あらすじ

第四十一話は、王沢(オウタク)が清越(セイエイ)に食べ物を届けたことから巻き起こる宮中の小さな騒動と、司州の民乱を背景とした朝廷内の複雑な政治闘争を描いています。拓跋昀 (タクハツ・ユン)は司州の民乱鎮圧の機会を利用し、ひそかに拓跋弘(タクバツ・コウ)と容止(ロン・ジー)に対抗する策を講じ、西山での狩猟事件で容止(ロン・ジー)を陥れようとします。そして自ら拓跋弘(タクバツ・コウ)の暗殺を企てますが、未遂に終わります。一方、劉楚玉(リュウ・チュユウ)や楽蘊(ラクウン)たちは拓跋昀 (タクハツ・ユン)の陰謀に気づき、窮地に陥った容止(ロン・ジー)を救おうとします。しかし、陳庸(ちんよう)が既に馬中良(バ・チュウリョウ)と手を組んでいたため、劉楚玉(リュウ・チュユウ)たちはかえって大きな危機に直面することになります。物語全体は、権力闘争における危険性と不確実性を描き出すとともに、登場人物たちの忠誠と裏切りをも鮮やかに映し出しています。

ネタバレ

劉楚玉(リュウ・チュユウ)と蘭若(ランジャク)は、転んだ王沢(オウタク)を見て、笑うことも泣くこともできない。王沢(オウタク)は怒るどころか、翌日も清越(セイエイ)に食事を届けると言う。沈遇(シン・グウ)の黙認で、王沢(オウタク)は摂政王府に自由に出入りできるが、蘭若(ランジャク)は沈遇(シン・グウ)が清越(セイエイ)に特別な感情がないことを示すためだと考えている。本当に無私なら、こんなことをする必要はないと感じる蘭若(ランジャク)。

司州の民乱はますます深刻化している。朝廷では誰が鎮圧に向かうか議論され、拓跋昀 (タクハツ・ユン)は自ら誌願するが、藿璇(カクセン)に先を越される。退朝後、容止(ロン・ジー)は藿璇(カクセン)に拓跋昀 (タクハツ・ユン)は簡単には諦めないため、用心するよう警告する。藿璇(カクセン)は陰謀を恐れず、屋敷に戻ると王沢(オウタク)に人選を命じ、翌日司州へ向かう準備をする。しかし、近頃雨が多く、藿璇(カクセン)の古傷が痛み出す。

拓跋昀 (タクハツ・ユン)は一人で庭園で塤を吹く。物悲しい音色には孤独と哀愁が満ちている。幼い頃、先帝を喜ばせるために一年間塤を習ったが、不真面目だと叱責されたことを思い出す。弟の拓跋弘(タクバツ・コウ)への感情は複雑で、かつては可愛がっていたが、即位後は警戒されていると感じている。拓跋昀 (タクハツ・ユン)はこれらの出来事を楽蘊(ラクウン)に語り、拓跋弘(タクバツ・コウ)と西山へ狩猟に行くことを伝える。楽蘊(ラクウン)は拓跋昀 (タクハツ・ユン)に何か異変を感じ取るが、それが何なのか分からない。

西山での狩猟が始まる。天気は良く、木々は青々と茂っている。拓跋昀 (タクハツ・ユン)が披露した新陣形は拓跋弘(タクバツ・コウ)から高く評価される。獲物が現れると、拓跋弘(タクバツ・コウ)は見事な腕前で一矢で仕留める。喜びを拓跋昀 (タクハツ・ユン)と分かち合おうとした瞬間、冷箭が拓跋弘(タクバツ・コウ)をかすめる。続いて拓跋昀 (タクハツ・ユン)が放った二本の矢のうち一本が拓跋弘(タクバツ・コウ)の脚に命中し、捕らえることに成功する。計画では拓跋弘(タクバツ・コウ)を捕らえたらすぐに殺すはずだったが、昏倒した弟の姿を見て、拓跋昀 (タクハツ・ユン)はためらう。

劉楚玉(リュウ・チュユウ)は太后を見舞うため入宮する。太后は劉楚玉(リュウ・チュユウ)が自分に協力しなかったことに腹を立てているのではないかと心配するが、劉楚玉(リュウ・チュユウ)は不満を表さず、大人しく振る舞う。拓跋弘(タクバツ・コウ)が狩猟に出かけている間、政務は容止(ロン・ジー)が処理することになり、多忙を極める。

