ついに、この時が来てしまいました…!多くの涙と感動を呼んだドラマ『私たちの映画』が、第12話で最終回を迎えました。映画作りを通して、残された時間と向き合い続けたダウンとジェハ。彼らが紡ぎ出した物語の結末、そして二人を待ち受ける運命とは。

この記事では、涙なしには語れない最終回のあらすじを、私の感想を交えながらネタバレありでご紹介します。まだ見ていない方はご注意くださいね!

『私たちの映画』最終回 第12話 あらすじネタバレ

物語は、ダウンとジェハが、リメイク版『愛を白に』を観に映画館へ行くシーンから始まります。しかし、観客はまばらで、2人以外にはたったの2人だけ。気まずい雰囲気かと思いきや、2人は冗談を言って笑い合います。

そして現在。残された時間を噛みしめるように、2人は幸せな瞬間に集中することを決めます。「今、幸せだよ」と微笑むダウンの言葉に、ジェハは映画のエンディングを希望に満ちたものにしようと決意します。劇中劇のヒロイン、ギュウォンは亡くなりますが、その瞬間は描かれません。ヒョンサンの腕の中で、希望のメッセージを口にして幕を閉じるのです。その脚本を読んだホン助監督とスンウォンは涙を流します。

撮影の裏では、それぞれの物語も動いていました。ソヨンはジョンウと別れたことをダウンに告白。孤独を恐れるあまり周りを傷つけてしまったと悔やむ彼女を、ダウンは力強く励まします。チームの打ち上げでは、ホン助監督とジュンビョン、そしてチョルミンとチョさんの間に新たな恋の予感が漂い、現場は和やかな雰囲気に包まれます。

そんな中、キム・ヒョンチョル医師はガンが再発したことをダウンに打ち明けます。しかし彼の表情は暗くありません。「君が生き方を教えてくれた」と感謝し、2人は一日一日を精一杯生きることを誓い合うのでした。

撮影最終日、ダウンの父であるイ医師が現場を訪れます。喜ぶダウンですが、すべてが終わってしまうことに寂しさを隠せません。ジェハとギュウォンの物語について語り合う2人ですが、その言葉は明らかに自分たちの未来を重ね合わせたものでした。「ヒョンサンがギュウォンを愛し続ける限り、彼女は忘れられない」。それは、ジェハへの、そして自分自身へのメッセージでした。

そして、映画のラストシーンの撮影が始まります。ジョンウの腕の中にいるダウン。しかし、彼女とジェハの心の中では、自分たち2人がそのシーンの主人公でした。目を閉じたダウンは、亡き母の腕に抱かれます。「手放すのが怖い」と涙するダウンを、母は優しく慰めます。「あなたたちが私を恋しく思うとき、その感情はすべて私に届いているのよ」。その言葉に安堵したかのように、ダウンは静かに目を開き、撮影は無事終了します。

衝撃の真実、そして一年後

撮影後も、ジェハはダウンとの時間を大切にします。デートを重ね、映画を観て、春には桜の花びらを集める…穏やかで愛おしい日々。しかし、物語はここで衝撃的な真実を突きつけます。

リメイク版『愛を白に』の公開日。冒頭の閑散とした映画館のシーンは、ジェハの想像でした。現実の劇場は満員の大ヒット。そして、脚本家として「イ・ダウン」の名前がクレジットされています。そう、ダウンはすでにこの世を去っていたのです。耐えきれず劇場を飛び出したジェハは、ダウンのポスターを見つめ、ただ涙を流すしかありませんでした。

それから1年。

残された人々は、それぞれの人生を歩んでいました。ホン助監督は自身の映画を撮影し、その現場にはかつての仲間たちが集結。ジョンウが主演を務め、ソヨンが彼の元カノ役でカメオ出演するなど、わだかまりは消え、穏やかな時間が流れています。

ジェハは1年間、仲間たちと距離を置いていましたが、新しい脚本を書き上げていました。実家に戻った彼のもとに、ギュヨンからダウンの遺品が届きます。そこには、ジェハだけに宛てた録音データが。「私たちはまた会える。あなたが私に会いたいと願う時、私はそれを感じることができるから」。

ダウンの言葉に背中を押され、ジェハは自身の新作映画の撮影を始めます。愛が分からないと悩む主演俳優に、彼はかつてダウンが教えてくれた言葉を引用します。「恋に落ちる時っていうのは、ただ、わかるものなんだ」。

ラストシーン。ジェハは、ダウンがしていたように、行く先々でビデオカメラを回しています。ふと、彼の前にダウンの幻影が現れます。ジェハが心の中で「会いたい」と呟くと、彼女は微笑み、「感じてるわ」と答えるのでした。

『私たちの映画』最終回 第12話の感想

静かで、しかしどこまでも深い感動が胸に広がる、見事な最終回でした。ダウンの死というつらい現実を突きつけながらも、物語は決して絶望では終わりません。むしろ、彼女が遺した愛や言葉が、残された人々の心の中で生き続け、未来への確かな光となっている様子が丁寧に描かれていました。特に、ジェハがダウンの遺した言葉を胸に再びカメラを握り、彼女の哲学を次の世代に伝えていく姿は、愛と記憶の継承というこのドラマの大きなテーマを象徴しているようでした。愛する人を失った悲しみは消えなくても、その人を想う気持ちさえあれば、心はいつでも繋がっていられる。そんな温かく、そして力強いメッセージを受け取りました。登場人物一人ひとりの未来に、ダウンという存在が優しく寄り添っているのを感じられる、希望に満ちた結末だったと思います。

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