悲報と復讐の炎

物語は、傷を負った皇帝タファン(元順帝)の寝床から始まります。そこに忍び寄る影、徐尚宮(ソサングン)…。彼女、なんとマハ皇子の出生の秘密をタファンに暴露しようとするんです!でも、そこへ我らがスンニャン(奇皇后)が登場!さすがのタイミング!徐尚宮は結局、秘密を暴露できず、代わりにマハ皇子が亡くなったことを告げるのでした…。スンニャンにとって、マハは実の子。その悲しみ、計り知れませんよね…。

邪魔者を消すのはお手の物(?)、スンニャンは徐尚宮を宮殿から追放。そして、タファンを興徳殿(フンドクデン)に移して自ら看病を始めます。でもこれ、実はただの看病じゃないんです。そう、あのペガン(ペガン)丞相の魔の手からタファンを守るためだったんですね!

一方、スンニャンの怒りは収まりません。かつてマハ皇子暗殺計画に関わったペガン忽都(ペガン・ホトク)。覚えてますか?あの憎き女官です!スンニャンは腹心のパク・ブラに命じ、流刑先の山村でペガン忽都を毒殺…。うーん、スンニャンもやるときは徹底的にやりますね。ペガン忽都は最後まで悪態をついていましたが、因果応報というやつでしょうか。

この姪の死を知ったペガン丞相、怒り心頭!「もはやこれまで!」と、ついにスンニャン殺害を決意し、興徳殿への侵攻準備を始めるのでした。ああ、もうドロドロが止まらない!

迫るクーデター!皇帝の選択は?

興徳殿で目覚めたタファンは、状況がいつもと違うことに気づき、宮中で何か謀反でも起きたのかと疑います。スンニャンはすかさず、「ペガン丞相が今夜、興徳殿に攻めてきます!」と告げますが、タファンは「え、あのペガンが?まさか~」と半信半疑。そりゃそうですよね、今まで忠臣だと思っていた相手ですから。業を煮やしたスンニャン、「もしペガンが今夜来なかったら、私が出家します!」とまで宣言!すごい覚悟です。

そして運命の夜…。ペガン丞相は本当に兵を率いて興徳殿に現れた!スンニャンは堂々とペガンと対峙します。ペガンが大刀を振り上げ、スンニャンに斬りかかろうとしたその瞬間!「待てー!」とばかりにタファンが登場!いやー、この登場シーン、痺れました!タファンは驚き、「ペガンよ、なぜこんなことを!」と問いただします。

ペガンもまさかタファンが出てくるとは思っていなかったようで、一瞬ためらいます。ここで、ナイスアシストだったのが甥のタルタル!彼はもともとペガンのやり方に反対していたので、こっそりペガンに「ここは一旦刀を収めてください」と進言します。

タルタルの説得もあり、ペガンはその場でタファンにひざまずき謝罪。しかし、スンニャンが許すはずもなく、ペガンは投獄されてしまうのでした。

偽りの和解、そして最後の密約

タファンはペガンの才能を惜しみ、牢獄まで足を運んで「もうスンニャンと争うなよ」と説得します。ペガンは表面上は「はい、わかりました…」と殊勝な態度を見せますが、腹の中では「まだまだ終わらんぞ!」とスンニャン排除の炎を燃やし続けていたのです。怖い、怖い!

タファンはそんなペガンの腹の内など知るよしもなく、彼を連れてスンニャンの元へ。和解させようとしますが、スンニャンは「陛下、私を選ぶか、ペガンを選ぶか、どちらかです!」とバッサリ。タファンはペガンの才能も、そして愛するスンニャンも失いたくない…。結局、どちらも選べない優柔不断ぶりを発揮します。まあ、気持ちはわからなくもないですが…。

板挟みのタファンを見て、ペガンはこれまた殊勝な態度でスンニャンにひざまずき、「これからは皇后様を命懸けでお守りします!」と誓います。でもね、スンニャンは騙されませんよ!「こいつ、絶対何か企んでる…」と疑心暗鬼。そして、ついにスンニャンはタルタルを呼び出し、「今夜、ペガンを宮中に誘い出し、始末してほしい」と衝撃の依頼をするのです!

実はペガンも、タルタルに「今夜、俺と一緒に宮殿に入ってスンニャンを殺るぞ!」と命令していました。叔父と皇后、どちらにつくべきか…タルタルの苦悩、想像するだけで胸が痛い…。しかし、タルタルは苦渋の決断を下します。そう、スンニャンに協力することを!

衝撃の結末!涙の刃

何も知らないペガンは、タルタルの案内で意気揚々と宮殿へ。大殿で悠然とお茶を飲むスンニャンの姿が。ペガンは「今日こそ!」と殺気立ち、剣を抜いてスンニャンに襲いかかろうとします。しかし!その瞬間、周囲から伏兵がワラワラと出現!「しまった、罠か!」と気づいたペガンですが、もう遅い。スンニャンと完全に袂を分かった今、戦うしかありません。奮戦するペガンですが、多勢に無勢、あっという間に深手を負ってしまいます。

絶体絶命のピンチ!ペガンは最後の望みを託し、大殿の外にいるはずのタルタルに助けを求めます。「タルタルー!助けてくれー!」その叫びを聞いたタルタル、もう涙が止まりません…。しかし、彼は大義を選びました。民を苦しめる叔父よりも、民を思うスンニャンこそが国を導くべきだと。

叔父の悲痛な叫び声が響く中、タルタルは意を決し、大殿へ。そして…なんと、自らの手でペガンを刺したのです!「なぜだ、タルタル…なぜスンニャンを助ける…」信じられないという表情のペガンに、タルタルは涙ながらに「叔父上は私利私欲に目がくらみ、道を誤ったのです!」と叫び、さらに剣を突き立てるのでした…。

倒れゆくペガン…。そこへ知らせを聞いたタファンが駆けつけ、血まみれのペガンを抱きかかえます。ペガンの過ちを理解しつつも、長年頼りにしてきた重臣の死に、タファンはただただ涙するのでした…。

つづく