あらすじ:地下鉄に響く叫び声

江潭市の地下鉄駅は、いつも通り人でごった返していた。そこに一人の男が現れる。ボロボロの服を着て、酒の匂いをプンプンさせている。男は、見るからに重そうな巨大スーツケースを引きずっていた。

改札を通ろうとした時だ。警備員が男を呼び止める。男は明らかに動揺していた。首筋には生々しい引っかき傷がある。その目は何かを恐れているようだった。

次の瞬間、男は警備員を突き飛ばして逃げ出した。駅員や警備員がすぐに彼を追い詰める。追い詰められた男は、ポケットからリモコンのようなものを取り出した。爆弾だ! これ以上近づくな!男の叫び声で、駅はパニックに陥った。人々は悲鳴をあげて逃げ惑う。

すぐに警察が駆けつけた。現場は物々しい雰囲気に包まれる。市警の女性隊長、任玥婷(レン・ユエティン)が男に話しかける。彼女は冷静に男を説得しようと試みた。一瞬の隙をついて、彼女は男を取り押さえた。あっけない幕切れだった。

ネタバレ:スーツケースから出てきたもの

男の持っていたスーツケースは、広場に運ばれた。爆弾処理班が慎重に近づく。誰もが固唾をのんで見守っていた。処理班の隊員が、ゆっくりとスーツケースのジッパーを開ける。

中に入っていたのは、爆弾ではなかった。一人の男の死体だった。痩せていて、奇妙なほど綺麗な死体だ。この死体こそ、物語の始まりを告げる存在だった。

完璧すぎる自白

死体で発見された男は、江陽(ジアン・ヤン)。かつては将来を嘱望された若き検察官だった。逮捕された男は、張超(ジャン・チャオ)。なんと彼は、市内で有名なエリート弁護士だった。それだけじゃない。張超(ジャン・チャオ)は、殺された江陽(ジアン・ヤン)の大学時代の恩師でもあった。

警察の取り調べで、張超は驚くほど素直に犯行を認めた。江陽とは金銭トラブルがあった。口論の末、カッとなって殺してしまった。犯行の手口から死体を遺棄しようとした計画まで、すべてを詳細に語った。証拠もすべて揃っている。事件はあまりにもスムーズに解決へと向かった。あまりにスムーズすぎて、逆に不気味なくらいだ。

隊長の任玥婷(レン・ユエティン)は、この事件に何か引っかかるものを感じていた。彼女は、張超が過去に一度だけ弁護で敗訴したことを知る。その相手こそ、教え子である江陽だった。張超が控訴しなかったせいで、江陽は職を失い、2年間も服役することになった。この過去について尋ねても、張超は口を閉ざすだけだった。

法廷での大逆転劇

裁判の日が来た。メディアも大勢詰めかけている。誰もが張超の有罪を確信していた。ところが、張超は法廷でとんでもないことを言い放つ。

私は、殺していません

法廷は騒然となった。張超はあっさりと自白を覆した。それどころか、犯行時刻には自分は現場にいなかったと主張する。完璧なアリバイまで提出してみせた。はっきりと筋の通っていた事件は、一瞬にして深い霧の中に消えた。

天才捜査官、登場

この前代未聞の事態に、上層部は激怒した。事件は振り出しに戻る。市警は24日以内に真相を突き止めるよう厳命された。この難事件を解決するため、一人の男に白羽の矢が立つ。彼の名は、厳良(イェン・リャン)。

厳良(イェン・リャン)は、独特の捜査手法で数々の難事件を解決してきたプロだ。彼はちょうど別の事件で、その天才的なひらめきを見せたばかりだった。そんな彼が、この謎だらけの地下鉄死体遺棄事件の担当に任命される。

拘置所にいる張超は、厳良が担当になったと聞いて、かすかに笑みを浮かべた。彼は、この天才捜査官なら真実にたどり着けると信じているようだった。タイムリミットは24日。張超が仕掛けたこのゲームの目的は、一体何なのか。

第1話の感想

いやー、第1話からとんでもないものを見せられたな。ただのサスペンスじゃない。これは、めちゃくちゃ緻密に練られた物語だ。最初の地下鉄のシーンから、もう目が離せなかった。スーツケースの中身が死体だった時点でおってなったけど、本当の驚きはその先だ。

容疑者の張超が、ただの犯人じゃない。エリート弁護士で、被害者の恩師。彼がわざと捕まって、世間の注目を集めて、法廷で全部ひっくり返す。この行動の裏には、絶対に何か巨大な目的がある。彼は誰かに、何かを伝えたがっているんだ。そのメッセージを解き明かすのが、天才捜査官の厳良。この構図がたまらない。たった1話で、これだけの謎と伏線をばらまいてきた。このドラマ、最後まで見るしかないと確信したよ。

つづく