あらすじ
舞台は1980年代の韓国。主人公のコ・ヨンレは、バス会社で働く乗務員だ。毎日バスに揺られながら、大学に進学するという夢を追いかけている。彼女は少しドジなところもあるけど、真面目で負けん気の強い女の子。そんな彼女の職場に、ある日、ソ・ジョンヒという新人がやってくる。ジョンヒは自信家で、ちょっと生意気な態度が目立つ。この二人の出会いが、物語の始まりを告げる。
ネタバレ
二人の出会いと寮生活の始まり
コ・ヨンレはチョンア運輸で働くバス乗務員。仕事は真面目にこなすけど、乗り物酔いしやすいのが玉にキズ。それでも彼女は、大学で国文学を学ぶという大きな夢のために毎日頑張っている。仕事の合間には英語の勉強も欠かさない。
そこへ現れたのが、新人のソ・ジョンヒ。資格もないのにここで働きたいと事務所に乗り込んでくる度胸のある子だ。所長のノさんもその勢いに押されて採用を決める。教育係を任されたのは、なんとヨンレだった。
二人が暮らすことになる会社の寮は、クォン・ヘジャという古株が女帝のように仕切っている。ジョンヒは入寮早々、そのヘジャに目をつけられてしまう。これから始まる寮生活、波乱の予感しかない。
悩めるボクサー、ジェピル
物語にはもう一人、重要な男の子が登場する。彼の名前はハン・ジェピル。物静かだけど、心に決めたことを貫く強さを持っている。彼はボクシングに打ち込んでいる。それは、抑圧的な家庭から逃れるための唯一のはけ口だった。
彼の父親ゴクビは学校委員会の会長で、ジェピルに猛烈に勉強を強いる。ジェピルのIQは140と高いのに、学校の成績は振るわない。父親への反抗心からわざとそうしているのかもしれない。家の中で唯一、彼の心を癒してくれるのは妹のセリだけだ。
ある日、ヨンレはバス代をごまかそうとした学生を路地裏まで追いかける。そこで学生に板で殴られそうになった瞬間、ジェピルが彼女を守った。彼は自分のタオルを差し出して、血を流すヨンレの手を助ける。ヨンレが彼に一瞬で恋に落ちた瞬間だった。
食中毒事件と芽生える友情
寮でとんでもない事件が起きる。ヘジャの嫌がらせで、ジョンヒは大量の食べ物を買いに行かされる。ヨンレも不憫に思って手伝うが、その食べ物には薬が盛られていた。
それを口にしなかったヨンレとジョンヒ以外の乗務員全員が、ひどい腹痛に襲われる。乗務員が足りなくなり、男たちをバスに乗せる事態に。ヘジャは当然、新人のジョンヒが犯人だと決めつけて責め立てる。
でも、ヨンレは諦めなかった。彼女は自ら犯人が使ったのと同じ薬を飲み、真犯人がスクジャという別の同僚であることを突き止める。自分の体を張ってジョンヒの無実を証明したんだ。この一件を通して、ヨンレとジョンヒの間には、誰にも壊せない固い友情が芽生えた。
屋上で二人は互いの夢を語り合う。ヨンレは先生か教授になりたい。ジョンヒは俳優になりたい。この瞬間、二人はただの同僚から、かけがえのない親友になった。
運命の再会
ジェピルはボクシングの大会に急遽代役で出場し、見事に勝利を収める。しかし、そのことが父親に知られてしまい、家の蔵で脚をひどく殴られてしまう。父親は自分の夢を息子に押し付けているだけなんだ。
父親への反発から門限を破ったジェピルは、警察に追われる身となる。必死で逃げ込んだ先は、一軒の映画館。そこで彼は、偶然にも映画を観に来ていたヨンレとジョンヒにばったり出くわす。追手から身を隠すため、ジェピルはとっさに二人の口を手で塞いだ。三人の運命が、今まさに交差しようとしていた。
感想
いやー、第1話からかなり濃い内容だったね。キャラクター一人ひとりの個性が立っていて、すぐに引き込まれた。特にヨンレとジョンヒのコンビは最高だ。おっちょこちょいだけど芯が強いヨンレと、一見生意気だけど筋を通すジョンヒ。この二人がこれからどんな関係を築いていくのか、すごく楽しみになった。
一方で、ジェピルの置かれている環境は見ていて胸が痛む。厳格な父親からのプレッシャーと暴力。ボクシングだけが彼の心の支えなんだろう。彼がヨンレやジョンヒと出会って、どう変わっていくのかも見どころだね。
寮での食中毒事件は、二人の友情を深めるための王道な展開だけど、ヨンレが体を張って真実を証明する姿にはグッときた。そして最後の映画館のシーン。これもまた王道だけど、やっぱりドキドキする。ここから恋の三角関係が始まっていくんだろうなっていう予感がすごい。友情、恋愛、家族の問題、そして夢。青春ドラマの要素が全部詰まっていて、懐かしい気持ちにさせてくれる。これは来週も見逃せない。
つづく