華やかな演奏会の中、ト・ジンソルが心臓発作で倒れる。ヨウルは冷静に救急車を呼び、病院へ搬送させた。演奏会はそのまま続行され、事後処理はヨウルに任された。ナム・ジソンから演奏会を中断させるよう頼まれたと問いただされたヨウルは、それを否定し、ト・ジンソルの容態を優先したと説明する。
その後、ヨウルはト・ジンソルの機を物色するデニーを発見し、警告する。帰宅後、ト・ジンソルからのメッセージを見て不安を募らせるヨウル。一方、イ・ジュンヒの演奏成功を祝っていたナム・ジソンは、ト・ジンソルの訃報に動揺する。秘書は、ヨウルが以前、ト・ジンソルの部屋の前で二人の口論を聞いていたことを思い出し、警察の捜査からナム・ジソンを守るよう助言する。
ト・ジンソルの死因は心臓麻痺と診断されたが、担当刑事のパク・イルスンは、ト・ジンソルのネイルチップが一枚欠けていることに気づく。学校は緊急会議を開き、ト・ジンソルの死について報告。校長とアレックス・コモが一時的に理事の職務を代行することになり、アレックス・コモはヨウルに警察への対応を依頼する。
パク・イルスンは、ト・ジンソルのオフィスのソファの下からブレスレットと欠けたネイルチップを発見。ヨウルに彼女の立場を尋ね、個人的な捜査には協力しないと釘を刺す。一方、USBメモリを探し回っていたデニーは、苛立ちを隠せない。ヨウルは、警察に聞かれたら黙っているように忠告する。デニーは、ト・ジンソルに頼まれてヨウルの身辺調査をしていたことを告白し、ヨウルは愕然とする。
ト・ジンソルの死は学校中に広まり、チャ・ドヨンは動揺を隠せない。彼女はチョン・ミドに理事長との関係をそれとなく探る。そして、初めて情夫の誘いを断り、ホテルの会計を調べるよう指示する。ナム・ジソンはヨウルに、学校の評判を守るために噂の鎮静化を求める。ヨウルはこれ以上問題を起こしたくないため、彼女の要求を受け入れる。
教会で行われた葬儀で、ヨウルは学校代表として弔辞を読み上げ、保護者たちに噂を広めないよう警告する。しかし、追悼ムードの中、パク・イルスンが現れ、ト・ジンソル殺害の容疑でヨウルを逮捕する。周囲は騒然となり、ヨウルは息子のイチャンを心配しながら、警察の捜査に協力することを決意する。
取調べで、パク・イルスンはト・ジンソルのオフィスで見つかったブレスレット、薬瓶、そしてナユンの証言を証拠として提示する。ヨウルは状況を説明しようと試み、デニーに証言を依頼する。困難な状況に置かれながらも、ヨウルは真実が明らかになることを信じ、息子のイチャンのことを案じ続ける。イチャンはナユンの家で母親の帰りを待ち、一緒にいたいと願うのだった。
第8話の感想
衝撃のラストシーン、ヨウルの逮捕で幕を閉じた第8話は、息もつかせぬ展開で視聴者を釘付けにした。ト・ジンソルの突然の死をきっかけに、国際学校という閉鎖的な空間の中で渦巻く人間関係の複雑さ、そしてそれぞれの思惑がより鮮明に浮かび上がった。
まず目を引くのは、ヨウルの冷静さと母性愛の対比だ。緊急事態にも動じず救急車を呼ぶ判断力、そして我が子イチャンへの深い愛情は、彼女の人間性を強く印象づける。しかし、皮肉にもその冷静さが、彼女を容疑者へと追い詰める一因となってしまった。周囲の証言や状況証拠は、彼女に不利に働き、無実を訴えるヨウルの言葉は虚しく響く。真犯人は誰なのか、そしてヨウルは濡れ衣を晴らすことができるのか、今後の展開に期待が高まる。
また、デニーの行動にも注目したい。ト・ジンソルに依頼されヨウルの身辺調査をしていたという事実は、二人の関係に新たな影を落とす。果たして彼はヨウルの味方なのか、それとも敵なのか。彼の真意がどこにあるのか、今後のエピソードで明らかになることを期待したい。
つづく