故郷の南枰(ナンピン)に戻った荘潔(ジュアン・ジエ)は、実家の鶏肉店をネット販売で大成功させ、町で一躍有名人になります。一方、遺体修復師の陳麦冬(チェン・マイドン)は、相変わらずの独身生活を祖母に心配されていました。そんな中、荘潔(ジュアン・ジエ)は偶然にも麦冬の誕生日を知り、彼の職場を訪れます。しかしそこで、彼女は予期せぬ大騒動に巻き込まれてしまうことに。この出来事を通して、2人はお互いの知らなかった一面に触れ、その関係を少しずつ深めていきます。

「春色の恋人」あらすじネタバレ9話

いやあ、今回の『春色の恋人』第9話、見どころ満載でしたね!故郷の南枰(ナンピン)に帰ってきた荘潔(ジュアン・ジエ)と、相変わらず不器用な陳麦冬(チェン・マイドン)。2人の関係がじれったくも、少しずつ変化していく様子から目が離せません!

南枰に腰を落ち着けた荘潔(ジュアン・ジエ)は、実家の鶏肉店の立て直しに乗り出します。持ち前の行動力でマーケティングチームを呼び、ネット販売を駆使して「網紅鶏(インフルエンサー鶏)」として大ヒット!お店は連日大繁盛で、やり手の荘潔(ジュアン・ジエ)に周りの目も変わり始めます。

一方、私たちの陳麦冬(チェン・マイドン)はというと、相変わらずのマイペース。おばあちゃんは30歳になる孫が恋愛に無関心なのを嘆き、「荘潔みたいな良い子はいない」とやきもき。友人たちにも独り身をからかわれる始末です。

そんな中、町では例の「駅キス写真」の噂がまだくすぶっていました。荘潔の母・廖濤(リャオ・タオ) がその話題に触れ、「麦冬は落ち着いた子だから、きっと女の方が恥知らずにもキスしたに違いない」なんて言うものだから、隣で聞いている荘潔は冷や汗だらだら。まさかその「恥知らずな女」が自分の娘だなんて、夢にも思っていないのが可笑しくもあって、ハラハラしちゃいますよね。

そして、物語が大きく動いたのが、陳麦冬(チェン・マイドン)の誕生日。

彼自身は誕生日を気にも留めていませんでしたが、陳ばあちゃんが林ばあちゃんと一計を案じ、荘潔に「おばあちゃんを家に送ってあげて」と頼みごとをします。その道中で、荘潔は偶然にも今日が麦冬の誕生日だと知るのです。彼女は、おばあちゃんの代わりにバースデーケーキを届けるため、麦冬の職場である斎場へと向かいました。

しかし、そこで荘潔が目にしたのは、とんでもない修羅場でした。

夫の不倫を苦に自殺した女性の遺族と、その夫側の親族が激しく口論し、殴り合いの大喧嘩に発展していたのです。仲裁に入った麦冬は、なんと亡くなった女性の夫に殴られてしまいます!

それを見た瞬間、荘潔はカッとなって、その夫の頬を平手打ち!逆上した男が荘潔に手を上げようとしたその時、麦冬が守ろうとしますが、そこに謎の黒服集団が登場。リーダー格の崔歌(ツイ・グー)という男の一声で、場はあっという間に収まります。

大混乱の後、荘潔は鼻血を流す麦冬を休憩室に連れて行き、手当てをします。そこで彼女は、遺体修復師という仕事の過酷さを改めて知るのでした。腐敗が進んだ遺体や、痛ましい事故現場にも向き合わなければならないこと。防護服の中は汗でびっしょりになり、心身ともに極限状態になることもあること…。

静かになった休憩室で、2人きりでバースデーケーキを食べるシーンは、このエピソードの白眉でした。大騒動の後だからこそ、この穏やかな時間がより一層、心に沁みます。

帰り際、麦冬は斎場のロビーでぽつんと座る、亡くなった女性の幼い息子にそっと自分の上着をかけてあげます。彼の根っこにある優しさが垣間見えた、とても温かい場面でした。

別れ際に、荘潔は「誕生日プレゼントは何がいい?」と尋ねます。麦冬は少し照れながらも、「服を買ってほしい」とリクエスト。こうして、2人の間にはまた一つ、新しい約束が生まれたのでした。

『春色の恋人』第9話の感想

今回の第9話は、登場人物たちの人間性がより深く描かれた回だったと感じます。特に、斎場での大乱闘という衝撃的な出来事が、かえって荘潔と陳麦冬の心の距離を縮めるきっかけとなったのが印象的でした。普段は冷静な荘潔が、愛する人を守るために感情を爆発させる姿。そして、いつもは飄々としている陳麦冬が、仕事の過酷さや内に秘めた優しさを見せる場面。これらの描写を通じて、2人のキャラクターに新たな魅力が加わりました。騒がしい現実と、2人きりの静かで温かい誕生日の対比が、彼らの絆の特別さを際立たせていたように思います。物語が大きく動いたことで、今後の展開への期待がさらに高まりました。

つづく