西山の行宮で、拓跋弘(タクバツ・コウ)は意識を取り戻す。突然の事態にも冷静さを保っている。拓跋昀 (タクハツ・ユン)は剣を拓跋弘(タクバツ・コウ)に向け、弟への失望を語る。本来は拓跋弘(タクバツ・コウ)を支えるつもりだったが、即位後、自分をことごとく抑え込もうとしたことを責める。拓跋昀 (タクハツ・ユン)は拓跋弘(タクバツ・コウ)が負傷したという偽情報を流し、容止(ロン・ジー)を西山におびき寄せ、罠にはめるつもりだ。

容止(ロン・ジー)は拓跋弘(タクバツ・コウ)負傷の知らせを受け、不審に思いながらも単身西山へ向かう。目覚めた劉楚玉(リュウ・チュユウ)は屋敷の物音に気づき、慌てて出ていく容止(ロン・ジー)の姿を目にする。何かおかしいと感じた劉楚玉(リュウ・チュユウ)は、沈遇(シン・グウ)に情報の真偽を確かめるよう指示する。

楽蘊(ラクウン)は拓跋昀 (タクハツ・ユン)の書斎を調べ、燃え残った手紙を発見する。最近の拓跋昀 (タクハツ・ユン)の不審な行動と合わせて、西山の狩猟に何か問題があると察知し、摂政王府へ向かい劉楚玉(リュウ・チュユウ)に伝える。楽蘊(ラクウン)の一族はかつて容止(ロン・ジー)に助けられ、彼女は拓跋昀 (タクハツ・ユン)の側近として容止(ロン・ジー)のために動いていた。楽蘊(ラクウン)の真剣な訴えに、劉楚玉(リュウ・チュユウ)は彼女を信じることにする。

劉楚玉(リュウ・チュユウ)は自分だけでは容止(ロン・ジー)を救えないと悟り、龍林軍指揮使の陳庸(ちんよう)に助けを求める。しかし、陳庸(ちんよう)は馬中良(バ・チュウリョウ)と繋がっていることを劉楚玉(リュウ・チュユウ)は知らない。全ては拓跋昀 (タクハツ・ユン)の罠で、わざと細作に情報を劉楚玉(リュウ・チュユウ)にリークさせ、陳庸(ちんよう)に助けを求めさせて捕らえる計画だった。

楽蘊(ラクウン)は康王府に戻ると捕らえられ、沈遇(シン・グウ)は太后に謁見するため入宮したところを龍林軍の彭戈(ほうこ)に捕らえられる。彭戈(ほうこ)は合図の狼煙を上げ、容止(ロン・ジー)とその仲間をおびき出そうとする。

狼煙が上がり、太后は事態の深刻さを悟り、容止(ロン・ジー)を呼び寄せる。外の騒ぎを聞いた斉(セイ)太妃は、息子が謀仮を起こしたのではないかと不安に駆られる。

紅袖(コウシュウ)は宮中で琵琶を弾き、外の騒動には無関心な様子。太后は焦燥しながら待つが、容止(ロン・ジー)はなかなか現れず、龍林軍も動かない。陳庸(ちんよう)に問題があると疑い始める。

一方、劉楚玉(リュウ・チュユウ)は清越(セイエイ)の助けを借りて龍林軍指揮所を脱出し、急いで西山へ向かう。

第41話の感想

「鳳囚凰 〜陰謀と裏切りの後宮〜」第41話は、物語が大きく動き出す、緊張感あふれる展開でした。拓跋昀 (タクハツ・ユン)の謀仮、容止(ロン・ジー)への罠、そして劉楚玉(リュウ・チュユウ)の決死の行動と、息つく暇もない怒涛の展開に目が離せませんでした。

特に印象的だったのは、拓跋昀 (タクハツ・ユン)の複雑な心情です。幼い頃の屈辱、弟への愛憎入り混じる感情、そして皇帝への失望。塤の音色に乗せて語られる彼の孤独と哀愁は、悪役でありながらもどこか共感してしまう部分がありました。拓跋弘(タクバツ・コウ)を殺す機会がありながら、ためらう姿からは、彼の心の葛藤が見て取れ、今後の展開をより一層深く考えさせられます。

つづく