世間を騒がすスクープの裏側で
物語は、あるスキャンダル記事の執筆風景から幕を開けました。
ドンウン日報の記者であるイ・ギョンドは、実業家チョ・ジノンと女優アン・ダヘの不倫、そして薬物疑惑を暴く記事を書いています。
しかし、ギョンドの表情は晴れません。
なぜなら、その記事で被害者として名前が出るジノンの妻こそ、かつての恋人ソ・ジウだったからです。
翌朝、記事は世間で大きな話題となりますが、ギョンドは友人たちに愚痴をこぼします。
芸能ネタではなく社会派の記事を書きたかった、というのが建前ですが、友人たちは見抜いていました。
彼が元カノであるジウからの連絡を恐れていることを。
2007年、衝撃的な彼女との出会い
ここで物語は、二人が出会った2007年の大学時代へと遡ります。
当時、ジウはギョンドの大学を訪れ、彼に興味を持って就職説明会までついてきてしまいました。
演劇サークルの受付を手伝わされていたジウと、そこで口論になるギョンド。
しかし、ジウの強引なペースに巻き込まれ、ギョンドはサークルに入部することになります。
無礼な態度を謝ってと追いかけるギョンドに対し、ジウはまさかの飲みに行こうという誘い。
お酒の席で、ジウはいきなり私と寝たい?と爆弾発言を投下します。これにはギョンドもタジタジでしたね。
その後もジウは授業中のギョンドを連れ出したりと、自由奔放に振る舞います。
しかし、そんな彼女にも悩みがありました。
ニューヨークからの帰国を母親に責められ、孤独を感じていたのです。
一人で音楽を聴きながら落ち込むジウを見つけたギョンド。
二人は音楽を共有し、少しずつ心を通わせて交際がスタートしました。
ゴドーを待ち続けた日々
現代に戻り、ギョンドのもとにジウから詩的なメッセージが届きます。
それはかつて、二人が詩の朗読会デートで分かち合った思い出の詩でした。
意を決して待ち合わせ場所に向かったギョンド。
レストランで向き合ったジウは、自分を戯曲『ゴドーを待ちながら』の登場人物に例えます。
そしてギョンドをいつまで経っても来ないゴドーだと呼び、あなたは臆病者ねと告げるのです。
残酷すぎる再会の結末
再び過去の回想へ。
母親から精神的な弱さを責められ、傷ついたジウが泣きながらギョンドのもとへ駆けつけるシーンが描かれます。
あなたがいたから演劇部に入ったと告白するギョンドと、涙を流すジウ。二人は初めてキスを交わしました。
そして現在。
ジウはギョンドに、イギリスへ移住することを告げます。
さらに、夫ジノンが結婚生活の破綻をジウのうつ病や不安障害のせいにしていると明かしました。
怒りを覚えるギョンドでしたが、ジウの口から出た言葉は耳を疑うものでした。
私の離婚記事、あなたが書いてよ。独占スクープあげるから
彼女は、かつて愛した男に、自分の離婚劇を書かせようとしたのです。
あまりに残酷な依頼に、ギョンドは傷つきます。
もう二度と俺の前に現れるな
そう言い捨てて、彼はジウの前から立ち去るのでした。
第1話の感想
ラストシーン、あまりにも切なすぎませんか?
自分の不倫スキャンダルを元カレに書かせた上に、今度は離婚記事まで依頼するなんて、ジウの行動は残酷すぎます。
でも、そうすることでしかギョンドと繋がれなかったのかもしれません。
大学時代のキラキラした二人の思い出と、泥沼のような現在の対比が鮮やかで、胸が締め付けられました。
つづく

