鬼宮(ききゅう)最終回、第16話は、感動とユーモア、そしてちょっぴり切ない別れが絶妙に絡み合った、まさに集大成と言えるエピソードでした!
物語は、カンチョリと憑依された王の対決直後から始まります。カンチョリは護符で王を弱らせた後、一旦退却。一同は安全な場所に身を隠しますが、王子の不安をよそに、カンチョリは王を救うと約束し、ヨリを心配させます。なぜなら、それは彼が自らを犠牲にすることを意味していたからです。ヨリは現実と向き合う前に、ほんの数日だけでも普通の生活を送りたいと願っていました。カンチョリは彼女の願いを聞き入れ、ユン夫人を連れてくるようにヨリに頼みます。
しかし、これはカンチョリを遠ざけるためのヨリの策略でした。彼が戻ると、ヨリは姿を消しており、カンチョリは彼女の後を追います。ユン夫人は彼の無事を祈りながら、心配そうに二人を見送ります。
一方宮殿では、キム尚宮がヨリを密かに連れ込みます。キム近衛隊長の助けを借り、憑依された王の手下たち、そして刺客チョンをも制圧することに成功します。
ヨリは憑依された王と対峙しますが、なんとヨリ自身も死神に取り憑かれていたのです!巨大な悪霊は死神と共に去ることを拒否し、壮絶な戦いが始まります。プンサンが力を貸し、悪霊は死神を追い出しますが…。
悪霊がヨリを殺そうとしたその時、カンチョリが登場!二人は激しい言葉を交わし、悪霊がカンチョリを憎む理由が明らかになります。あの運命の夜、チョンは天に助けを求めていましたが、カンチョリは自分の昇天のことしか考えていなかったのです。
現在に戻り、悪霊はカンチョリに重傷を負わせ、ヨリの首を絞め始めます。悲しげな表情のカンチョリは、自分の宝珠を起動させます。彼は助けなかったことを謝罪し、死者を救うと約束します。そして、宝珠の力を完全に解放すると、悪霊は消滅。ヨリと王は目を覚ましますが、カンチョリは…。
その後、ヨリはヨンダム村の村民たちの葬儀を執り行います。すると、なんとチョンに戻った悪霊に導かれ、村民たちの霊が現れます。王は自らの無知を悔い、二度と同じ過ちを繰り返さないと誓います。チョンは、必要なのは心からの謝罪だけだったと嘆きますが、ついに安らぎを得て、全ての霊はあの世へと旅立ちます。
カソプは、カンチョリの目的が最初から国を救うことだったと悟ります。しかし、ユン夫人は息子を二度も失った悲しみに暮れ、天を責めます。王もまた、唯一無二の友であったカンチョリを失い、悲しみに沈みます。ヨリは、二度とそばを離れないという約束を破ったイムギを叱責します。
ところが、埋葬の準備をしていると、カンチョリが突然目を覚まします!喜びに満ちた彼は、ヨリとユン夫人を抱きしめます。
王と語り合う中で、カンチョリは天帝に会い、昇天か地上への帰還かを選ばされたことを明かします。カンチョリは地上を選びましたが、それはヨリのためだけだと冗談めかして言います。
巨大な悪霊が消滅したことで、囚われていた魂は解放されます。王妃は王を訪ね、再び幸せを見つけることを願います。王妃が成仏すると、王は一瞬彼女の存在を感じます。ノプドクはヨリを抱きしめ、強く生きるようにと励まし、この世を去ります。
ソウォンとプンサンは逃げようとしますが、追い詰められます。プンサンはソウォンを囮にして逃亡。ソウォンは捕らえられます。プンサンは逃げ切れたと思ったのも束の間、突然雷に打たれます。彼はカンチョリの呪いだと悟り、息絶えます。
チェ・ウォヌは領議政に任命され、王と王子と共に奴隷制度廃止のための改革に取り組みます。
大妃はオクイムに謝罪します。しかし、オクイムはヨリに懐いてしまったため、成仏することを拒否します。
ヨリの眼鏡屋は繁盛し、チェ・ウォヌや王にも眼鏡やサングラスを作っています。インソンはヨリと仲直りしようとしますが、カンチョリと婚約したことを知り、まだ少し嫉妬しています。ヨリは別れ際に、インソンに愛の護符を渡します。
王とカンチョリはいつものように言い争いながら、民の暮らしぶりを観察し、どうすれば彼らの苦労を和らげることができるかを考えます。
数年後、ヨリとカンチョリには娘のカウォンが生まれています。彼女もまた雷の力を持っており、カウォンとカンチョリが言い争うと、ユン夫人だけが二人を静めることができます。
鬼宮最終回のラストシーンでは、キム尚宮が超常現象の発生を知らせにやってきます。カンチョリは報酬を要求し、キム尚宮はカウォンのためだけに値切ると言います。ヨリとユン夫人がそれを止め、ヨリはカンチョリと共に事件へと向かいます。
『鬼宮(ききゅう)』最終回 第16話の感想
怒涛の展開で駆け抜けた『鬼宮』、ついに最終回!寂しい気持ちと同時に、深い感動と満足感で胸がいっぱいです。特に、悪霊チョンと王の対面シーンは涙なしには見られませんでした。チョンが求めていたのは、ただ心からの謝罪だったという事実に、胸が締め付けられる思いでした。また、カンチョリの自己犠牲の精神、そして天帝との取引…昇天か地上への帰還かという究極の選択を迫られる場面は、彼の深い愛情と葛藤がひしひしと伝わってきて、思わず息を呑みました。
最終回は、これまでの伏線が全て回収され、それぞれのキャラクターの結末が丁寧に描かれていたのも印象的でした。ソウォンとプンサンの末路、チェ・ウォヌの活躍、そしてヨリとカンチョリの幸せな未来…全てが納得のいく形で幕を閉じ、見終わった後も温かい気持ちが残りました。特に、カウォンの誕生は、まさに希望の光!彼女の雷の力は、今後の物語を予感させるようで、ワクワクが止まりません。もし続編があるとしたら、カウォンがどんな風に成長していくのか、ぜひ見てみたいですね。
全体を通して、笑いあり涙ありの素晴らしいドラマでした。それぞれのキャラクターの個性が際立ち、彼らの成長や変化を共感しながら見守ることができました。最終回まで見届けられて、本当に良かったです!