興安里ホテルの新しい責任者となった麦承歓(マイ・チョンホワン)は、さっそく従業員たちの信頼を得るために動き出す。古参の従業員からの反発に遭いながらも、彼女は巧みなリーダーシップでチームをまとめ上げていく。一方、母親の劉婉玉(リウ・ワンユー)との間には、祖母が遺した洋館の処遇を巡って深い溝が生まれてしまう。結果、チョンホワンは家を出ることに。そんな中、ホテルの相続人である姚志明(ヤオ・ジーミン)が、なんと彼女の実家に同居を始める。彼はチョンホワンの両親の心を掴んでいく。仕事で行き詰まるチョンホワンに、ライバルであるはずのジーミンが意外な助け舟を出す。
「承歓記(しょうかんき)~人生最高の出会い~」あらすじネタバレ22話
チョンホワン、新オーナーとして始動する
ついに麦承歓(マイ・チョンホワン)が興安里ホテルの責任者になった。従業員を全員集めて、これからの方針を話す。でも、やっぱり一筋縄ではいかない。古株の廖剛(リャオ・ガン)が、みんなの前でチョンホワンに突っかかってきた。若い娘に何ができるんだ、って感じの態度だ。
チョンホワンは動じない。事前に全従業員の経歴や状況を調べ上げていた。あなたはドアマンから努力して、今の地位まで上がった人ですよね彼女は廖剛の経歴を正確に言い当てた。その上で、古い経営体制を見直し、給与体系を改善すると宣言する。頑張った人にはボーナスも出すと約束した。従業員たちの目の色が変わる。さっきまで疑っていた人たちも、拍手で彼女を応援し始めた。
そこへ、お父さんの麦来添(マイ・ライティエン)がやってくる。娘が立派にリーダーシップを発揮する姿を見て、すごく安心したみたいだ。お母さんの劉婉玉(リウ・ワンユー)が作った湯円を差し入れてくれた。チョンホワンはそれを食べながら、家族の温かさを感じる。仕事が落ち着いたら、お母さんともちゃんと話そうと決めた。
ジーミンの苦悩と、まさかの同居生活
一方、姚志明(ヤオ・ジーミン)は会社で追い詰められていた。本社の上司が、1ヶ月以内に興安里ホテルを買収しろと命令してきたんだ。どうやら、あの張副総経理(ジャン副総経理)が裏で手を引いているらしい。チョンホワンとホテルの間で、ジーミンは難しい選択を迫られる。それでも彼は、チョンホワンに商売繁盛を祈るというメッセージ付きで観葉植物を贈る。彼の気持ちは複雑だ。
その頃、チョンホワンの家ではお母さんが大暴走していた。娘が心配なのは分かるけど、勝手にご近所さんにお見合い相手の紹介を頼んでいる。チョンホワンが仕事から帰ると、今度は例の洋館のことで衝突する。チョンホワンは、この家は祖母がジーミンに残したものだから、自分たちは出ていくべきだと主張した。でも、お母さんは豪華な暮らしが気に入って、絶対に引っ越さないと言い張る。
話がこじれているところに、なんとジーミン本人が引っ越してきた。彼は麦一家に、これからもこの家に住み続けてほしいと伝える。チョンホワンは納得できない。それなら自分が出ていくと言うと、弟の麦承早(マイ・チョンザオ)も姉さんに賛成だと言い出した。結局、チョンホワンとチョンザオは家を出て、従業員寮で暮らすことになる。そして、洋館ではジーミンとお父さん、お母さんの奇妙な同居生活が始まった。
完璧な同居人、ジーミン
ジーミンは屋根裏部屋に住むと言って、麦夫婦を気遣う。翌朝には、お洒落な朝食まで用意していた。仕事が終わればまっすぐ家に帰り、新鮮なサーモンを手土産に持ってくる。お母さんは生の魚が苦手だと知ると、自分の分は食べず、夫婦に勧める。食事が終われば、率先して皿洗いまでこなす。
あれだけ娘にガミガミ言っていたお母さんの態度は、すっかり変わってしまった。ジーミンの気の利きっぷりに、お父さんと二人で感心しきりだ。すっかり彼を気に入ってしまったみたいだ。
仕事のライバル、それとも…?
チョンホワンはホテルの経営で壁にぶつかっていた。売上が思うように伸びない。新しいビジネスを取ろうと、上海日化の鄭総(ジョン社長)に営業をかける。そこで、チョンホワンは鄭総がもうすぐ結婚することを知る。良い情報だと思った矢先、同じ相手に営業をかけに来たジーミンと鉢合わせてしまう。
気まずい雰囲気の中、チョンホワンはその場を去る。でも、ジーミンは彼女を追いかけてきた。彼は、自分の会社の方がビジネス客の扱いに長けていることを認める。その上で、チョンホワンにアドバイスを送った。結婚式を狙ってみたらどうだ?昔ながらの上海スタイルの結婚式だそれは、チョンホワンが思いつきもしなかった最高のアイデアだった。
今回の感想
いやー、今回のお母さん(劉婉玉(リウ・ワンユー)は強烈だったね。娘のチョンホワンにはあれだけ厳しくて、自分の意見を押し通そうとするのに、イケメンで気の利くジーミンにはコロッと態度を変える。その現金な感じが、すごく人間っぽくて面白い。彼女がいると、話が一気に賑やかになる。
ジーミンの変化も見逃せないポイントだ。最初はビジネスのことしか頭にない冷たい男に見えたけど、チョンホワン一家と関わることで、どんどん人間味が出てきた。特に、仕事帰りにサーモンを買ってきたり、お父さんと二人で酒を飲んだりするシーンは良かった。彼がただの金持ち御曹司じゃないってことが伝わってくる。
チョンホワンは新しい環境で必死にもがいている。そんな彼女を、ライバルのはずのジーミンがさりげなく助ける。この二人の関係が、少しずつ変わっていく様子がたまらない。恋愛とかそういうのとはまだ違う、不思議な信頼関係が生まれ始めてる感じがするね。
つづく