あらすじ
谷底での遭難から一転、任安楽(じんあんらく)と皇太子の韓燁(かんよう)は二人きりの穏やかな時間を過ごす。互いの素顔に触れる中で、身分を超えた特別な感情が芽生え始めるが、それも束の間。無事に都へ帰還した二人を待っていたのは、それぞれの立場と宿命という厳しい現実だった。宮廷の複雑な人間関係と、果たさねばならぬ使命を前に、二人の関係は再び大きな壁に突き当たる。甘い時間と冷酷な現実が交錯する、切ないエピソード。
ネタバレ
いやー、前回は谷底に落ちちゃってどうなることかと思ったけど、今回はちょっと予想外の展開だったわよね!二人きりになった任安楽(じんあんらく)と韓燁(かんよう)の、甘くて切ない時間から目が離せなかったわ。
谷底の二人、芽生える特別な時間
夜が明け、谷底にも新しい朝が来たわ。韓燁(かんよう)の顔色も少しずつ良くなってきて、一安心。でも、彼の焼く魚がまあまあ…な感じで(笑)、毎日焼き魚責めの任安楽(じんあんらく)はちょっとウンザリ気味。そんな彼女を笑わせようと、韓燁(かんよう)がウサギを捕まえようとして失敗したりして、まるで皇太子らしからぬヤンチャな男の子みたいで、見てるこっちはキュンキュンしちゃった!
一方、都では洛銘西(らくめいせい)が必死に二人を探してる。そんな中、苑書(えんしょ)と苑琴(えん きん)が川辺で果実酒の瓶を発見。洛銘西は、あの武芸の達人である帝家の師父が戻ってきて、二人を守っているに違いないと気づくの。さすが師父、頼りになるわ!
体力が回復した二人は、川で体を清めることに。任安楽(じんあんらく)が「早く脱いでよ!」なんて韓燁を急かすんだけど、いざ彼が本当に脱ごうとすると、恥ずかしくなっちゃって慌てて逃げ出すのよ。もう、このやり取りが可愛すぎて!
星空の下の誓いと、切ないキス
夜になって、満点の星空の下で語り合う二人。このシーンがまた、最高にエモいの…。韓燁は、都に帰ったら帝承恩(ていしょうおん)を太子妃として迎えると告げるの。それは、かつて交わした「帝梓元(ていしげん)を一生守る」という誓いを果たすため。でも、彼の言葉の端々から、任安楽に心惹かれているのがダダ漏れなのよ。
そして、その想いを伝えるかのように、韓燁は任安楽の額にそっとキスを落とすの…!でも、任安楽は「執着は捨てる」と応えるしかない。お互いの立場と使命が、二人を縛り付けていて、本当に切なかったわ。
突然の別れ、そして冷たい現実へ
谷を出る時、任安楽が足をくじいちゃうんだけど、すかさず韓燁が彼女をおんぶ!どこまで王子様なのよ!そしてついに、安寧(あんねい)公主(あんねいこうしゅ)たちと再会。安寧(あんねい)は、兄の見たことのないほど穏やかで満ち足りた表情を見て、彼が任安楽の正体に気づいたんじゃないかと察するの。鋭いわ、安寧!
でもね、幸せな時間はここまで。都に帰る馬車の中、あれだけ良い雰囲気だったのに、任安楽は韓燁に対して氷のように冷たい態度をとるの。さっきまでの時間は夢だったの?ってくらい、きっぱりと「君臣」の線を引いちゃう。彼女が背負う復讐の重さを改めて感じさせられて、胸が痛んだわ。
城門で待っていた洛銘西と合流する前、韓燁は「皇帝は手ごわい相手だ。俺が守れる範囲で生きてくれ」と必死に警告するんだけど、任安楽はその言葉を皮肉に感じて、彼の手を振りほどいて去ってしまうの。
太子府に戻った韓燁は、任安楽のことで頭がいっぱい。安寧との会話で、彼女が誰であろうと守り抜くという覚悟を新たにするの。一方で、韓燁と任安楽が同じ馬車に乗っていたと知った帝承恩(ていしょうおん)は、嫉妬の炎をメラメラ。韓燁にすり寄ろうとするけど、彼の心は完全に離れてる。帝承恩(ていしょうおん)が帝家の事件に触れたことで、韓燁は彼女が任安楽の駒に過ぎないと確信するのだった…。
『安楽伝』第22話の感想
今回は、谷底で過ごした束の間の穏やかな時間と、都に戻ってからの厳しい現実との対比が鮮烈なエピソードでした。皇太子の身分を忘れ、一人の男性として任安楽を気遣う韓燁の姿は非常に魅力的で、二人の間に流れる甘酸っぱい空気には心ときめきました。しかし、その夢のような時間は、都への帰還と共に終わりを告げます。復讐という使命のために、韓燁への想いを封印し、冷徹な仮面を被る任安楽の姿は痛々しくも、彼女の強靭な意志を感じさせました。韓燁の深い覚悟、そして彼を信じきれない任安楽の苦悩が交錯し、物語に一層の深みを与えています。甘さと苦さが絶妙に混じり合った、見ごたえのある回だったと感じます。
つづく