あらすじ(ネタバレあり)

帰る?帰らない?ダンビの決断

目の前には現代に帰れる水たまり。ダンビは一瞬ためらう。でも、彼女は振り返って王様、イ・ドを強く抱きしめた。その瞬間、雨がピタリと止む。もう帰るための道は閉ざされちゃった。

イ・ドはダンビの命が危ないからって、急いで船に乗せようとする。だけどダンビは泣きながら言うんだ。私はもう逃げたくないって。彼女が求めたのは、もう少しだけの時間だった。

王様の恋心と、怪しい刺客の正体

そこに、ダンビを助けに来た剣士が登場。でもこいつ、本当に味方か?実は王の側近からあの娘は危険だ。殺せと命令されてたんだ。休憩中、剣士は刀を抜いてダンビに忍び寄る。ヤバい!

と思いきや、ただ水に苔が生えてるから飲むなって注意しただけ。拍子抜けだ。しかも、倒れそうになったダンビを支えた拍子に、彼女が女だってバレてしまう。剣士は特に驚いた様子もない。家賃を倍払うなら王には黙っててやるだって。ちゃっかりしてるよな。

一方、王妃はイ・ドがダンビを助けに走ったと聞いて嫉妬に燃える。王の部屋に忍び込んで、ダンビが持っていたみかんを彼が大事に取ってあるのを発見。王が彼女に惚れてるって確信したわけだ。

まさかの江南スタイルで爆走

剣士がダンビといるところに、今度は本物の暗殺者たちが現れる。剣士はダンビに自分の馬を渡して逃げるように言う。ダンビは武器として持っていた小さなカッターナイフを彼に渡す。健気だ。

問題は、ダンビが馬に乗れないこと。必死にしがみつくだけ。その時、彼女の頭に天才的なアイデアが閃く。いきなり江南スタイルを大声で歌いながら、あの馬ダンスを始めたんだ!そしたら、なぜか馬を乗りこなせるようになった。なんだそりゃ!最高に笑える。分かれ道ではスマホのコンパスまで使って進む。さすが現代っ子。

海辺のキスと、チョコレートの告白

日没ごろ、ダンビは西の海岸にたどり着く。すぐにイ・ドも馬で駆けつけた。彼の顔を見ただけで、ダンビの目には涙が浮かぶ。イ・ドは何も言わずに馬から降りて彼女に近づくと、そのまま唇にキスをした。展開が早い!

夜、二人は焚き火を囲む。ダンビは自分がミレ(未来)から来たと打ち明ける。イ・ドは疑いの目。そこでダンビはスマホの星座アプリを見せる。彼は驚くけど、すぐにバッテリーが切れてしまう。消えないもののほうがいいと言って、彼は空の星を指さした。

朝鮮の夜空には星がたくさん見える。イ・ドは言う。長く見つめていると、もっと多くの星が見えてくる。それは星が増えるんじゃない。人の心が大きくなって、より多くを見られるようになるんだ。いいこと言うじゃないか。

彼はダンビの手のひらに、指で文字をなぞる。L、O、V、E。ダンビは笑って私もと答える。もちろん彼はその意味が分からない。彼女はチョコレートのかけらでアルファベットの形を作って、その意味を教えた。

ついに正体判明!あんた、世宗大王だったのか!

イ・ドは自分の夢を語る。身分の低いお前のような者でも読み書きできる文字を作ることだ。それを聞いた瞬間、ダンビの頭の中で全てがつながった。この人、後の世宗大王だ!

彼女は慌てて財布から1万ウォン札を取り出す。紙幣の肖像とイ・ドの顔を見比べて、こうつぶやく。実物のほうが断然イケメンじゃん!。そのツッコミ、俺も言いたい。

側室なんて冗談じゃない!

