第1話のあらすじ(ネタバレあり)

人生サイアクな受験生、朝鮮にダイブ!

主人公はチャン・ダンビ。高校3年生だ。彼女は数学がめちゃくちゃ苦手。授業はいつも居眠りしてる。先生に当てられても、黒板の問題なんて解けるわけない。明日は大学入試だってのに、もう最悪。

家に帰っても、お母さんからガミガミ言われるだけ。その頭を数学に使えばソウル大学も夢じゃないのになんて。ダンビは夢なんてないってキレて、親友のソホンとカラオケへ。いっそ消えちゃいたいなんて愚痴るくらい、追い詰められてた。

そして迎えた入試当日。ダンビはプレッシャーに押しつぶされそうになる。雨がザーザー降る中、試験会場を前にして足がすくんだ。彼女は、ついに逃げ出した。

公園のベンチで雨に打たれながら、ダンビは本気で願う。どうか、一度でいいから私を消してください。その時、近くの水たまりが奇妙に光っているのに気づいた。まるで別の世界への入り口みたいに。ダンビは覚悟を決めて、その水たまりに飛び込んだ。

王様との出会いは最悪?コサムの勘違い

ダンビが目を開けると、そこは宮殿の庭だった。人々が雨乞いの儀式をしている。ガチの時代劇の世界だ。目の前にいた立派な服の男、若き王様イ・ドが彼女に尋ねる。お前は化け物か、それとも人間か。

ダンビはパニックになりながら答える。私、コサムです。これは韓国語で高校3年生って意味。でも王様は、それを去勢された男、つまり宦官(かんがん)のことだと勘違いした。もうこの時点で笑える。

ダンビは、ここがドラマの撮影現場じゃないと悟る。お母さんが見てた時代劇を思い出して、知ったかぶりをする。私が雨を降らせてみせます!王様たちは疑いつつも祈りを始めた。その隙にダンビはダッシュで逃げた。賢い。

未来の知識で家庭教師に?

学者っぽい服を奪って変装したけど、すぐに見つかる。王様イ・ドの前に引きずり出された。彼は国を発展させるために、科学や数学をすごく重視している王様だった。でも、国一番の学者たちですらピタゴラスの定理を解けないことにイライラしてた。

ダンビは自分が朝鮮時代に来ちゃったこと、雨が降らないと帰れないことを理解する。この国、なんと3年も雨が降っていないらしい。帰れる気がしない。王様はダンビのスマホを見てこの窓の中の雨はなんだ?と興味津々。ダンビが未来から来たと話しても、全然信じてもらえない。

王様は腕の一本でも切り落とすかなんて物騒なことを言い出す。追い詰められたダンビは、とっさに叫んだ。私、数学が得意です!。人生最大の嘘をついてしまった。王様はその言葉に食いつく。彼はダンビにピタゴラスの定理が書かれた書物を見せた。漢字だから読めないけど、図形で問題はわかった。ダンビはそれをあっさり解いてみせる。

王様はめちゃくちゃ驚いた。未来では皆、数学のために去勢するのか?なんて真顔で聞いてくる。ダンビもつい話を合わせちゃう。こうしてダンビは、雨が降るまでという条件で王様に数学を教えることになった。

王様と秘密の授業

ダンビは宦官の服を着せられ、男として宮中で暮らすことになる。王様との秘密の授業が始まった。まずはアラビア数字の書き方から。九九の歌も教える。王様は意外と負けず嫌いで、子供みたいにムキになるのが面白い。

ある日、ダンビはお腹が空いた王様に、カバンに入っていたインスタントトッポギを作る。王様はその味に感動して、全部たいらげた。翌朝、王様は激しい腹痛に襲われる。毒を盛られた!と大騒ぎ。ただの食べ過ぎだって。ダンビはついでに心臓とか臓器の場所も教える。それがきっかけで、朝鮮の医学がめっちゃ進歩したらしい。

二人はどんどん仲良くなっていく。まるで友達みたいに。でも、その様子を王妃が苦々しく見ていた。この王妃、なんと現代でのダンビの親友ソホンと瓜二つだった。

バレそうになる秘密と、芽生える気持ち

ある日、王様と二人でサッカーみたいな遊びをしていた時。王様が冗談でダンビの胸をポンと叩いた。その瞬間、二人の空気が凍りつく。王様はダンビを押し倒し、王を欺いたなと低い声で言う。女だってバレた!と思ったけど、王様が触ったのは懐に入れていたミカンだった。セーフ。

王様は、ダンビと一緒にいる時の自分の高鳴る胸の鼓動に気づく。これが好きってことなのか?彼は戸惑いを隠せない。

そんな中、王妃の父親がとんでもない計画を立てる。王様の食事に薬を盛って、王妃に夜伽をさせようとした。でも、その食事を王様はダンビにあげてしまう。薬のせいで朦朧としたダンビは、王様の部屋に迷い込む。そして、王様に抱きつきながら言ってしまう。あなたのこと、好きになり始めたみたい…。王様は衝撃を受ける。眠ってしまったダンビの顔を見つめ、キスしようとする。でも、寸前で我に返り、俺は狂ってしまったのかと自分を制した。

絶体絶命!雨が降ったらお別れ?

翌日、ダンビは王妃をないがしろにした罪で捕まってしまう。処刑されそうになる彼女を、王様が必死でかばう。すると大臣の一人が、新たな試練を提案した。太陽なしで時を計る方法を編み出せ。できなければ、今度こそ死罪だ。

ダンビは必死で水時計の設計に取り掛かる。数学の教科書を引っ張り出して、複雑な計算を解き始めた。王様は何も言わないけど、眠っているダンビにそっと上着をかけたりして、すごく心配している。

そして夜が明け、ダンビがついに計算を解き終えた、その瞬間。空からポツリと、一粒の雨が落ちてきた。雨が降ったら、ダンビは未来に帰ってしまう。そのことに気づいた王様は、絶望的な顔でダンビのもとへ走り出した。

ダンビも雨に気づく。でも、彼女の作った水時計はうまく動かなかった。あんなに頑張ったのに。結局私はダメなんだ。彼女は、本当は数学が全然できないことを泣きながら王様に告白する。王様はそんなダンビをただ、優しく抱きしめた。

第1話の感想

いやー、これは面白い!マジで当たりだと思った。タイムスリップものって色々あるけど、水たまりに飛び込んで朝鮮時代って設定がまず斬新。しかも受験から逃げ出した先が、超エリートで数学オタクな王様の前ってのが最高だよね。

ダンビがコサムって言ったら、王様が宦官って勘違いするシーンは声出して笑った。この勘違いから始まる関係性が、コメディとして完璧。現代の女子高生が、スマホとかインスタントトッポギとか、九九の歌とか、持ってる知識を総動員してサバイバルしていく様子が痛快。王様が三角おにぎりを爆弾と間違えて火をつけて投げるところとか、細かいネタもいちいち面白い。

でも、ただ笑えるだけじゃないんだよね。イ・ド王が国を思う真面目な王様で、ダンビの知識に純粋に感動したり、彼女に惹かれていく過程がすごく丁寧に描かれてる。だんだん可愛く見えてくるんだ、この王様が。ダンビも、ただ逃げてきただけのダメな子かと思いきや、王様のために必死になる姿に応援したくなる。ラスト、雨が降ってきて王様が走るシーンは、もう行かないでくれ!って気持ちが伝わってきて、こっちまで胸が苦しくなった。コメディとシリアス、ロマンスのバランスが絶妙で、1話から完全に心を掴まれた感じ。

つづく