あらすじ

趙雲(ちょううん)は軽衣に会いに常山(じょうざん)郡へ向かうが、高則(こうそく)との結婚準備が進んでいることを知る。軽衣との再会を果たすも、高則への疑念から仲たがいしてしまう。趙雲は袁紹(えんしょう)を頼るため、冀州へ向かうことを決意する。

ネタバレ

拾妹(しゅう まい)は趙子龍(ちょうしりゅう)に、村人たちが収穫をしている間に、軽衣(けいい)に会いに常山(じょうざん)郡へ行くことを提案します。高則(こうそく)も真定(しんてい)県から常山(じょうざん)郡に来ており、軽衣との結婚に関わっているはず。出発前に軽衣に事情を説明すれば、彼女も安心するだろうと。

一方、軽衣は部屋いっぱいの嫁入り道具にうんざりしていました。夏侯傑(かこうけつ)に、小さい頃から父親は自分のことを可愛がってくれたのに、なぜ結婚だけは自分で決められないのかと訴えます。軽衣は高則(こうそく)に恋愛感情はなく、愛していない人に自分の人生を託したくないと訴えますが、夏侯傑(かこうけつ)は他のことなら何でも許すが、結婚だけは譲れないと言い放ちます。

趙子龍は拾妹とともに常山(じょうざん)郡へ。夏侯家の門前には、結婚の準備のために人手が足りず、雑用係を募集する貼り紙が。軽衣が結婚の準備をしているのを見て、趙子龍は落胆し、拾妹と立ち去ろうとしますが、拾妹は諦めずに、夏侯家に潜入して軽衣の本心を探ることを提案します。

軽衣は趙子龍への切ない思いを手紙に綴ります。石硯(せきけん) に手紙を託そうとしますが、耿純(こうじゅん)に怪しまれ、問い詰められます。石硯(せきけん) が出した手紙はすべて耿純(こうじゅん)の手に渡り、耿純は趙子龍の名を騙って軽衣に返事を書きます。趙子龍からの冷たい手紙を見て、軽衣は途方に暮れます。

耿純は高則に、軽衣の手紙をすべて握りつぶし、趙子龍の名で返事を書いたことを報告します。高則は、死んだ人間に手紙を書くとは、真情もここまで来るとは、と嘲笑します。耿純が驚いていると、高則は趙子龍は死んだ、それも葬る場所もない死に方をしたのだと告げます。今後は返事を書く必要もないと言います。耿純は、軽衣が趙子龍の死を知れば悲しむだろうが、その時は高則がそばにいて慰めれば、きっと感動するだろうと答えます。

趙子龍と拾妹は夜に郡守府に忍び込み、軽衣の居場所を見つけ、翌日、十里亭で会う約束をします。

柳慎(りゅうしん)は妹の仇を討つために高則を刺殺しようとしますが、高則は柳慎(りゅうしん)から趙子龍の居場所を聞き出そうとします。柳慎は、高則の心の中では趙子龍はもう死んでいるはずだと答えます。高則は、柳慎を殺せば自分が柳擎児(りゅうけいじ)を殺したことになると思い、寛大なふりをして、自分は柳擎児(りゅうけいじ)を殺していない、仇を討ちたいならもっと腕を磨いてから来い、と言います。

趙子龍と軽衣は十里亭で再会します。趙子龍は、真定を離れてから多くのことがあった、柳擎児が死んだこと、自分は毒に侵され、目が見えなくなったこと、流砂に落ちたことなどを話します。毒は牢の中で盛られたもので、自分の槍法を知っている者が敵にいることから、高則を疑っていると言います。軽衣は信じません。高則がその気になればいつでも趙子龍を殺せるはずだ、高則が何度も趙子龍を助けたことを忘れたのか、高則と自分が婚約したことを妬んでいるだけだと非難します。趙子龍が少し成功しただけで人が変わってしまった、人を見る目がなかったと怒り、二人は仲たがいして別れます。

趙子龍は柳慎、拾妹とともに、袁紹(えんしょう)が受け入れてくれるかどうか、冀州(きしゅう)へ向かいます。周大哥(しゅうたいか)は、他の仲間たちとともに、後から冀州へ向かうことになります。

つづく