ダンビは水時計の謎を解き、罪を許される。それからイ・ドとの勉強デートが始まった。九九を歌で教えたり、太陽系の話をしたり。イ・ドは彼女の話を聞きながら、新しい文字のヒントを得ていく。二人の距離はどんどん縮まっていく。

王妃もダンビが女だと気づいていた。彼女はダンビを王の女、つまり側室として受け入れることにする。綺麗な韓服を着せられ、世話係の女官から王様と花のような夜をお過ごしくださいと言われたダンビは真っ青になる。私はチャン・ヒビン(有名な側室)じゃない!と叫んで、必死に逃げ出した。

雨が降っても行くな王様の切ない願い

イ・ドは逃げたダンビをすぐに見つける。彼は自分の隠し通路を知ってるからな。ダンビは男のふりをしたのは生きるためだったと訴える。

するとイ・ドは笑って彼女を抱きしめた。そして衝撃の告白。お前が女だと知らなかったとでも思ったか?。実は最初から気づいてたんだ。雨の夜、近所の少年がダンビをヌナ(お姉さん)と呼ぶのを聞いていたらしい。それでもっと一緒にいたくて、知らないふりをしていたんだと。ずるい男だ。でも、その気持ちも分かる。

彼は真剣な顔で言う。次の雨が降っても…行くな。それはもう、ただの命令じゃなかった。王様の切ない願いだった。

歴史を変えられない、悲しい別れ

ダンビは王大妃に会う。その顔は、現代にいる自分の母親とそっくりだった。たまらなくなって、ダンビは泣き崩れる。

その夜、イ・ドは完成に近づいたハングルの原型をダンビに見せる。そしてかんざしを彼女の髪に挿し、俺のそばにいろとプロポーズする。さらに、彼が作った新しい文字で書かれた巻物を渡した。そこには、彼がダンビに与えた名前蒋英実(チャン・ヨンシル)と書かれていた。

でも、ダンビは悲しそうに首を振る。雨が降ったら、家に帰りたい。彼女にとって、イ・ドとの時間は夢だった。目が覚めたら消えてしまう、美しい夢。

その直後、ダンビは何者かに背中を刺され、部屋に火が放たれる。イ・ドが駆けつけ彼女を救出。犯人は、やはりあの側近だった。ダンビはバックパックに入れていた分厚い数学の教科書のおかげで、奇跡的に助かっていた。まさか数学が命の恩人になるとはな。

別れの時が来た。空には雨雲が広がっている。イ・ドはダンビを馬に乗せ、最後の時間を過ごすために海へ向かう。雨が降りしきる中、二人は手をつないで笑い、そして最後のキスを交わす。イ・ドは彼女を抱き上げ、足元の水たまり(現代への入り口)へと、そっと彼女を放した。

いつか、必ず君を見つけ出す。どれだけ時が流れても。彼の声が響く。

現代での再会

現代に戻ったダンビは、ギリギリで試験会場に滑り込む。歴史の試験問題に、世宗大王が功績を称えた科学者の名前を問うものがあった。答えは蒋英実。彼女は涙をこらえながら、その名前を書いた。

結局、大学受験には失敗。ダンビはコンビニでバイトをしながら、来年の試験に備える。イ・ドからもらったかんざしを髪につけて。

ある雨の日。バスを降りたダンビの頭上に、すっと傘が差し出された。見上げると、そこにいたのはイ・ドと瓜二つの顔をした男性だった。彼は微笑んで言う。

俺たち、会ったことありますよね。ずっと前に…

彼は、ダンビが試験の日にバスで本を落とした時、それを拾ってくれた人だった。運命の再会。物語はここからまた始まるんだ。

この回の感想

いやー、感情がジェットコースターだった。前半は江南スタイルで馬に乗ったり、チョコレートで告白したり、コメディ要素が満載でめちゃくちゃ笑った。特にダンビがイ・ドの正体に気づいて、1万ウォン札と見比べるシーンは最高だ。

でも後半、一気に切ないラブストーリーに変わる。雨が降っても行くなっていう王様のセリフには胸が締め付けられた。お互いに惹かれ合ってるのに、住む世界が違うから一緒にはいられない。最後の雨の中の別れのシーンは、本当に美しくて、そして悲しかった。

たった2話のドラマなのに、笑いと涙、ときめきと切なさが全部詰まってる。短いからこそ、一つ一つのシーンが濃密で心に残る。見終わった後のこの余韻がたまらない。歴史を変えられないという大きな壁と、個人の小さな恋心がぶつかり合う、見事な脚本だったと思う。

つづく