ネタバレ全開!第11話はこんな話

腕のあざと、サン・イエンの優しさ

ある夜、イーファンがまた夢遊病をやらかした。冷蔵庫を開けて、冷たいご飯を口に詰め込んでたらしい。それを大伯母の息子、ウェン・ミンに見つかった。彼はめちゃくちゃ驚いて、思わずイーファンを棍棒で殴ってしまう。

次の日、イーファンは屋上でダンスの練習をしていた。そこへサン・イエンがやってくる。彼はイーファンの腕にある痛々しいあざを見つけた。どうしたんだと聞いても、イーファンは何も言わない。サン・イエンはそんな彼女を見て、本当に心配そうな顔をする。ちゃんと自分を守れよとだけ言って、あざの上に蝶の絵を描いてくれた。

同居生活と、サン・イエンのからかい

二人が同居を始めて77日目。イーファンが朝起きると、ドアの前に置いていた椅子がなくなっていた。ああ、またやっちゃったんだな、と悟る。サン・イエンに私、何か変なことしなかった?と恐る恐る聞いた。すると彼は前よりひどいことをした。口にするのもはばかられるくらいだなんて言う。いつか必ず返してもらうからなとニヤニヤしてる。イーファンはてっきりお金のことだと思った。借用書を書くよ、と真面目に提案する。

そんな時、大家から家賃の催促がきた。イーファンがサン・イエンに相談すると、彼はうっかりゼロを一つ多く入力した。彼女の口座に4万元も振り込んでしまう。借金を返すまで、ずっとここに住めと彼は言った。混乱するイーファンに、サン・イエンはとどめの一言を放つ。夢遊病中のお前は理性が欲望に負けて、俺をものにしようとしたんだもちろん、これは彼の冗談だ。

新入りインターンと、過去の思い出

テレビ局に新しいインターンが二人やってきた。

そのうちの一人が、なんとムー・チョンユンだった。

イーファンは行方不明の娘を探す母親という企画を担当することになる。

ムー・チョンユンはイーファンの指導係につくことになった。

会議の時、彼はイーファンに話しかける。

この企画がうまくいったら、何かご褒美はありますか?

イーファンは答えなかった。

でも彼女の頭には、昔の記憶がよみがえっていた。

芸大の試験に受かった時、サン・イエンがケーキでお祝いしてくれたことだ。

曰く付きの街、イーハーへ

企画の母親が、娘を探しに南蕪からイーハーへ向かった。イーファンも取材のためにイーハーへ行かなくてはならなくなった。彼女の心は重い。イーハーは思い出したくない場所だからだ。ムー・チョンユンはすっかりイーファンの専属インターン気取りだ。仕事が終わっても彼女を待ち伏せしている。同僚のジョン・スチャオは、彼がイーファンに気があることを見抜いていた。

その夜、イーファンはジョン・スチャオの部屋で一緒に寝ようとした。

すると、とんでもない場面に遭遇する。

サン・イエンとドゥアン・ジャーシューが、二人揃ってバスローブ姿で部屋から出てきた。

イーファンはすべてを察した顔でニヤリと笑う。

お邪魔しないから、続けてなんて言って。

翌朝、彼女は意味ありげな視線を二人に送りながら、サン・イエンに笑いかける。

サン・イエンは自分を守るためにジアシューを連れてきたんだと必死に言い訳していた。

明かされる真実と、サン・イエンの嫉妬

イーファンとムー・チョンユンはイーハーで母親に会って話を聞く。

母親の言い分はこうだ。

娘は就職してから毎月仕送りをしてくれた。

それが旧正月前から突然止まった。

だから娘を探し出して、ちゃんとお金をもらわないと困る、と。

イーファンが母娘の間に何か問題はなかったか尋ねる。

母親は夫を亡くし、仕事も失って、女手一つで育ててやった。娘が私の面倒を見るのは当たり前だと答えた。

その言葉は、イーファンの胸に突き刺さる。

自分の経験とそっくりだったからだ。親のエゴ、息苦しいほどの母の愛。

その後、局の同僚から連絡が入る。探している娘は今、香港にいるという。イーファンはサン・イエンに電話して、帰りが一日遅れると伝えた。電話の向こうからムー・チョンユンの声が聞こえて、サン・イエンの顔が曇る。

イーファンは香港で娘本人に会うことができた。娘はもう母親とは一切関わりたくない、と言った。母親は再婚して息子を産んだ。でもその夫と息子に逃げられて、また娘を頼ってきたのだ。インタビューが終わった後、イーファンはダンス教室の子供たちに請われて、踊りを披露する。その舞う姿は、ムー・チョンユンの心をさらに強く惹きつけた。

空港には、サン・イエンが迎えに来ていた。

彼はイーファンに出張中、夢遊病は大丈夫だったか?と尋ねる。

イーファンが大丈夫だったと答えると、彼は心から安心したようだった。

イーファンはイーハーにいた間、誰にも会わず、街を歩き回ることもしなかった。

彼女にとって、そこはもう何の思い出もない街なのだ。

昔、イーハー日報のインターン時代に濡れ衣を着せられた。

その事件の後、彼女は故郷の南蕪に帰りたくなった。

そして仕事を辞め、二度と振り返ることなくあの街を去った。

今回の感想

いやー、今回はサン・イエンの優しさが爆発してたね。イーファンの腕のあざに蝶を描くシーン、あれは反則だろ!口下手で不器用だけど、行動で全部示してくる。家賃をわざと多く払って借金返せって引き留めるのも、最高のツンデレじゃないか。素直にそばにいてほしいって言えないのが、彼らしい。

その一方で、取材対象の母娘の話はキツかったな。イーファンの過去とリンクしてて、見てるこっちまで胸が苦しくなったよ。あなたのためにこんなに苦労したんだからっていうのは、愛じゃなくて呪いだ。イーファンがどれだけ息苦しい思いをしてきたか、少しだけ分かった気がする。

新キャラのムー・チョンユンも出てきて、ちょっと波乱の予感。電話口の声だけで嫉妬するサン・イエンが、まあ可愛いのなんの。辛い思い出の地イーハーで、自分の足で仕事をするイーファンの姿は、すごく力強かった。

つづく