あらすじ

前話で凄惨な結末を迎えた済善堂の事件は、禾陽の街に暗い影を落としていました。三姑娘(サン・クーニャン)の凶行が暴かれたことで、遺された妹の霜霜(ソウソウ)に民衆の容赦ない非難が浴びせられます。

ネタバレ

悪蛟事件の終結が告げる新たなる暗殺計画の幕開け

前話で凄惨な結末を迎えた済善堂の事件は、禾陽の街に暗い影を落としていました。三姑娘(サン・クーニャン)の凶行が暴かれたことで、遺された妹の霜霜(ソウソウ)に民衆の容赦ない非難が浴びせられます。

そんな中、獄中の顧雍(グー・ヨン)から十年前の楊家没落の真相が語られます。しかし、水波紋組織の魔の手はすでに県衙の内部へと深く伸びていました。

済善堂の血の遺恨と県衙を揺るがす黒幕の口封じ

遺された霜霜(ソウソウ)を守る県令の特権と街に響く哀しき童謡

姉の罪の巻き添えとなった霜霜は、激しい怒りに燃える民衆から店を追い出されようとしていました。その窮地に駆けつけた潘樾(パン・ユエ)は、冷酷な周囲を退け、三姑娘(サン・クーニャン)の遺体に静かに香を捧げます。

彼はこの店を県衙のお抱えに指定し、これ以上の嫌がらせは厳罰に処すと宣言しました。悲しみに暮れる霜霜を慰めるため、楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)は彼女に優しく一つの童謡を教え込みます。

この曲は、第10話や第13話で潘樾(パン・ユエ)の激しい頭痛を和らげたあの思い出の童謡でした。凄惨な事件を乗り越え、幼い乞食たちもその歌を口ずさみ始めます。

獄中の顧雍(グー・ヨン)が放った十年前の告白と令牌四の戦慄

潘樾は牢獄に囚われた顧雍と対峙し、実の娘を捨て駒にした冷徹な本心を激しく追及しました。さらに十年前の楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の父親の暗殺について問い詰めると、顧雍は自らの犯行を認めます。

しかし、大婚の夜に起きた楊采薇の殺害についてだけは、彼はきっぱりと関与を否定しました。彼の持つ水波紋の令牌に刻まれていたのは、四という不気味な数字です。

第7話でその存在が浮上した組織には、彼のさらに上位に三人の支配者が潜んでいました。顧雍は潘樾の力を侮り、これ以上の身元の暴露を拒絶します。

印肉に隠された巧妙な毒殺と死に際に遺された暗号

命の危険を察知した顧雍は、禾陽からの脱出を条件に最高機密の密告を潘樾に持ちかけました。潘樾は長楽郡主の加護を頼るため、京城への極秘護送計画を急いで立案します。

彼は牢に偽の身代わりを配置し、本物の顧雍を連れ出そうと密かに策を講じました。しかし、顧雍は供述書に触れた瞬間、激しく血を吐いて倒れます。

暗殺の道具として使われたのは、県衙の机に置かれていた朱肉の毒でした。顧雍は死の間際、苦しい息の下から楊という一文字だけを遺して絶命します。

すれ違う守護の誓いと偽りの肉体に隠れる小泥棒の涙

楊采薇は、第15話の火の海から自分を救い出してくれた英雄が潘樾であった事実を突き止めました。しかし、問い詰める彼女に対し、潘樾は公務に過ぎないと冷淡な態度を崩しません。

彼は彼女を組織の脅威から守るため、禾陽から京城へ去るように厳しく命じます。追い出されたと誤解した楊采薇は、深い絶望と悲しみに胸を締め付けられました。

激怒した卓瀾江(タク・ランジャン)が彼女を連れ出し、楊采薇はそのまま県衙を去る決意を固めます。阿澤(アーザー)が玲児(レイアル)に果物を贈る姿を見て、彼女は潘樾からの情愛を期待した己の愚かさを呪いました。

彼女は古い自宅へと戻り、卓瀾江(タク・ランジャン)を相手に激しい哀惜の酒を煽ります。潘樾には高貴な郡主がおり、自分は他人の体を借りた泥棒に過ぎないと涙を流しました。

時を同じくして、街では静かに三姑娘の葬儀の列が執り行われていました。参列した楊采薇と潘樾は、互いに一度も視線を交わすことなく、冷酷にすれ違っていきます。

毒発身亡を招いた朱肉の罠と死に際の楊が指し示す標的

今回発生した顧雍の毒殺事件は、県衙の内部に本物の密偵が潜伏している動かぬ証拠です。誰もが日常的に使用する朱肉に遅効性の毒を仕込む手口は、極めて緻密で計画的と言えます。

第4話で潘樾が護官符の役人を一掃した際にも、この内通者の存在までは見抜けませんでした。黒幕は潘樾の動きを完全に把握し、口封じのタイミングを正確に計っていたのです。

また、顧雍が息絶える直前に呟いた楊という言葉には、二つの重大な意味が隠されています。一つは十年前の廷尉である楊(ヤン)父の事件の核心、もう一つは本物の楊采薇の生存に関する秘密です。

組織の真の狙いは、未だに生き延びている楊采薇の魂を、偽の上官芷(シャングワン・ジー)の肉体ごと完全に抹殺することでしょう。数字の四を超えた上位の支配者たちが、新県令を破滅させるための次なる凶行へ動き出しています。

視線を交わさない葬儀の悲哀と次なる内通者炙り出しへの期待

最愛の人のために身を引こうとする潘樾と、拒絶されたと信じ込む楊采薇の心のすれ違いが本当に切ない回でした。第15話の決死の救出劇の余韻が、冷酷な命令によって一瞬で悲劇へと反転する脚本の妙に脱帽します。

泥酔しながら己の境遇を泥棒と自嘲するジュー・ジンイーの涙の熱演には、激しく胸を打たれました。

次回は、県衙の内部に隠された朱肉の罠から、潘樾による大規模な内通者の炙り出しが始まります。互いに背を向けた二人の運命は、禾陽の闇に潜む真犯人を暴くことで再び交わることができるのか、次回の頭脳戦に期待が高まります。

つづく