高緯(こうい)の圧政に苦しむ斉の国に、民を救う仮面の義士が出現し、人々の希望となっていた。皇帝の命を受け、義士の捕縛に向かった安徳王(あんとくおう)と楊士深(ようししん)は、その人物の意外な正体を知ることになる。一方、宮中を離れた雪舞(せつぶ)は、息子の平安(へいあん)と共に小さな村で穏やかな日々を送っていた。彼女のもとを周の皇帝・宇文ヨウ(うぶんよう)が訪れ、愛馬を返す。その裏で、宮廷では鄭児(ていじ)が新たな陰謀を企て、雪舞の身にも困難が降りかかろうとしていた。

「蘭陵王」あらすじネタバレ42話

今回も『蘭陵王(らんりょうおう)』の時間がやってきたわね! 第42話は、死んだはずのあの人が、民を救うヒーローとして帰ってくる、胸が熱くなる回だったわよ!

さて、物語は高緯(こうい)の暴政によってすっかり荒れ果てた斉の国から始まるの。重税と圧政に苦しむ民衆…。そんな彼らの前に、颯爽と現れたのが「仮面の義士」! 役人の横暴から民を守り、奪われた食糧を分け与える彼の姿は、まさに民衆の希望の光そのもの。

もちろん、皇帝・高緯がこのヒーローを放っておくわけがないわよね。安徳王(あんとくおう)と楊士深(ようししん)に、仮面の義士を捕らえるよう命令が下るの。二人はワナを仕掛けて義士をおびき出し、ついに剣を交えるんだけど…これがもう、強いのなんの! さすがの安徳王たちも苦戦を強いられるわ。そして、ついに追い詰めた義士の仮面を剥がすと…そこにいたのは、なんと死んだはずの兄、蘭陵王だったの! この再会のシーンは、驚きと喜びが爆発してて、見てるこっちまで涙が出そうだったわ。もちろん、安徳王と楊士深も、喜んで兄の義挙に加わることを誓うのよ。

一方、私たちの雪舞(せつぶ)は、宮中のドロドロした争いを離れて、息子の平安(へいあん)と一緒に小さな村で静かに暮らしていたわ。村の子供たちに文字を教えたり、より良い作物の育て方を指導したりして、すっかり村の人気者。そこへ、周の皇帝・宇文ヨウ(うぶんよう)が訪ねてくるの。彼は雪舞を無理に連れ戻すことはせず、彼女の愛馬・踏雪をそっと返してくれるのよ。彼の優しさが、なんだか切ないわよね…。

雪舞は蘭陵王を想いながら日々を過ごしているんだけど、彼女は知らないの。愛する蘭陵王が、毎晩のように家の外から、自分と息子の平安の姿をそっと見守っていることを…。すぐそこにいるのに、名乗り出られない蘭陵王の気持ちを思うと、胸が締め付けられるわ。

そんな中、宮中ではとんでもないことが! 鄭児(ていじ)は、巷で噂の仮面の義士が蘭陵王ではないかと疑い、腹黒い祖テイ(そてい)に極秘で調査を命じるの。そして皇帝・高緯は、自分が毎日飲んでいた薬が、実は体を蝕む毒薬だったという衝撃の事実を知ってしまうのよ! 宮廷の闇は、まだまだ深そうね。

穏やかな村での生活にも、災難は訪れるもの。雪舞は息子の平安のために新しい服を作ってあげようと、市場へ布を買いに出かけるんだけど、そこで運悪く強盗に遭って、大切なお金をすべて奪われてしまうの…。これからどうなっちゃうのかしら!?

『蘭陵王』第42話の感想

今回のエピソードは、絶望の中に差し込んだ一筋の光と、すぐそばに忍び寄る新たな闇が見事に描かれた回でした。死んだと誰もが思っていた蘭陵王が、民を救う仮面の義士として復活し、安徳王たちと再会を果たす場面は、この物語が持つカタルシスを強く感じさせてくれました。一方で、愛する雪舞と息子のすぐそばにいながら、ただ見守ることしかできない蘭陵王の姿には、深い切なさを覚えます。穏やかな村の生活と、鄭児や高緯をめぐる宮廷の陰謀劇という対照的な二つの舞台が、物語に奥行きを与えています。希望と不安が巧みに織り交ぜられ、登場人物それぞれの想いが交錯する、非常に見ごたえのある内容だったと感じます。

つづく