始まりましたね、『幻楽森林』!初回からかなり個性的なキャラクターが登場して、グッと物語に引き込まれました。さっそく第1話のあらすじとネタバレを振り返っていきましょう!

物語の舞台は東盛国雲瑶城。ここに、幻楽城の若君である雲沐(うんもく) という、とんでもない美少年がおりました。彼は音楽をこよなく愛する一方で、自分の美しさにも並々ならぬ愛情を注いでいる、いわゆる「自分大好き」な若様なんです。

今回も舞姫や楽師を大勢引き連れて船遊びの真っ最中。船の上では華やかな宴が繰り広げられていますが、船室の雲沐(うんもく) はというと、お茶の入った杯に映る自分の顔を見て「なんて美しいんだ…」とうっとり。護衛が思わず呆れ顔になるのも無理はありません。しまいには護衛の剣に映る自分を見て、さらに自画自賛する始末。この若君、なかなかの大物です(笑)。

民衆の「若様を一目見たい!」という声に応えて船の外に出ると、その歓声に満足げな表情を浮かべ、舞姫たちの中に混じって舞い始める雲沐(うんもく) 。まさに彼の独壇場!

そんなお祭り騒ぎの真っ只中、突如として屋根の上に一人の女性、蘇若非(そじゃくひ)が現れます。彼女は手にしたバチで力強く太鼓を打ち鳴らし、その音は喧騒を突き抜け、雲沐の心を捉えました。

音楽に惹かれた雲沐は、ひらりと彼女のいる屋根の上へ。蘇若非(そじゃくひ)は何かを訴えようとしますが、そのたびに雲沐に遮られ、気づけばお姫様抱っこで船の上へ連れていかれてしまいます。さらに彼女が他の楽器も演奏できると知った雲沐は、琵琶を渡し、その腕前を見せてほしいと目を輝かせるのでした。

場面は変わり、雲沐の叔父であり雲瑶城の城主でもある雲尚(うんしょう)(うんしょう)(うんしょう)が登場。彼は甥である雲沐の活躍を心から喜び、褒め称えます。雲沐は叔父の言葉に謙遜しつつも、「旅の寂しさを紛らわす楽師たちの世話を頼む」と、ちゃっかり自分の楽しみを確保。叔父様もデレデレで、有名な楽師を紹介すると約束します。音楽と聞けば目の色が変わる雲沐、本当に音楽が好きなんですね。

一方、蘇若非(そじゃくひ)が所属する「緑光楽坊」では、仲間たちが彼女の身を案じていました。そんな中、蘇若非の姉である蘇若珊(そじゃくさん)が、妹の行方を追ってやってきます。妹が城主府に連れていかれたと聞き、すぐさま救出に向かうのでした。

その城主府では、とんでもないハプニングが!雲沐に風呂に入るよう言われた蘇若非は、「もしかして私に惚れた?」なんて勘違いをしつつ、隙を見て逃げ出そうとします。ところが、迷い込んだ先はなんと浴室!しかも、湯船に浸かっていたのは、まさかの雲沐本人でした。

こっそり逃げようとしたところを雲沐に見つかってしまい、パニックになった蘇若非は転びそうに。すかさず雲沐が抱きとめますが、「俺の裸を見ておいて逃げる気か?」と逆に問い詰められる始末。

ここでようやく、蘇若非は自分がここに来た目的を語り始めます。彼女の緑光楽坊は、ある理由で楽師の選抜会への参加資格を剥奪されてしまったのです。姉からは楽坊を背負わなければ参加できると言われたものの、仲間を見捨てることはできない。だからこそ、太鼓を叩いて直訴しに来たのでした。

話を聞いた雲沐は、彼女を自分の専属楽師にしようとしますが、蘇若非は「自分の楽坊を守りたい」とキッパリ拒否。その心意気を買ったのか、雲沐は「緑光楽坊の実力を見に行き、才能があれば幻楽城の選抜会への参加を許可しよう」と約束します。

城主府の外で妹の帰りを待っていた蘇若珊(そじゃくさん)は、無事な姿を見て一安心。彼女自身も雲沐に会って選抜会への参加を願いたかったようですが、叶わず残念そうでした。

緑光楽坊に戻った蘇若非から吉報を聞いた仲間たちは大喜び!これで一安心…かと思いきや、緑光楽坊へ向かう道中、雲沐は幼い頃に何者かに追われ、一人の少女に助けられた辛い記憶を思い出していました。彼の過去には何か秘密がありそうです。

そして、ついに雲沐が緑光楽坊に到着。姉の蘇若珊(そじゃくさん)は、まさか本当に若君が来るとは思わず大慌て。雲沐は厳かな表情で席に着き、彼らの演奏を聴こうとするところで、第1話は幕を閉じました。

『幻楽森林』第1話の感想

初回から、物語の世界観とキャラクターの魅力が存分に伝わってきました。特に、音楽を愛する美貌の若君・雲沐の、自信家で少しコミカルな一面と、時折見せるシリアスな表情のギャップが面白いです。対するヒロインの蘇若非も、自分の信念を貫こうとする真っ直ぐな強さがあり、好感が持てます。この対照的な二人が、音楽という共通言語を通じてどう心を通わせていくのか、非常に興味をそそられます。城主府でのドタバタ劇や、雲沐が垣間見せた過去の記憶など、今後の伏線と思われる要素も散りばめられており、物語の深まりを感じさせます。美しい音楽と映像も相まって、上質な物語の始まりを予感させる、満足度の高い初回でした。

つづく