あらすじとネタバレ
運命の出会い、そして対立の始まり
話は、才能あふれるデザイナー、チャン・オクチョンのアトリエから始まる。そこに、有力大臣ミン・ユジュンの娘、ミン氏がやってくる。彼女はもうすぐ行われる世子嬪選びのための服を探しに来たんだ。でも、オクチョンの作った斬新なデザインが気に入らない。男を誘うような服は品がない、とバッサリだ。
この二人の出会いは、未来の対立を予感させる。少し先の未来、ミン氏は仁顕王后(イニョンワンフ)に、オクチョンは張禧嬪になる。王の寵愛をめぐり、二人は宮殿で火花を散らすことになるんだ。
ミン氏が帰った後、彼女に仕える幼い下女がオクチョンの店で飾り物を盗もうとする。この少女が、後の淑嬪チェ氏、トンイだ。オクチョンは彼女を許し、その飾り物をプレゼントする。トンイはオクチョンに憧れを抱く。大きくなったら、あなたみたいになりたいと。
一方、世子のイ・スンは、お忍びで街に出ていた。彼は清からの使節団をもてなすため、隠遁した天才楽師を宮殿に連れ戻すという大事な役目を負っている。ミン・ユジュンは、この交渉を失敗させようと企んでいた。スンは刺客に襲われるけど、なんとか楽師を連れ戻すことに成功する。
そんな中、スンの母親である明聖王后とミン・ユジュンは、スンとミン氏の見合いを計画する。スンがミン・ユジュンを嫌っているから、正体を隠して会わせようという魂胆だ。ところが、ここでまさかのお約束展開。見合い相手を知らせる手紙が、スンの叔父であるトンピョン君のものと入れ替わってしまう。
その結果、スンが向かった先で待っていたのは、なんとオクチョンだった。彼女は、ある貴族の令嬢から未来の婿の服を作るよう頼まれていたんだ。オクチョンはスンをその婿(トンピョン君)だと勘違いする。そして、いきなり彼の体の寸法を測り始める。スンは、見合い相手が自分の裁縫の腕を見せつけようとしているんだと勘違い。お互い、人違いとは知らずに、妙な緊張感が流れる。
それぞれの過去と野望
オクチョンは、奴婢である母親を自由にするために、必死でお金を貯めていた。でも、母親の主人はなぜか頑なに拒否する。その裏には、オクチョンの叔父チャン・ヒョンがいた。彼はオクチョンを自分の野望のために手元に置いておきたくて、母親が奴婢のままでいるように仕向けていたんだ。
チャン・ヒョンはオクチョンに恐ろしい計画を打ち明ける。俺と一緒に、この朝鮮を飲み込まないかと。彼はかつて、自分の娘ホンジュを政争の具にされ、死に追いやられた過去を持つ。その復讐のために、オクチョンの美貌を利用しようとしていた。
回想シーンで、オクチョンの壮絶な過去が明らかになる。彼女の父親は、奴婢である母親と結婚したことで身分を落とした。一家は奴婢狩りに追われ、父親は暴行を受けて命を落とす。母親は連れ去られ、兄とは生き別れに。オクチョンはたった一人で父の死装束を縫い上げた。それが、彼女が生まれて初めて縫った服だった。
叔父のチャン・ヒョンは、そんなオクチョンの前に現れ、彼女を自分の復讐の駒にしようと近づいてくる。物語は、二人の運命が再び交差するところで終わる。
第1話の感想
このドラマ、ただの恋愛時代劇じゃないな。第1話から、登場人物たちの複雑な過去とドロドロした権力争いがこれでもかと詰め込まれている。主人公のオクチョンは、デザイナーとしての才能と強い意志を持つ女性だ。でも、彼女の周りには、彼女を利用しようとする人間が多すぎる。特に叔父のチャン・ヒョン、彼の存在が物語に不気味な深みを与えている。
一方で、世子イ・スンとの出会いのシーンは、そんな重い雰囲気の中での一服の清涼剤だ。お互いを勘違いしたまま、ドキドキする二人のやり取りは見ていて面白い。この偶然の出会いが、これからどう二人の運命を狂わせていくのか、すごく気になる。
衣装がとにかく豪華で美しいのも見どころだ。オクチョンが作る韓服は、伝統的なものとは一線を画すデザインで、彼女のキャラクターを象徴している。これから始まるであろう、オクチョン、イ・スン、そして仁顕王后(イニョンワンフ)となるミン氏の三角関係、それに絡む政治的な陰謀。初回からこれだけ見せられると、続きを見ずにはいられない。
つづく