キャスト/登場人物一覧

宣夜(センヤ) 役
アレン・レン(任嘉倫)
悲しみを內に秘めた捉妖師(そくようし)。 若い頃は自由奔放な性格だったが、身內の不幸をきっかけに、落ち著きのある物靜かな青年へと変わった。
彼は古代の玄豹(げんぴょう)一族の末裔であり、一族に課せられた「人と妖怪の共存」という使命を果たすため、人々を救いながら各地を旅している。 妖怪が見える特別な瞳を持つ半夏(ハンゲ)との出會いを経て、彼女との愛こそが、人間と妖怪が共存できる何よりの証であると信じるようになる。 しかし、「人と妖怪の共存」という理想の裡に渦巻く陰謀に直面した時、彼は自らの血脈の力を犠牲にし、人間界と妖怪界、二つの世界の動亂を阻止するという大きな決斷を迫られる。 >>アレン・レン(任嘉倫)出演ドラマ一覧。

半夏(ハンゲ) 役
ラレイナ・ソン(宋祖児)
段(だん)家の裕福な家庭に生まれた令嬢。色白の美少女で、生まれつき常人には見えないものが見える「陰陽眼」を持つ。
優しく、天真爛漫でありながら、勇敢で芯の強い性格の持ち主。その特異な能力のために妖怪が人に化けた姿が見えてしまい、思い悩むことも少なくない。事情を知らない家族からは、奇妙な病気にかかったと誤解されている。
謎の青年、宣夜(センヤ)と出會ったことをきっかけに、共に數々の怪事件の調査に乗り出す。行動を共にする中で、二人の関係は次第に親密になり、やがて戀人同士となる。

幽篁(ユウコウ) 役
シュエン・イェン(宣言)
広平城(こうへいじょう)の捕吏(ほり)。眉目秀麗な顔立ちで、落ち著きがあり、冷靜かつ固い信念を持つ人物。
初めは妖怪の存在を一切信じておらず、城內で起こる全ての奇怪な事件は宣夜(センヤ)の仕業だと考え、彼を執拗に追い詰めては、結果として多くの事を臺無しにしてしまう。しかし、一連の事件を経て妖怪をその目で目の當たりにし、この世に妖怪が存在することを認めざるを得なくなる。その後、次第に宣夜(センヤ)の妖怪退治における良き相棒となり、彼を助ける存在へと変わっていく。
普段は宣夜と口喧嘩が絶えないものの、いざという時には兄弟同然の彼のために體を張ることができる。真心をもって妖怪を救済し、友との義理を重んじる、誠実で義俠心に厚い男である。

司馬令嬴(スーマー・リンイン) 役
ファン・シュアイチー(範帥琦)
神都の司直(しちょく)であり、武芸に秀で、都の治安維持という重責を擔う女性。
性格は実直かつ勇敢で、獨立心に溢れ、何事にも真面目で責任感が強い。決斷力にも優れている。父親は朝廷の重臣である閣老、母親は皇太后の姪、そして兄は皇太子の太師(皇太子の教育係)という、誰もが羨む名家の生まれ。そのため、都中の男性から熱烈な求愛を受けている。
しかし、彼女はそのような家柄に頼ることなく、自らの力で大理寺(最高司法機関)に職を得てキャリアを築いている。かつて幽篁(ユウコウ)に婚約を破棄され、都中の笑いものにされた過去を持つが、それでもなお、勇敢な彼に想いを寄せている。

遲雪(チーシュエ) 役
リウ・ルオグー(劉若谷)
捉妖師(妖怪ハンター)である宣夜(センヤ)」。兎の姿に化ける能力を持つ。
普段は宣夜(センヤ)と行動を共にし、情報収集や後始末といった様々な任務の補佐役を擔っている。人間と妖怪が共存する広平城(こうへいじょう)で発生する奇妙な事件の數々を、宣夜と共に調査する。例えば、段府(だんふ)で人面鴞(じんめんきょう)の行方を追い、追跡者である幽篁(ユウコウ)を始末するなど、その仕事は多岐にわたる。彼は宣夜にとって最も忠実な助手であり、かけがえのない親友でもある。

子空(ズークン) 役
ツァオ・ジュン(曹駿)
子空(ズークン)は、古代から続く神秘的な玄豹(げんぴょう)族の首領の長男であり、宣夜(センヤ)の兄です。彼はその正體が謎に包まれており、印を結ぶことで術を発動させる秘術を操る能力を持っています。
性格は剛直かつ実直。武術に長け、一見すると神秘的で冷酷な印象を與えますが、その內面は子供のように純真です。文字が読めないために子供たちにからかわれ、思わぬ騒動を巻き起こしてしまう一面もあります。
彼が背負う使命は、行方不明の弟・宣夜(センヤ)を探し出し、一族に古くから伝わる栄光を継承し、そして玄豹族の血脈を未來へ繋いでいくことです。その使命を果たすため、彼はたった一人で弟を探す旅を続けています。弟の行方を追う手がかりとして、結印の秘術を用いて他者と魂を入れ替え、その足跡を辿っています。

