ついにこの日がやってきましたね!数々の苦難を乗り越えてきたオクニョの物語が、いよいよ最終回を迎えます。悪の限りを尽くしたチョン・ナンジョンとユン・ウォニョンに、果たして正義の鉄槌は下されるのか。そして、全ての戦いを終えたオクニョとユン・テウォンが選ぶ道とは?手に汗握る最終話の全てを、ここに詳しくお伝えします!

最終決戦!逃げる悪党、変わる世界

物語は、オクニョとユン・テウォンが私兵を率いて、宿敵ユン・ウォニョンの屋敷へ乗り込むシーンから始まります。形勢逆転を悟ったユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンは、間一髪で屋敷から逃亡。彼らが頼りにしてきた文定(ムンジョン)王后大妃はすでにこの世になく、後ろ盾を失った二人は完全に孤立します。

その頃、王宮では明宗(ミョンジョン)がユン・ウォニョン派の兵士たちを制圧し、濡れ衣を着せられていた大尹(テユン)派の重臣たちを解放。ついに王としての権威を取り戻します。しかし、ユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンを取り逃がしたという報告に、まだ戦いが終わっていないことを誰もが感じていました。

逃亡した二人は、地方の役人を味方につけて再起を図ろうと画策しますが、彼らの時代はもう終わっていました。かつての仲間たちは、自分たちの保身のために次々と彼らを裏切ります。ついに腹心であったミン・ドンジュが、自らの命と財産の保証を条件に、ユン・テウォンに二人の隠れ家を密告するのでした。

父と子の哀しき対決

テウォンは、実の父であるユン・ウォニョンを自らの手で捕らえるという、あまりにも過酷な宿命に直面します。

「テウォン!」「父と呼んでくれ!一度でいいから!」と命乞いをするウォニョン。

テウォンは涙をこらえながら「父上」と呼びかけ、そして「父上、犯した罪は償わねばなりません」と、王命に従い彼を捕縛します。息子として、そして正義を貫く者として、テウォンの胸中は計り知れないほど引き裂かれていたことでしょう。

一方、チョン・ナンジョンも捕らえられ、法廷で裁かれることになります。彼女が本妻を毒殺したという最大の罪は、腹心であったミン・ドンジュとトンチャンの裏切りによって、ついに白日の下に晒されました。「この恩知らず!」と叫ぶナンジョンの姿は、哀れですらありました。

悪女の壮絶な最期

流刑となったユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンは、民衆から石を投げつけられるという屈辱を味わいます。栄華を極めた二人の見る影もありません。

精神的に追い詰められたチョン・ナンジョンは、ついに正気を失い始めます。オクニョが自分を殺しに来るという幻覚に怯え、長年お守りのように持っていた毒をあおり、自ら命を絶ちました。「私は妓生から正室にまでなった女だ!お前なんかに殺されてたまるか!」という最後の叫びは、彼女の凄まじい執念の表れでした。

そして、愛するナンジョンの後を追うように、ユン・ウォニョンもまた、その場で息絶えるのでした。

長年の宿敵の死を知らされたオクニョとテウォン。しかし、彼らの心にあったのは爽快感ではなく、虚しさでした。復讐は果たされましたが、それによって失われたものの大きさを改めて感じていたのです。

1年後…オクニョが本当に望んだ生き方

全ての戦いが終わり、1年の月日が流れます。

オクニョは、王から王女としての身分と宮殿での暮らしを与えられますが、それを辞退します。「私は宮殿の外で、民のためにやるべきことがあります」と。

彼女が選んだ道は、なんと弁護士(外知部)でした。オクニョは、同じく弁護士となったユン・テウォンと共に、権力によって不当に扱われる貧しい民衆を救うために法廷に立ちます。

かつて自分が生まれ育った典獄署(チョノクソ)の囚人たちの待遇改善にも私財を投じ、民の側に寄り添い続けることを選びました。

王女という最高の地位よりも、民の笑顔と正義のために生きる道を選んだオクニョ。その隣には、同じ志を持つユン・テウォンがいます。二人の晴れやかな笑顔が、この壮大な物語の真の結末を物語っていました。

『オクニョ 運命の女(ひと)』最終回 第51話の感想

51話にわたる長い旅路が、見事な着地点を迎えました。悪役たちがただ断罪されるだけでなく、その人間的な弱さや哀れさまでをも描ききった脚本には深みを感じます。特に、最後まで執念の塊であったチョン・ナンジョンの最期は圧巻でした。復讐を果たしたオクニョとテウォンが、単純な喜びではなく虚しさを感じた描写は非常に現実的で、物語に重厚感を与えていました。そして何より、オクニョが王女の地位に安住せず、民のために弁護士として生きる道を選んだ結末は、この物語のテーマそのものを体現していたように思います。権力や身分ではなく、人のために何ができるか。その普遍的な問いへの答えを、清々しい感動と共に受け取ることができました。

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