長安の都で、高貴な身分ながらお騒がせ娘として知られる武禎(ぶ・てい)。しかし彼女には、夜な夜な妖怪を退治する猫公という裏の顔があった。ある日、都で連続窃盗事件が発生。犯人の妖怪をおびき出すため、彼女は自身の誕生日会で罠を仕掛ける。そこに現れたのは、堅物すぎる若き役人・梅逐雨(ばい・ちくう)だった。正反対な二人が出会い、摩訶不思議な事件の幕が開く!
「子夜帰」あらすじネタバレ1話
長安の夜と二つの顔
長安の都には、二つの顔があります。きらびやかな朱雀大路の賑わいと、暗闇に包まれた路地裏の世界です。
真夜中、黒いマントを翻して屋根を駆ける一人の女性がいました。彼女が追っているのは、コウモリの妖怪です。あと一歩で仕留められるところでしたが、巡回中の兵士たちが騒ぎを聞きつけてやってきます。妖怪はその隙に逃走し、女性もまた、身をひるがえして如意楼(にょいろう)へと逃げ込みました。
如意楼の中は、酒と笑い声で溢れています。そこへ一匹の猫が飛び込んできました。猫は酔っ払いの足をすり抜け、奥の部屋へと滑り込みます。扉が閉まった瞬間、猫は美しい人間の姿へと変わりました。彼女こそが、この物語の主人公、武禎(ぶ・てい)です。
お騒がせな県主の正体
武禎(ぶ・てい)の身分は、ただ者ではありません。父親は高官、姉はなんと皇后という超セレブな清河県主なのです。本来なら深窓の令嬢として過ごすはずですが、彼女はとても自由奔放。夜な夜な遊び歩き、浮名を流すお騒がせ娘として有名でした。
しかし、それは世を忍ぶ仮の姿。実は彼女、妖怪たちが集まる妖市(ようし)を束ねるリーダーの一人、猫公(びょうこう)だったのです。彼女は人間に害をなす妖怪を密かに退治し、都の平和を守っていました。
誕生日の罠と堅物男
最近、長安では富豪を狙った窃盗事件が多発していました。武禎(ぶ・てい)は、逃げたコウモリ妖怪が犯人だと睨みます。そこで彼女は一計を案じました。自分の誕生日会を如意楼で盛大に開き、着飾った客たちを餌にして、金品好きの妖怪をおびき寄せようというのです。
一方、役人の梅逐雨(ばい・ちくう)が登場します。彼は妖怪を取り締まる玄鑑司(げんかんし)に所属していますが、この部署は今や落ちぶれていました。しかし、梅逐雨は非常に真面目で優秀な男。彼は過去の妖怪事件を調べるため、わざと上司を怒らせて、資料室である案牘庫(あんとくこ)への左遷を希望します。
そんな堅物の彼ですが、親戚に無理やり連れられ、武禎の誕生日会に参加することになってしまいました。
運命の出会いと誤解
宴の最中、梅逐雨は周りが騒いでいるのにも関わらず、一人で事件の資料を読んでいました。そんな彼の浮いた様子に、武禎は興味を持ちます。いけすかない貴族たちが梅逐雨に絡んでいると、武禎が颯爽と現れ、彼を助けました。私はこういう硬派な殿方が好みなのなんて大胆な発言で周囲を驚かせますが、彼女の目は鋭く会場を観察していました。
実は、客の中に人間に化けたコウモリ妖怪(蝠朝)が紛れ込んでいたのです。武禎は彼を追い詰めますが、梅逐雨はそんな事情を知りません。彼は、武禎が男と密会している現場(実際は妖怪尋問中)を目撃し、噂通りの奔放な女性だと勘違いして去ってしまいます。
悲しき妖怪の事情
その後、武禎は捕らえたコウモリ妖怪・蝠朝(ふくちょう)から事情を聞き出します。実は彼、元々は耳飾りの片割れだったのです。もう片方の耳飾りである妻の蝠夕(ふくせき)とはぐれてしまい、彼女は夫を探すために盗みを繰り返して暴走しているのでした。早く再会しないと、彼女は魔物に堕ちてしまうそう訴える蝠朝の言葉に、武禎は心を動かされます。
武禎は、玄鑑司の資料室に忍び込むことにしました。そこで偶然、残業中の梅逐雨と再会します。彼女は泥棒が入ったと嘘をついて彼の気を逸らし、その隙に仲間に資料を探させます。薄暗い資料室で、武禎は梅逐雨に問いかけました。どうしてこんな出世もできない部署にいるの?梅逐雨はまっすぐな瞳で答えます。悪をくじき、民を安んじることができるなら、出世など関係ありません
その言葉を聞いた武禎は、この堅物な男に、今までとは違う何かを感じるのでした。
第1話の感想
冒頭、猫が美女に変身するシーンのCGと演出が美しくて引き込まれました!武禎の昼はワガママお嬢様、夜はクールな妖怪ハンターという設定が最高です。対する梅逐雨の堅物ぶりもいい味を出していて、二人の凸凹コンビ感がたまりません。耳飾りが妖怪化したという設定も切なくて素敵。ただの妖怪退治ではなく、背景にドラマがありそうで期待大です!
つづく

