舞台は、きらびやかな大唐の時代。でも、その裏側には、光の当たらない場所で生きる人々がいたんですね…。主人公の端午(たんご)は、揚州崔氏が管理する合浦(がっぽ)の真珠採集場で働く「珠奴(しゅど)」と呼ばれる少女。そう、真珠を採るために奴隷として生きる人々の一人なんです。
彼女たちの生活は、まさに暗黒。海に潜って真珠を採る時間は、危険と隣り合わせながらも、端午(たんご)にとっては唯一自由を感じられる瞬間。陸に上がれば、そこは非情な監視と暴力が支配する世界。幼い頃に両親を亡くした端午(たんご)は、海の底のサメよりも、人間の無慈悲な心の方をずっと恐ろしく感じているんです。切ないですよね…。
そんなある日、端午に卑劣な手が迫ります。でも、我らが端午はただのか弱い少女じゃない!アコヤガイをこじ開けるためにいつも身につけている鋭いナイフで、毅然と立ち向かうんです。この強さ、カッコいい!
物語が大きく動き出すのは、宮中の崔主管(さいしゅかん)が「五寸もある巨大な真珠を手に入れた者には、莫大な褒美と奴隷からの解放を約束する」というお触れを出してから。その真珠が眠るとされるのは「断望池」と呼ばれる、サメやクジラがうごめく超危険な海域!多くの珠奴が尻込みする中、端午は「自由」というたった一つの願いを胸に、迷うことなく名乗りを上げます。彼女の瞳の奥に宿る決意の光に、思わず胸が熱くなりました。
友人が深海の青さに怯えるのを横目に、端午は腰に砂袋を巻き付け、ためらうことなく海へ!その勇気、どこから来るんでしょうか…。
場面は変わって、海上には目もくらむような豪華な船が。乗っているのは、遠く西域からやってきた商人たち。彼らは良い品には糸目をつけない大金持ち。しかし、その船上では、粗悪品を売りつけようとした商人が、目玉をえぐられ舌を抜かれるという、なんとも残忍な罰を受けそうになるんです。ひえぇ、怖い!
その時、「待った!」と声を上げたのが、張晋然(ちょう・しんぜん)という男性。彼は「大唐の法律では、このような場合は杖打ち五十のはずだ」と冷静に、しかし力強く制止します。そしてなんと、自分の家宝だという真珠と引き換えに、その商人の罰を軽くしてほしいと申し出るんです。なんて義侠心にあふれた人なんでしょう!
ところが、西域の商人、燕子京(えん・しけい)は、張晋然(ちょう・しんぜん)が差し出した二寸にも満たない真珠を見て、鼻で笑います。「もっと大きな真珠を見せてやろう。もし見つけたら、その家宝はもらいうけるぞ」と挑発。張晋然(ちょう・しんぜん)は、その挑戦をあっさりと受けるんですね。実は彼、ただのお人好しじゃない。最近減り続ける海税と、献上される真珠の質の低下の真相を探るという、密かな任務を帯びていたんです。なるほど、そういうことだったのか!
一方、海中では端午が死闘を繰り広げていました。ついに巨大な真珠を発見!しかし、仲間からの妨害に遭い、絶体絶命のピンチ!それでも、持ち前の泳ぎの巧みさでなんとか危機を脱し、ついにその輝く一粒を陸へと持ち帰るんです。やったー!と喜んだのも束の間…。
なんと、浜で待っていた老婆(ろうば)が、端午が命がけで採ってきた真珠をこっそりすり替えてしまったんです!そして、奴隷解放の証文は、別の珠奴の手に…。信じられない!端午の慟哭が、画面越しにこちらまで伝わってきて、もう涙腺崩壊ですよ。
自分の採った真珠がすり替えられたと必死に訴える端午。老婆は自分の非を認めたのか、端午を「珠姫(じゅき)」…つまり、真珠を売る役目につけるよう取り計らいます。「ここから生きて出る道はない。珠姫こそが、お前が生まれ変わる唯一の道だ」と意味深な言葉を残して…。これは、新たな試練の始まりなのか、それとも希望への一歩なのか?
そして、崔主管(さいしゅかん)が登場。例の巨大な真珠を前に、「これを五十万銭で売れた者には褒美を与える」と宣言します。すかさず名乗りを上げる端午!彼女の要求は、「二枚の奴隷解放証文」。崔主管は、鼻で笑うかと思いきや、「七百万銭で売れたなら、その願いを叶えてやろう」と、さらに高いハードルを突きつけるんです。
いやー、第1話からこの濃密さ!端午の運命は?張晋然の目的は?そして、二人の道が交わることはあるのか?もう来週が待ちきれません!
つづく