旅立ちの決意、その裏側で

前回、カフェを飛び出したYeo Reum。実はあの時、彼女が旅に出ることを決意するまでには、もう少しドラマがあったんです。

カフェでサンシクに「代理旅行」の仕事から降ろしてほしいと頼み込むYeo Reum。スタイリストのファンマネージャーとカメラを持って、このまま去らせてほしいと。でも、サンシクは「逃げるな」とばかりに厳しい言葉を投げかけます。このやり取り、まるで頑固な父親と娘のようで、見ていて切なくなりますよね。

そしてこの様子をカフェの中から見ていたのが、前回の編集室にいた監督志望のLee Yeon-seok。彼はサンシクの不正を告発したことで仕事を失ってしまったのですが、脚本家を目指しているみたい。サンシクとYeo Reumの様子を見て、二人の間にある深い絆と痛みを感じ取っていました。

故郷には戻れない…Yeo Reumの過去

ここで、Yeo Reumがなぜここまで意固地になるのか、その過去が明らかになります。

かつて故郷のファド島で、明るい未来を夢見ていたYeo Reum。父親に「ソウルで成功するまで帰ってくるな」と強く言われ、その言葉を胸に島を出たのです。しかし、ソウルでの生活は厳しく、夢に破れた彼女は公衆電話から泣きながら父親に「帰りたい」と訴えます。でも、父親は「やり遂げろ」と電話を切ってしまう…。この経験が、彼女にとって大きな心の傷になっているんですね。

だから、サンシクの「ここでやり遂げろ」という言葉が、父親の言葉と重なって、彼女の心に深く突き刺さるわけです。

いざ、プヨへの旅へ!

サンシクから渡された封筒には、木浦(モッポ)行きのチケットが。でも、駅で出会ったおばあさんとの会話がきっかけで、Yeo Reumは急遽、行き先を扶余(プヨ)に変更します。この気まぐれな感じ、旅の始まりって感じでワクワクしますよね!

バスに揺られ、初めての代理旅行のリズムを掴み始めたYeo Reum。しかし、到着した長項(チャンハン)は土砂降りの雨。コンビニで雨宿りするも、スマホの充電は切れるし、不注意でラーメンを床にぶちまけてしまうしで、トラブル続き。

さらに、コンビニの店員に元アイドルだと気づかれ、写真を撮られてネットにアップされそうになる大ピンチ!慌てて店を飛び出したYeo Reumは、一軒の食堂にたどり着きます。

偶然の出会いと、まさかの救世主

その頃、Yeo Reumが故郷に帰っていないと知ったサンシクはパニック状態。一方、食堂で女将さんの優しさに触れていたYeo Reumは、スマホをコンビニに忘れたことに気づきます。

ここで救世主となったのが、なんとヨンソク!彼はYeo Reumのスマホに電話をかけ、位置情報で監視しているとコンビニ店員を牽制。そして、ここからが奇跡の展開!なんと、Yeo Reumがいる食堂の女将さんは、ヨンソクのおばあちゃんだったんです!すごい偶然!

おばあちゃんは、Yeo Reumがつけているブレスレットの結び目が無量寺(ムリャンサ)のものと似ていると教え、行ってみることを勧めます。ヨンソクの孫も、ちゃっかりYeo Reumの電話番号をゲットしていました(笑)。

旅の終わりと新たな一歩

無量寺の道を歩きながら、依頼主Kateのために写真や動画を撮るYeo Reum。たった一日ですが、彼女の表情は自信と自由に満ち溢れ、少しずつ自分を取り戻していきます。

しかし、そこで謎の女性に遭遇。「写真を撮らないで」と韓国語で話しかけてきたその女性は、なんと依頼主のKateにそっくり!追いかけるYeo Reumですが、彼女は姿を消してしまいます。一体どういうこと…?

旅の終わり、Yeo Reumを待っていたのはサンシクでした。彼は、言うことを聞かなかったYeo Reumを叱りつけながらも、「一つのドアが閉まっても、別のドアが開く。諦めさえしなければ、自分の道は見つかる」と、不器用ながらも力強いエールを送るのでした。

『為您代替旅行』第2話の感想

今回は、登場人物たちの不器用な優しさが心に深く沁みるエピソードでしたね。特に印象的だったのは、Yeo Reumを厳しく突き放すサンシクの姿です。一見すると冷たいようですが、その言葉の裏には「ここで逃げたらダメになる」という、父親のような深い愛情が感じられました。過去のトラウマと重なり、彼の言葉に反発しながらも、結局は彼の想いを受け取って旅に出るYeo Reumの姿に、二人の絆の強さを見ました。また、旅先での食堂の女将さんや、陰ながらサポートするヨンソクなど、周囲の人々の温かさも物語に深みを与えています。Yeo Reumが少しずつ自信を取り戻していく様子は、見ていて本当に応援したくなります。最後のKateの謎も登場し、物語がどう動いていくのか、ますます目が離せません。

つづく