大楽正の座を巡る争いは、ついに雲沐(うんもく) の最大の秘密に迫る試練へと発展します。何者かの策略により公衆の面前で窮地に立たされる雲沐(うんもく) と、時を同じくして姿を消した蘇若非(そじゃくひ)。二人の絆が試される中、水面下では嫉妬に燃える新たな陰謀が着々と進行していました。逆境を乗り越えた先にあるはずの輝かしい未来。しかし、姉妹の間に生まれた深い亀裂が、物語を誰も予想しなかった衝撃のラストへと導きます。

「幻楽森林」あらすじネタバレ23話

大楽正の座を巡る争いが、ついに雲沐(うんもく) の最大の弱点を突く、ドロドロの展開になってきました。姉の蘇若珊(そじゃくさん)が、もう完全に闇堕ちしちゃってて、見ていてハラハラしっぱなしでしたよ!

雲沐(うんもく) 、絶体絶命!仕組まれた聴覚テスト

領主(りょうしゅ)の前で見事な演奏を披露した蘇若非(そじゃくひ)。領主(りょうしゅ)も彼女の才能には感心しきりで、息子の雲沐(うんもく) が彼女に惹かれるのも無理はない、と納得の表情。でも、肝心の大楽正の地位については、その場では決断を保留。これが、とんでもない嵐の前の静けさだったんですね…。

宴の席で、事件は起きます。侍女がわざと蘇若非(そじゃくひ)の服に肉汁をこぼし、彼女が着替えのために席を立った隙に、なんと行方不明に!雲沐が探しに行こうとしても、兄の雲尚(うんしょう)(うんしょう)(うんしょう)がしつこく引き留めるんです。この時点で、もう怪しさ満点ですよね。

そして案の定、蘇若非(そじゃくひ)がいないのを見計らって、雲尚(うんしょう)(うんしょう)が「雲沐の耳が聞こえないというのは嘘だ」という噂を蒸し返し、その場で検証しようと提案!なんて意地悪な!屏風で演奏者を見えなくして、曲名を当てさせるという、悪趣味なテストが始まってしまいます。

演奏するのは、もちろん姉の蘇若珊(そじゃくさん)。彼女が奏でる「緑光吟」が流れますが、雲沐はまったくの無反応…。領主夫妻は「息子が悪ふざけしているだけだろう」と、まだ本気にはしていません。

その頃、蘇若非は地下室に監禁されていました。彼女はすぐに、これが自分を隔離して雲沐を陥れるための罠だと気づきます。仲間たちが必死に彼女を探す中、雲沐は一人、兄からのプレッシャーに耐えていました。

雲尚が勝ち誇ったように雲沐を追い詰めた、その瞬間!雲沐は静かに口を開き、曲名を言い当てます。そして、「だが、演奏者の腕は母上の足元にも及ばない」と痛烈な皮肉を一言。かっこいい!

大逆転!絆が証明され、新たな地位へ

雲沐がそう言い放ったのと同時に、靳商羽(きんしょうう)たちに救出された蘇若非が会場に駆けつけます!実は彼女、外から漏れ聞こえる演奏を聴き、鈴の音を使って雲沐に曲名を伝えていたんです。二人の絆の深さが、見事に証明された瞬間でした。

この一件で全てを悟った領主は、その場で雲沐を政務補佐官である「佑主」に任命。雲尚を除く全員がひざまずき、忠誠を誓います。さらに、瑤山夫人(ヨウザンふじん)は蘇若非を「天下第一大楽師」として「大楽正」に任命!姉の蘇若珊(そじゃくさん)には、わずかな金銀が与えられただけでした。ざまあみろ、と言いたいところですが、これが彼女の嫉妬の炎にさらに油を注ぐことになっちゃうんですよね…。

ちなみに、蘇若非を助け出せたのは、黄鶯(こうおう)の鋭い嗅覚のおかげ。肉汁の匂いをたどって、地下室を見つけ出したんだとか。意外な特技が、見事にファインプレーにつながりました!

暴走する嫉妬と、クーデター計画

褒美の少なさに屈辱を味わい、完全に我を忘れた蘇若珊。彼女は負けを認めず、なんと雲尚をそそのかして雲沐の暗殺を計画!「今なら雲沐の基盤はまだ不安定。殺すなら絶好の機会よ」と、悪魔のささやきを吹き込みます。雲尚も、最初はためらっていたものの、蘇若珊に焚きつけられ、ついにクーデターを決意。彼女を抱きしめ、「必ずやり遂げる」と誓ってしまうのでした。

計画は周到でした。蘇若珊は、私楽坊の楽師を装って雲尚の手下たちを祝典に潜入させます。楽器ケースの中には、爆薬と武器がびっしり…。恐ろしすぎます。

蘇若非は、見慣れない楽師たちの顔に気づいて姉に尋ねますが、蘇若珊は「私楽坊の人たちよ。信じられないなら自分で調べれば?」と高圧的な態度。蘇若非は、姉妹の間にこれ以上の亀裂を生みたくないという思いから、それ以上は追及しませんでした。その優しさが、悲劇を招かなければいいのですが…。

その夜、蘇若非と雲沐は、これまでのことを語り合います。何度も姉に裏切られながらも、完全に憎みきれない蘇若非。二人は、森で出会い、緑の光を見たことで運命が結ばれたことを再確認し、感謝のキスを交わすのでした。この美しいシーンが、これから起こる惨劇への序章だと思うと、胸が締め付けられます。

そして祝典当日。領主夫妻も臨席し、身分に関わらず才能ある者を受け入れるという新しい制度が発表されます。会場が喜びに沸く中、蘇若非が舞台に上がろうとした、その時!雲尚が率いる兵士たちが領主夫妻を取り囲み、祝典は一瞬にして悪夢の舞台へと変わるのでした…。

『幻楽森林』第23話の感想

今回は、光と影の対比が非常に鮮やかな回でした。雲沐と蘇若非の絆が試練を乗り越えてさらに強固になる様子は、見ていて胸が熱くなりました。特に、鈴の音を使って窮地を脱する場面は、二人にしかできない連携プレーで、まさに運命共同体だと感じさせられます。その一方で、蘇若珊の嫉妬心がついに一線を越え、破滅的な計画へと突き進んでいく姿には、恐怖すら覚えました。愛憎の感情に囚われた人間の脆さと恐ろしさが見事に描かれており、物語に一層の深みを与えています。幸福の絶頂から一転、絶望の淵へと突き落とすラストシーンは圧巻で、登場人物たちの感情のぶつかり合いから目が離せない、非常に見応えのあるエピソードでした。

つづく