失われた宝の地図の鍵を握る同盟会の男・譚先(タン・シエン)を巡り、元・御前侍衛の穆青(ムー・チン)と、謎多き剣客集団の長・卓不凡(ジュオ・ブーファン)が上海で激しく対立します。市街での激しい斬り合いの裏で、ホテルに潜入した卓不凡の部下が譚先に迫りますが、譚先は重要な密書を燃やして自害してしまいました。決定的な手がかりを失ったかに見えた穆青。しかし、卓不凡側は燃えカスから新たな情報を掴み、一歩先んじます。一方、穆青も独自の捜査で必死に真相を追います。そんな中、全ての黒幕である淇親王(きしんのう)が、両者を操るべく静かに動き出すのでした。
「天行健~革命前夜、風立ちぬ~」あらすじネタバレ7話
卓不凡(ジュオ・ブーファン) vs 穆青(ムー・チン)、実力伯仲の市街戦!
物語は冒頭からトップギア!卓不凡(ジュオ・ブーファン)は、同盟会の譚先(タン・シエン)と柳琳(リウ・リン)の計画をすでに見抜いていました。さすがは融天嶺の掌門、頭のキレが違います。彼は部下の霍芩(フオ・チン)をホテルへ送り込み、自身は街で穆青(ムー・チン)を待ち伏せ。ここからがもう、最高にしびれるシーンでした!
穆青(ムー・チン)の刀と卓不凡(ジュオ・ブーファン)の剣が激しくぶつかり合う!互いに相手の実力を認めつつも、一歩も譲らない攻防が繰り広げられます。「60手では勝負はつかん。だが100手あればお前は俺の剣に敗れる」と豪語する卓不凡に対し、「やってみなければ分からない。俺は命を懸けて戦う」と返す穆青。この2人のライバル関係、たまらないものがありますよね!
ホテルでの悲劇と、霍芩(フオ・チン)のファインプレー
その頃、ホテルではもう一つの戦いが。霍芩(フオ・チン)が毒を使い、譚先から同盟会に渡すはずだった「もの」の正体を吐かせようとします。しかし、譚先もまた覚悟の人。霍芩の注意をそらした一瞬の隙に密書を燃やし、自らも毒をあおって命を絶ってしまいました。
駆けつけた卓不凡に、霍芩は「密書は燃え、譚先は自決した」と報告。手がかりが完全に消えたかと思われた、その時…!実は霍芩、密書が燃え尽きる寸前に「物は墓の中にあり、汾州府」という文字を読み取っていたのです!なんというファインプレー!卓不凡は、その墓が南少林の伝承者のものであり、浄壇密蔵の秘密が汾州府にあると確信します。
一方、ホテルに駆けつけた穆青は、燃えカスと譚先の遺体を前に怒りに震えるばかり。卓不凡との戦いを中断してまで来たのに、完全に出遅れてしまいました。
穆青の執念の捜査と、黒幕の影
しかし、我らが穆青もただでは転びません。彼は警察と取引し、譚先の部屋を徹底的に捜査する権利を得ます。そこで発見したのは、食事の皿に隠されていたメモ。そこには夜に電話がかかってくるという情報が!穆青は、その電話の相手こそが本当の黒幕との接線人物だと睨みます。
そして、かかってきた電話に出る穆青!しかし、相手は異常を察知し、すぐに電話を切ってしまいます。惜しい!あと一歩だったのに!
捜査に行き詰まりを感じた穆青は、やはり卓不凡の一行を追うしかないと決意。格泰(グータイ)に駅の捜査を命じます。
各陣営の再集結と、淇親王の暗躍
場面は変わり、各キャラクターの動向が描かれます。崖から落ちた王家洛(ワン・ジアルオ)は無事生還し、卓不凡への復讐を新たに誓います。
そして、ついに黒幕である淇親王(きしんのう)が本格的に動き出しました。彼は穆青と卓不凡を互いに争わせることで、自分のリスクを減らそうと画策しているのです。上海に滞在していた卓不凡は、ついに淇親王との謁見を果たします。
卓不凡は「宝の鍵は山西の汾州府にあり」と報告。それに対し淇親王は、宝の中の武術書を融天派に与え、朝廷公認の「天下第一門派」にすることを約束。さらに「菩提の伝承者は6年前に死んだ」という重要な情報まで与えます。そして、穆青という厄介な追っ手も今夜中に始末してやると約束するのでした。
『天行健~革命前夜、風立ちぬ~』第7話の感想
今回のエピソードは、物語の構図がより鮮明になった回でした。宝を追う穆青、卓不凡、そして彼らを操ろうとする淇親王という三つの勢力が、上海を舞台に複雑に絡み合う。これまでも面白かったですが、この三つ巴の構図がはっきりしたことで、物語に一層の深みと緊張感が生まれました。特に、アクションだけでなく、各キャラクターの知略や駆け引きが光る頭脳戦の側面が強まってきたのが印象的です。霍芩が燃える密書から情報を読み取るシーンや、穆青がわずかな手がかりから真相に迫ろうとする執念には、思わず唸ってしまいました。力と力のぶつかり合いだけでなく、知恵と知恵の応酬が、このドラマを単なる武侠アクションではない、重厚な歴史サスペンスへと昇華させていると感じます。それぞれの正義と野望が、これからどうぶつかり合っていくのか、目が離せません。
つづく