ついに、あの衝撃のラストから続く『イカゲーム シーズン3』が幕を開けましたね!シーズン2でギフンが企てた反乱は無残にも鎮圧され、多くのプレイヤーが命を落としました。第1話は、まさに絶望のどん底からスタートします。
フロントマンに敗北し、生きる気力すら失ってしまったギフン。彼が意識を取り戻した時、周りには数少なくなった生存者たちの姿がありました。しかし、彼の心は完全に折れており、ゲーム続行の投票では自らの権利を放棄してしまいます。そんな彼を、プレイヤーたちは冷ややかな目で見つめます。特に100番のプレイヤーは、反乱の失敗すら賞金を吊り上げるためのギフンの策略だったのではないかと疑いの目を向ける始末。
さらに、シャーマンの女性プレイヤーから「死んだ仲間の亡霊から一生逃れられない」と告げられたギフンは、ついに感情を爆発させ、彼女に掴みかかります。しかし、その瞳に宿っていたのは、かつての彼とは似ても似つかない、冷たく虚ろな光でした。
一方、ゲームの裏側では新たな動きが。兵士の一人であるノウルは、反乱で負傷した246番(ギョンスク)を救うため、驚くべき行動に出ます。彼女はわざとギョンスクの腹を撃って死を偽装し、臓器売買チームの元へ運び込ませます。そして、解剖寸前のところでチームを皆殺しにし、医者を脅して治療を強要するのです。ギョンスクを救うためなら手段を選ばない彼女の姿は、この狂った世界で生き抜くためのもう一つの形を見せつけます。
そして、VIPたちが到着し、第4のゲーム「かくれんぼ」が発表されます。プレイヤーたちはランダムに「隠れる側(青チーム)」と「探す側(赤チーム)」に分けられます。青チームには扉を開ける鍵が、赤チームにはナイフが与えられ、制限時間内に青チームを見つけ出し、殺さなければならないという、あまりにも残酷なルール。 もし赤チームが失敗すれば、待っているのは死です。
チーム分けが発表されると、人間関係が剥き出しになります。母を想う息子、恋人を守ろうとする男、そして誰からも協力を得られず孤立する裏切り者…。反乱の失敗は自分のせいではなくギフンのせいだと叫ぶデホに、ギフンはただ静かに、しかし燃えるような怒りの視線を向け続けます。
ゲーム開始の合図と共に、赤チームがアリーナへなだれ込む中、ギフンは静かに呟きます。「“俺の”せいだ」と。その言葉の意味とは?絶望の淵に立たされたギフンは、復讐の鬼と化してしまうのか。第1話から、息もつかせぬ展開が繰り広げられます。
『イカゲーム シーズン3』第1話の感想
シーズン3の幕開けは、希望のかけらもない、重苦しい空気から始まりました。反乱の失敗によって心身ともに打ちのめされたギフンの姿は、見ていて胸が痛むほどです。しかし、彼がただ絶望しているだけではないことが、裏切り者デホに向ける静かな怒りの視線から伝わってきて、新たな物語の始まりを予感させました。今回のゲーム「かくれんぼ」は、物理的な強さだけでなく、信頼や裏切りといった心理的な要素が勝敗を大きく左右するルール設定が秀逸です。誰を信じ、誰を切り捨てるのか。その選択が即、死に繋がる緊張感は、これまでのゲームとはまた違った恐怖を生み出しています。各キャラクターが抱える背景や人間関係が、この残酷なゲームの中でどのように作用していくのか、非常に興味をそそられる初回でした。
つづく