あらすじ
嵐の夜、花芷(かし)は船の危機を救い、早くもその勇敢さを見せる。一方、宮廷内外では婚約問題、権力争い、七宿司(しちしゅくし)の陰謀が絡み合い、花家に迫る危機が浮き彫りに。最後に下された皇帝の厳命が、花芷と家族の運命を大きく揺さぶることに…。
嵐の夜、船の危機を救った少女・花芷。翌日に名家・沈家との結納を控える彼女は、現状に疑問を抱きつつも、宮中からの桃符を楽しみに屋敷を抜け出す。街で七宿衛に咎められるが、謎の男・顧晏惜(こあんせき)に助けられる。一方、花芷の祖父・花屹正(かきつせい)は皇帝に召され、皇太子問題と七宿司の横暴を直言したため、一族は流罪を言い渡される。さらに、私鋳銭事件の黒幕が顧晏惜であると告げられ、波乱の幕開けとなる。
ネタバレ
物語はね、いきなり嵐の夜から始まるの。御史(ぎょし:監察官のことね)である花家の当主、花屹正(かきつせい)おじい様が船の上で手紙を書いていたら、ものすごい嵐になっちゃって船が浸水!パニックよ!しかも、雇っていた船員たちが「給料上げろー!」なんてストライキ始めちゃって、もう最悪!そんな大ピンチに、我らがヒロイン、まだ幼い花芷(かし)が登場するのよ!彼女ったら、落ちてた短剣を手に取ると、ためらうことなくマストに駆け登って、帆布をバッサリ!いやー、かっこよすぎでしょ!この子、ただ者じゃないわねって、開始早々確信したわ!
場面は変わって、翌日には花芷(かし)と名家・沈(しん)家との結納が控えているっていうのに、花芷(かし)本人はどこ吹く風。侍女の抱夏(ほうか)が「お嬢様、大丈夫なんですか!?」ってヤキモキしてるのを横目に、「結婚したって、私たちは自分のやりたいことを続けるのよ!」なんて頼もしいことを言うの。この時代にそんなこと言えるなんて、花芷、やっぱり大物になる予感しかないわ!でもね、立派なお屋敷に住んでいても、「まるで籠の中の鳥だわ…」なんて、ちょっとおセンチな一面も見せるのよ。そこへ、もう一人の侍女、迎春(げいしゅん)が「宮中から桃符(とうふ:新年に飾る縁起物ね)が下賜されるんですって!澄園(ちょうえん:花家のお庭かしら)で皆待ってますよ!」って知らせに来るの。それを聞いた花芷、目を輝かせて「行くわ!」って。侍女たちとこっそり屋敷を抜け出しちゃうんだから、本当におてんばさんよね!
その頃、澄園では花家の奥様方が集まって、賑やかに宴が開かれていたわ。三夫人の夏金娥(かきんが)がねちねち会計報告を受けながら、炭火盆の位置をわざと二夫人(にふじん)の斉蕙蘭(さいけいらん)と大夫人の朱盈貞(朱盈贞(しゅえいてい))の目の前に移動させたりして、女の戦いって感じがヒシヒシ伝わってきたわ。怖い怖い!そんな中、花家の老夫人、林婉(りんわん)様も、みんなと一緒に桃符が届くのを楽しみに待っているの。
一方、街へお出かけした花芷。そこで七宿衛(しちしゅくえい:皇帝直属の秘密警察みたいな感じかしら?)の陳情(ちんせい)に見つかっちゃうの!「深窓の令嬢がこんなところをうろついて!」ってね。花芷が持っていた銅器の設計図が何やら怪しいってことで、ちょっとした騒ぎに。そこへ割って入ったのが、なんと花芷の婚約者・沈家の長男、沈淇(しんき)!でも、七宿衛にはかなわないのよね…。と、その時!颯爽と現れたのが、謎のイケメン、顧晏惜(こあんせき)!彼が沈淇(しんき)を庇って、その設計図が「相風銅烏(そうふうどうう:風向計のことらしいわ)」だって見抜くのよ。花芷は七宿司(しちしゅくし)の恐ろしさを知っているから、顧晏惜(こあんせき)を庇って自分の身分を明かすと、陳情は慌てて謝罪。この出会いが、今後の二人の運命を大きく左右するのね、きっと!花芷は北の地出身だという顧晏惜(こあんせき)を羨ましそうに見つめて、「都に来てから、雪を見ていないわ…」なんて、ちょっと切ないセリフも。
その夜、花屹正おじい様と長男の花平宇(かへいう)が、突然皇帝に呼び出されるの。なんだか不穏な空気よね…。澄園ではまだ宴が続いていて、三夫人の夏金娥(かきんが)がここぞとばかりに老夫人に花芷の縁談を報告しつつ、チクチクと嫌味を言うのよ。本当に性格悪いわね!老夫人はその時、花芷がいないことに気づいて、外出していると聞いてカンカン!
そして、宮中ではとんでもないことが起きていたの!皇帝・顧成燾(こせいとう)は、凌王(りょうおう)の世子である顧晏惜も呼び出して、「今夜のことは聞いておくといい」なんて意味深なことを言うの。皇帝は、皇太子の座を誰にするか、そして七宿司(しちしゅくし)が捜査している私鋳銭(しちゅうせん:偽金ね)事件について話し始めるんだけど、いつもはズバズバ意見を言う花屹正おじい様が、なぜか黙り込んでいるの。皇帝が問いただすと、花屹正は「それは陛下の私事では?」なんて、爆弾発言!皇帝は当然カチンとくるわよね。でも、花屹正は怯むことなく、「七宿司は法を無視して民を苦しめ、皇太子が決まらないから皇子たちが争っている!これは天下の大事であって、陛下の私事ではございません!」って、堂々と言い放ったのよ!かっこいいけど、命知らずだわ!案の定、皇帝はブチギレ!「花屹正とその三族の官職を剥奪!一族全員、北の地へ流罪!未来永劫、許さん!」って、ひどすぎるわ!そして、追い打ちをかけるように、七宿司の斉如海(せいじょかい)を呼び出して、「私鋳銭事件の黒幕は、顧晏惜だ」と告げさせるの!ええええー!?どういうこと!?
つづく