あらすじ

第17話の衝撃的な気付きを経て、若き県令の潘樾(パン・ユエ)は激しい感情の波に襲われていました。上官芷(シャングワン・ジー)の肉体に宿る魂が本物の楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)であると確信し、彼は彼女の屋敷へと馬を走らせます。

ネタバレ

魂の正体を突き止めた潘樾(パン・ユエ)の葛藤と新鄭書院に潜む新たなる怪異

第17話の衝撃的な気付きを経て、若き県令の潘樾(パン・ユエ)は激しい感情の波に襲われていました。上官芷(シャングワン・ジー)の肉体に宿る魂が本物の楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)であると確信し、彼は彼女の屋敷へと馬を走らせます。

最愛の女性の肩を強く抱きしめたものの、現在の彼女は罪人の娘として追われる身です。ここで正体を明かせば、水波紋組織の残忍な暗殺網が再び彼女の命を脅かしかねません。潘樾は引き裂かれるような衝動を必死に抑え込み、冷徹な仮面を被り直して一歩退きました。

そこへ楊采薇(ヤン・ツァイウェイ)の頼れる味方である卓瀾江(タク・ランジャン)が割って入り、潘樾を激しく威嚇して追い出そうとします。潘樾は組織の捜査に進展があればすぐに共有すると告げ、静かにその場を去りました。

偽りの肉体に隠された本心を追う県衙の捜査と鬼林の死闘

愛情の衝動を抑え込む潘樾の決意と県衙への帰還

深夜の寝所で、新県令は激しい苦悩と共に氷棺の秘密へと思考を巡らせます。第6話で発見した水晶の棺に眠る本物の上官芷(シャングワン・ジー)こそが、組織の身代わりとして暗殺された犠牲者でした。すべての悲劇の元凶である巨大な闇を根絶やしにすることを、彼は心に誓います。

翌朝、潘樾はかつて彼女が暮らしていた古い庭園を訪れ、切り落とされた植物の枝を愛おしそうに見つめました。早く大きくなるよう静かに呟く彼の瞳には、楊采薇への一途な情愛が満ち溢れています。

一方の楊采薇も、第16話での口論を経て県衙に戻るべきか一人で深く葛藤していました。しかし、未解決の事件を調査するため、彼女はプライドを捨てて役所へ復帰する決断を下します。歓迎する周囲を余所に、潘樾は内心の動揺を隠すために不自然なほど手足の置き場に困っていました。

新鄭書院の黒布に隠された違和感と沈慈(シェン・ツー)を巡る沈黙

彼女から他人行儀に大人と呼ばれた潘樾は、胸の奥に言い知れぬ寂しさを抱えます。書類の確認中、彼女の美しい髪が不意に垂れ下がる様子に見惚れてしまい、視線を外せなくなりました。

捜査に没頭する楊采薇は、彼の熱い眼差しを容姿への嘲笑だと完全に誤解してしまいます。時折、彼が嬉しそうに漏らす微かな笑い声を聞き、彼女は新県令が怪異に憑りつかれたのではないかと不審に思いました。

二人は事件の核心に迫るため、失明の呪いが囁かれる新鄭書院への出張を決定します。馬車の中での潘樾の至近距離での優しい態度に、彼女は終始居心地の悪さを感じていました。

書院に到着すると、学問所の院長が一行を恭しく出迎え、内部の案内を開始します。潘樾が巧みな話術で院長を引き留める隙に、彼女は学生たちから沈慈(シェン・ツー)に関する聞き込みを行いました。しかし、その不気味な名前を口にした瞬間、若者たちは怯えきった表情で一斉に逃げ出します。

館内には、すべての光を遮断するように黒い布が不気味に張り巡らされた密室が存在していました。失明した院長の息子である陳賦(チェン・フー)のための配慮だと説明されますが、二人の天才はそこに強烈な違和感を覚えます。

