あらすじとネタバレ

結婚なんてまっぴらごめん!ヒロイン、まさかの家出

まず、この物語の主人公、慕灼華(ぼしゃくか)が最高なんだ。江南の金持ちの娘なんだけど、ただのお嬢様じゃない。彼女の夢は、役人になること。自分で自分の人生を切り開きたいタイプなんだよ。

物語は、彼女の父親が18人目の奥さんをもらうっていう、とんでもない日から始まる。普通ならまたかで終わるかもしれないけど、灼華は違う。このドタバタをチャンスと見て、侍女の郭巨力(かくきょりき)と一緒に家出を決行するんだ。決められた結婚から逃げて、自分の力で科挙(役人の試験)に合格するために都を目指す。 誰かの妻になるくらいなら、自分で県令になるって決意が、もうカッコいい。

いきなり大ピンチ?王様の行列に突っ込め!

都に着いたのも束の間、さっそく追っ手に見つかる。で、目の前には、みんなが恐れる定王・劉衍(りゅうえん)のめちゃくちゃ豪華な行列。普通なら避けるだろ?でも灼華は、この行列に馬車ごと突っ込んでいくんだ。度胸が据わりすぎてる。

彼女の狙い通り、行列は大混乱。その隙に追っ手をまくことに成功する。この行動力と機転の速さが、彼女の持ち味なんだろうな。見ていて気持ちがいい。

クールな王様とワケありの過去

面白いのは、灼華がすぐに行列の主が偽物だと見抜くところ。馬車から見えた手つきだけであれは戦いを知る者の手じゃないって。観察眼が鋭すぎる。

その頃、本物の劉衍(りゅうえん)は別の場所にいた。部下だった袁成明(えんせいめい)の墓の前で、何かを静かに調査している。彼は5年前に仲間を裏切られて、3万の兵を失った過去があるらしい。まだ謎だらけだけど、彼が抱える闇の深さが伝わってくる。二人の主人公が、まだ出会わないうちから、それぞれの世界で動いているのがいいよな。

新生活は波乱の予感?ご近所はまさかの…

なんとか都に落ち着いた灼華は、試験勉強のために部屋を借りる。でも、お金がない。そこで彼女は、隠していた医術の腕を使ってお金を稼ぐことを決める。

最初の患者は、向かいの青楼で働く楽女の宋韻(そういん)。彼女は堕胎薬のせいで体調を崩していた。灼華は身分なんて気にせず、ただ患者として彼女を診る。この公平な姿勢が、彼女の強さだよな。宋韻(そういん)の姿に自分の母親を重ねて、誰かに守られる花じゃなく、自分で立つ大木になると誓うシーンは、グッときた。

物語の最後、灼華は別の妓女の化粧を頼まれて、青楼の奥へと足を踏み入れる。ここから、さらに厄介なことに関わっていきそうな予感がするよ。

感想

いやー、第1話から最高に面白かった。ヒロインの慕灼華(ぼしゃくか)がとにかく魅力的だ。賢いだけじゃなくて、行動力と度胸が半端じゃない。家出の理由が自分の力で生きたいからっていうのが、すごく現代的で応援したくなる。

もう一人の主人公、劉衍(りゅうえん)はまだ謎が多いけど、彼が背負っている過去の事件が物語の大きな軸になりそうだ。クールでミステリアスな雰囲気がたまらない。この二人がどうやって出会って、どう関係を深めていくのか、想像するだけでワクワクする。

テンポも良くて、初回から情報量は多いのに、すんなり頭に入ってくる。キャラクターがしっかり立っているからだろうな。特に、灼華の守られる花じゃなく、自立する木になるという決意には、こっちまで背筋が伸びる思いがした。これは、ただのラブストーリーじゃない。自分の足で立つことの力強さを描いた、骨太なドラマになりそうだ。

つづく