いやー、前回の衝撃的なラストから、ヒョン先生がどうなるのか気が気じゃなかったですよね! 今回の31話は、ヒヤヒヤとキュンキュンが詰まった、まさに神回でした。

ウンジェの知られざる優しさ

銃で撃たれたヒョンの手術を無事に終えたウンジェ。でも、彼女はヒョンが療養している巨済第一病院に一度も顔を見せません。一見、冷たい態度に見えますが、実はこれこそがウンジェ流の優しさ。ヒョンの不在中、彼が気にかけていた病院船の患者たち一人ひとりに電話をかけ、容態を確認していたのです。それだけじゃありません。入院中のヒョンに代わって、アルツハイマー病を患う彼のお父さんのお世話までしていたことがわかります。自分の気持ちを素直に表現するのは苦手だけど、行動で示すウンジェ。その不器用な愛情に、思わず胸が熱くなります。

ヨンウンの切ない決断と、二人の恋の行方

一方で、ヒョンとウンジェの関係を静かに見守っていたのが、ヒョンの元カノである画家のヨンウンです。彼女はヒョンの母親に会い、アメリカへ発つことを告げます。そして、病院船を訪れてウンジェと対面。「ヒョンのことをよろしく」と、自分が描いた病院船のスケッチブックを託すのでした。自分の気持ちに整理をつけ、二人の幸せを願って身を引く…ヨンウンの潔さと切なさには、涙を誘われます。

そして、ついにその時がやってきます!

退院したヒョンは、自分のためにウンジェがしてくれていたことを知り、彼女がいる病院船へと向かいます。そこで目にしたのは、自分の代わりに患者へ電話をかけているウンジェの姿でした。ヒョンは退院祝いに新しい聴診器をプレゼントしてくれたウンジェを強く引き留め、ついに告白します。

「付き合おう」

まっすぐなヒョンの言葉に、一瞬驚きながらも、ウンジェは最高の笑顔で頷きました。長かった二人のすれ違いを知っている視聴者としては、この抱擁シーンは本当に感無量でしたね!

忍び寄る新たな危機

ようやく想いが通じ合い、幸せな雰囲気に包まれる二人。修理を終えた病院船も再び航海を始め、日常が戻ってきたかのように見えました。しかし、物語はそう甘くありません。

病院船の運営を管理する部署から、事務長に衝撃的な通達が。「外科を廃止しろ」というのです。無料での治療や手術が、大きな経済的負担になっているのが理由でした。反対する事務長ですが、決定は覆りそうにありません。

そんな中、濃霧による船舶事故で病院船は負傷者で溢れかえります。忙しい合間に、初デートの計画を立てるウンジェとヒョン。その矢先、破水した妊婦が緊急搬送されてきて…。

二人の恋の始まりと時を同じくして、病院船そのものの存在が脅かされるという新たな問題が浮上。公私ともに、彼らは大きな試練に立ち向かうことになります。

『病院船〜ずっと君のそばに〜』第31話の感想

今回は、ヒョンとウンジェの関係がようやく実を結んだ、ファン待望の回でした。これまで不器用さゆえにすれ違い続けてきた二人が、命の危機という大きな出来事を乗り越えて素直な気持ちを伝え合う場面は、本作屈指の名シーンと言えるでしょう。特に、人知れずヒョンの大切な人々を支えるウンジェの行動には、彼女の愛情の深さが表れていて心打たれました。しかし、二人の幸せな瞬間に安堵するのも束の間、病院船の外科廃止という新たな問題が提示されます。個人の幸せと、多くの人々の命を預かる使命。その二つをどう両立させていくのか。甘い恋の始まりと同時に、物語に再び緊張感をもたらす巧みな構成で、今後の展開から一層目が離せなくなりました。

つづく