密偵が暴く銀雨楼の裏切りと孫震(スン・ジェン)への疑念

その頃、暗黒街の覇権を握る卓瀾江(タク・ランジャン)は、第16話の朱肉の毒殺事件に関わった脱獄犯の行方を追跡していました。ようやく突き止めた潜伏先で、男はすでに何者かによって冷酷に口封じをされていたのです。遺体の状況から、凶手の右肩に特異な負傷の痕跡があることを見抜きました。

卓瀾江の脳裏に、自らの右腕である孫震(スン・ジェン)の不審な挙動が鮮烈に浮かび上がります。組織の内部に潜む本物の裏切り者を炙り出すため、彼は密偵を放って配下の監視を強化しました。

不気味な後山に仕掛けられた機関と土底から現れた白骨

一方、潘樾と楊采薇は、悪霊の噂が絶えない不気味な後山の鬼林へと足を踏み入れます。第4話の捜査の時のように上官蘭(シャングワン・ラン)の名前を言い訳にすることなく、潘樾は彼女を自らの手で守る覚悟を決めていました。彼女は道標として、手慣れた手捌きで特殊なナイフを使って樹皮に印を刻んでいきます。

その鋭い刃物の扱いを見た潘樾は、かつて数々の遺体を検屍してきた仵作の習性をそこに重ね合わせました。それとなく彼女のナイフの出所を追及すると、楊采薇は正体の露見を恐れて慌てて武器を衣服の奥へと隠します。

霧が深く立ち込める森の中で、二人はどれだけ歩いても元の場所へと引き戻されてしまいました。潘樾はこれが怪異の仕業ではなく、何者かが人為的に配置した高度な迷宮の機関であると断定します。

不意に背後から激しい水音が響き渡り、暗闇から伸びた巨大な植物の藤蔓が彼女の細い身体を空中へと連れ去りました。潘樾は迷わず修羅の如く突き進み、決死の想いで彼女を強固に抱きすくめて救出します。

恐怖に震える彼女を腕の中に感じながら、潘樾は二度と彼女を失わないという強固な守護の誓いを新たにしました。冷静さを取り戻した彼は、地面の土壌が一部だけ異常に肥沃であるという奇妙な点に気づきます。

二人が手作業で不気味な泥を掘り起こすと、そこから衣服に包まれた完全な白骨死体が出現しました。遺体の傍らには、新鄭書院の学生の身分を証明する、血塗られた院徽(バッジ)が静かに横たわっていました。

鬼林の偽装工作が示す反乱勢力の目的と仵作の習性

新鄭書院の鬼林に配置されていた迷宮の仕掛けは、外部の人間を遮断するための防衛システムです。水波紋組織の上位の支配者たちが、学問所の地下に眠る巨大な秘密を守るために設計したと考えられます。

陳賦(チェン・フー)の部屋に張り巡らされた黒布の演出も、単なる盲目への配慮ではなく、視覚的な秘密を隠蔽するための工作です。失明の呪いと称して学生たちを崖から突き落とした手法は、第10話の悪蛟事件と本質的に同じ構造を持っています。

組織は教育機関の利権を貪り、若者たちをコントロールして闇の資金源を隠匿するために利用していました。発見された白骨死体は、1年前に失踪した本物の沈慈、あるいは組織の陰謀に気づいて消された犠牲者の一人です。

宿命の二人が紡ぐ新たな信頼と次回の学問所の闇

上官芷の中身が楊采薇だと気づいた潘樾の、不器用ながらも必死な純愛の描写に胸が熱くなる回でした。ジュー・ジンイーの検屍官としての癖を見逃さないリウ・シュエイーの鋭い視線の演技が光ります。

お互いの正体を隠しながらも、危険な組織の目を欺くために繰り広げられる極上の心理戦の緊張感がたまりません。

鬼林の底から発見された白骨が、新鄭書院のいかなる腐敗の歴史を暴き出すのでしょうか。謎の失明事件の裏に隠された真犯人の正体を巡り、次回の本格的な検屍捜査から一瞬も目が離せません。

つづく