遅忘川(チ・ボウセン) 役
カルロス・チャン(陳家樂)
鏡の妖怪。宣夜(センヤ)との戦いの後、水面を利用して逃走した。必ず復讐を果たすと誓っており、その目的を遂げた後は季離(キリ)と共にこの地を去ることを望んでいるが、同時にすべての問題を完全に解決することも考えている。
彼の性格は偏執的で腹黒く、目的のためには手段を選ばない冷酷な一面を持つ。季離(キリ)に対しては極めて強い獨佔欲と支配欲を抱いており、彼女の美貌と若さを保つため、若く美しい女性たちを次々と手にかけ、その身を梨に変えては季離に食べさせている。

季離(キリ) 役
ハニケゼ(哈妮克孜)
碧玉舞院に所屬する若く美しい舞姫。元は裕福な名家の屋敷に仕える舞姫で、何不自由ない暮らしを送っていた。しかし、年を重ねるにつれてその美貌に陰りが見え始めると、次第に主人から疎まれるようになる。
失意の底にいた季離(キリ)は、鏡の妖魔である遅望川(ちぼうせん)と出會う。遅望川は彼女に不老の美貌を與えることを約束するが、その代償として、永遠に彼のそばにいることを求めた。美しさを保ちたい一心で、季離はこの恐ろしい契約を受け入れてしまう。

鳳天(フォンティエン) 役
ヘイズ(黒子)
16歳で軍に入り、人裡離れた帰馬堡(きばほう)で20年間、たった一人で國境の守備に就いた孤高の兵士。その間、疫病や食糧不足といった幾多の苦境に直面する。
寂しさを紛らわすため、一匹の黒貓を「九命(きゅうめい)」と名付けて育て、さらには傀儡(くぐつ)作りの技を習得。亡き子供たちへの思慕を託し、木偶人形の「青山(せいざん)」と「伍娘(ごじょう)」を彫り上げた。
長きにわたる辺境での任務を終え故郷に戻った後、彼は伍娘が「妖(あやかし)」であり、家族を傷つけたり、あるいは妖を狩る道士に捕らえられたりすることを深く憂慮した。伍娘を守るため、彼は山中に「団円客桟(だんえんきゃくさん)」という名の宿を開く。
作中では、宣夜(センヤ)のような人物から深い敬意を寄せられるが、自身の功績を誇ることは一切なく、常に謙虛な姿勢を崩さない、思慮深く心優しい人物として描かれている。

鳳伍娘(フォン・ウーニャン) 役
チャン・ズーシン(張子鑫)
団円旅館の主人、鳳天(フォンティエン)の娘。しかしその実體は、鳳天(フォンティエン)が作り出した精巧な木偶人形(傀儡)である。
物語の背景として、鳳天はかつて辺境の地で一人の奇人と出會い、傀儡の術を授かった。彼はその術を用いて「伍娘」と「青山(チンシャン)」という名の、まるで人間のような一対の兄妹人形を創り出した。しかし、驚くべきことに、その二體の人形にはやがて人の心と知性が芽生え、人間同然に振る舞うようになった。
鳳天が彼らを故郷へ連れ帰らなかったのは、彼らが真の人間ではないという事実から、世間の目や潛在的な危険から二人を守りたいという親心からであった。伍娘は、人形でありながらも豊かな感情を持つ、悲哀を秘めた存在である。

赤練(チー・リェン) 役
ウー・チョンシュエン(吳崇軒)
元は蛇の妖魔にして、琴を操る音楽家。彼は心から愛した戀人を殺され、復讐の奈落へと墮ちてしまった。
その琴の音色は人の心を操り、半夏(ハンゲ)を幻惑の世界へと誘う。その姿は狂気に満ちているように見えるが、実際には癒えることのない憎しみに心を蝕まれている。宣夜(センヤ)が協力して彼の過去を解き明かすことで、その執念の根源が明らかになる。彼はかつて、戀人の無実を証明しようと試みたが、人間たちの裡切りに遭い、無慈悲に殺されてしまったのだった。
最終決戦で彼はついに覚醒し、自らの罪を償うために自身の力の源である「妖丹」を破壊する道を選ぶ。そして、命が盡きる間際に「妖とて情はある」という深遠な言葉を殘す。それは、ただ自らの運命を受け入れただけでなく、彼の生きた証そのものであった。