ショートトラックに青春を捧げる少女・林格(リン・ゴー)。彼女にとってスケートは、辛い現実から逃れるための唯一の希望でした。幼い頃、才能を見出してくれた少年・聶遅(ニエ・チー)と離れ離れになりますが、大人になって運命の再会を果たします。氷の上で再び交差する二人の人生。恋と友情、そして夢をかけた熱い物語が幕を開けます!
「透きとおるキミに恋をした」あらすじネタバレ1話
氷上のアクシデントと過去の記憶
物語は、緊迫したショートトラックの試合会場から始まります。
主人公の林格(リン・ゴー)はレース中に転倒し、氷の上に横たわっていました。この角度からリンクを見るのは初めてかもしれない彼女はぼんやりと考えます。そして、これが最後になるかもしれないとも。
彼女にとってスケートは、単なるスポーツではありませんでした。もし10年前の彼女に選手である意味を問えば、宿舎や食堂、そして賞金といった現実的な答えしか返ってこなかったでしょう。
彼女にとってスケートは、生きるために本能で掴み取った唯一の救命ロープだったのです。でも同時に、彼女はその道を選べたことを幸運だとも感じていました。
少年との出会いと傷ついた心
時計の針は10年前に戻ります。幼い林格(リン・ゴー)が初めてリンクにやってきた日、一人の少年・聶遅(ニエ・チー)と出会いました。
競争しないか?聶遅の挑発に、林格(リン・ゴー)は物怖じせずいいよと答えます。二人は氷上を激しく競り合い、なんと初心者の林格が勝利してしまいました。
聶遅は彼女の才能に驚きますが、ふと彼女の頬にある赤い手形に気づきます。その顔、どうしたの?林格はとっさに転んだと嘘をつきました。
実は、彼女の家庭環境は過酷なものでした。同居している女性は男尊女卑の考えが強く、自分の息子をチャンピオンにすることしか頭にありません。林格には暴力を振るい、亡き母が残したお金さえ奪おうとしていたのです。
聶遅はさらに、彼女の不自然に短く切られた髪にも気づきます。お金を出さないなら髪を切ると脅された結果でしたが、林格は寒さで髪が凍って折れたと悲しい嘘を重ねるのでした。
運命を変えたコーチとの出会い
聶遅は、林格を励ますために自分のメダルや賞状を見せました。試合に勝てば賞金が出るんだその言葉に、林格の目が輝きます。生きるために、彼女はお金が必要だったのです。
聶遅は自分の師匠である方世忠(ファン・シージョン)コーチのもとへ林格を連れて行きました。すごい才能がある子がいたんだ!最初はこの辺の子は全員見たと相手にしなかったコーチですが、聶遅の熱意に負けて林格の滑りを見に行きます。
そこでコーチが見たのは、荒削りながらも強烈な衝動を持った林格の姿でした。こうして彼女は体校(スポーツ学校)に入学し、コーチの息子である方超(ファン・チャオ)とも仲良くなります。
しかし、別れは突然やってきました。ある日、聶遅が北京へ行くことになったのです。練習中の林格たちの横を通り過ぎる聶遅。彼は名残惜しそうに振り返りながら、新しいステージへと旅立っていきました。
温かい居場所と再会
親に見放され、親戚からも厄介者扱いされていた林格。そんな彼女を見かねた方コーチは、彼女を自宅に招き入れました。
ここを自分の家だと思いなさいコーチの妻も温かく迎え入れ、林格は方家の一員として愛情を受けながら成長していきます。
そして時は流れ、現在。いつものようにリンクで練習していた林格の隣に、一人の男性が滑り寄ってきました。競争しないか?その言葉は、あの日と同じものでした。
ヘルメットを取ったその顔は、大人になった聶遅でした。もう行かないよ、これからはここで練習する彼の帰還を喜ぶ林格。そこへ警備員に変装した方超(ファン・チャオ)も現れ、かつての幼馴染3人は笑い合います。
まさかの決断
3人が揃ったことで、方コーチは青少年トレーニングキャンプへの参加を提案しました。省チームとも戦える絶好のチャンスです。コーチは当然、3人とも参加するものだと思っていました。
しかしその夜、食卓を囲んでいた林格が重い口を開きます。私、江南(ジャンナン)へ行こうと思ってる
突然の告白に、箸を止める聶遅と方超(ファン・チャオ)。再会したばかりの3人に、早くも別れの予感が漂い始めます。
第1話の感想
冒頭から林格の背負っている過去が重くて胸が締め付けられました。虐待の痕を寒さで髪が折れたと誤魔化すシーンは、健気すぎて涙が出そうになります。だからこそ、方コーチ一家の温かさが心に沁みましたね。やっと再会できた聶遅との競争しないか?のやり取りはエモさ満点!それなのに、ラストでまさかの江南へ行く宣言。せっかく3人揃ったのに、林格は何を考えているのでしょうか?続きが気になります!
つづく