し、役ごとに全く異なる顔を見せる個性派俳優として、中国國內で大きな注目を集めています。
蘇牧冉(そ・ぼくぜん) 役
チェン・イー（程怡）
沈譲(しん・じょう)の妻。夫を獻身的に支える心優しい女性であったが、主な食料を海産物に頼る烏暮(うぼ)島(うぼとう)での生活の中で、奇病である「灰鱗病(かいりんびょう)」に感染してしまう。
その病が進行するにつれて彼女の行動は徐々に常軌を逸していくが、それは実は謎の存在「渥旃(あくせん)」に精神を操られていたためであった。彼女はしばしば島の住民たちと集まり、不気味な祭祀の儀式を執り行うようになる。ある血祭りの儀式において、彼女は人の心を通わせ、怪物を操る特殊な力を持つ沈淙(しん・そう)を、邪悪な「橫公(おうこう)」の仲間に引き入れようと畫策する。しかし、その企みは駆けつけた褚思鈺(ちょ・しぎょく)によって阻止され、その場で命を落とすこととなった。
程怡(チェン・イー) は、1985年7月29日、四川省成都市生まれの女優兼歌手です。 北京舞踴學院のミュージカル科を卒業後、2006年にオーディション番組でグランプリを獲得し、芸能界デビューを果たしました。
