波乱の幕開け!二人の兄弟と裏社会の掟

物語は2010年のソウル・汝矣島から始まります。

一人の男、ナム・ギジュンが、弟のギソクに「ジュウン・グループの会長と話がついた。お前ももうすぐ会社に入れる」と優しく語りかけます。この時点では、ただの仲の良い兄弟にしか見えませんよね。

しかし、その直後!ギジュンはヤクザ同士の抗争の場へ。そこで何人もの男をなぎ倒した強敵を、いとも簡単に、文字通り“瞬殺”してしまうんです。この男、ただ者じゃない…!そう確信した瞬間でした。

そして場面は現代へ。

巨大組織「ボンサン・グループ」のク・ボンサン会長と、「ジュウン・グループ」のイ・ジュウン会長が会食しています。なんとも不穏な空気…。

話の内容は、ボンサン会長のドラ息子ジュンモが、会社の不正に気づいた部下を消すために、なんと“海外の暗殺者”を雇ったというもの。父親として直接は手を下せないボンサン会長は、旧知の仲であるジュウン会長に「後始末」を依頼します。その見返りは、巨大な不動産利権。

この厄介な仕事、ジュウン会長が白羽の矢を立てたのが、あのギジュンの弟、ギソクでした。

彼は今やジュウン・グループの専務取締役であり、次期会長と目されるエリート。しかし、本人は裏社会から足を洗い、この仕事を辞めたがっている様子…。

それでも会長命令は絶対。ギソクは部下のチョン・ヘボムを連れて、問題児ジュンモのもとへ向かいます。

弟の悲劇…引き金は兄への侮辱

ギソクはジュンモに雇われた外国人暗殺者たちに「3日以内に国を去れ」と冷静に、しかし有無を言わさぬ迫力で告げます。

面白くないのはドラ息子のジュンモ。彼はギソクを挑発するために、兄ギジュンの過去に触れるんです。

「お前の兄貴、昔ヘマして会長たちにアキレス腱を切られたんだってな!」

この言葉が、冷静だったギソクの逆鱗に触れました。

次の瞬間、ギソクはジュンモを数発でのし、黙らせてしまいます。弟にとって、兄は絶対的な存在なんですね…。この兄弟愛、泣かせます。

その後、ギソクは6年ぶりに兄ギジュンに会うため、森の奥深くにあるキャンプ場へ。

後継者になることへの迷いを打ち明けるギソク。兄は何かを察したような表情を浮かべます。これが、兄弟の最後の会話になるなんて…。

その夜、自宅に帰ったギソクは、何者かの気配を感じます。

駐車場で彼を待ち受けていたのは、覆面をかぶった男たちの集団でした。多勢に無勢の待ち伏せ!しかし、ギソクもまた、兄に劣らず強かった。次々とチンピラをなぎ倒していきます。

最後の一人を見逃そうとした、その一瞬の隙。

背後から襲われ、ギソクは脇腹を深く刺されてしまうのです…!

兄、覚醒。復讐の狼煙が上がる

場面は一転し、ギソクの葬儀場。

ジュウン・グループの面々に加え、ボンサン・グループの会長親子も弔問に訪れます。警察は「家出少年たちの犯行」と断定したようですが、ジュウン側はボンサン側の仕業だと疑心暗鬼。不穏な空気が張り詰めます。

そこに、一人の男が静かに現れます。

ナム・ギジュン

弟の亡骸と対面したギジュンは、付き添いの部下に静かに尋ねます。

「本当にただのガキの仕業か?」

彼は11年前、二人の会長とある約束を交わしていました。

「俺が二度と姿を見せない代わりに、弟の安全は保証する」

その約束が、無残にも破られたのです。会長たちに真相を問いただしても、彼らは口を割りません。

弟が遺した家で、兄である自分への誕生日プレゼントと、キャンプの本を見つけるギジュン。弟は、兄との穏やかな時間を夢見ていたんですね…。悲しすぎます。

ギジュンは、かつて切られたアキレス腱の傷跡に、固く包帯を巻き直します。それはまるで、復讐の誓いのように見えました。

ここからがギジュンの真骨頂!

警察署に乗り込み、弟殺しの容疑者として捕まった青年フィチャンとの面会を強引に取り付けます。

反省の色もないフィチャンとの会話から、彼にも弟がいることを見抜いたギジュン。

彼の狙いは、その弟をおびき寄せることでした。

案の定、フィチャンの仲間たちがギジュンを取り囲みます。そう、これこそがギジュンの計画。弟を襲った連中を、自らあぶり出したのです!

そこからの戦闘シーンは圧巻の一言!

伝説の男は、チンピラどもを文字通り“蹂躙”していきます。これはもう、ケンカじゃない。一方的な狩りです。強すぎる…!

【衝撃のラスト】本当の黒幕は誰だ!?

これで犯人グループは壊滅か…と思いきや、物語は視聴者に最大の衝撃を与えます。

エピローグで、ギソクが刺されたあの夜の“続き”が描かれるのです。

チンピラに刺されたギソクですが、実は平然と相手を投げ飛ばし、ギャングたちを追い払っていました。そして、自分で脇腹のナイフを抜き、駐車場から出ようとします。

しかし、そのドアの向こう側。

そこには、別の誰かが待っていたのです…。

えええええ!?

じゃあ、ギソクに致命傷を与えたのは、あのチンピラたちじゃないってこと!?本当の黒幕は別にいる…?

第1話からこの展開、ヤバすぎませんか?

ただの復讐劇じゃない、複雑に絡み合った組織間の対立と、謎が謎を呼ぶサスペンス。一体誰がギソクを殺したのか?そして伝説の兄ギジュンは、その真実にたどり着けるのか?

『広場』第1話の感想

第1話は、物語の重厚な序章として非常に見ごたえがあった。過去と現在、二人の兄弟が選んだ対照的な生き様が鮮やかに描かれ、序盤から作品の世界観に引き込まれる。特に、弟ギソクが抱える葛藤と、兄ギジュンが持つ圧倒的な存在感の対比が印象的だ。物語が大きく動くきっかけとなる事件は衝撃的だが、その裏に隠された謎が、単なるアクションドラマではない深みを与えている。終盤で示唆された真実は、これまでの前提を覆すものであり、今後の展開への関心を強くかき立てる。静かな怒りをたたえ、弟のために再び裏社会へ足を踏み入れたギジュンの行動から目が離せない。

つづく