ついに迎えた最終回!物語は、ゴルジェとギスの壮絶な戦いから幕を開けます。しかし、力の差は歴然で、ゴルジェは敗北し病院送りに…。駆けつけたユンギに対し、ゴルジェは「暴力はさらなる暴力を生むだけだ」と、戦いをやめるよう諭すのでした。

一方、ダビンはついにウィギョムを父ソクテの元から連れ出すことに成功します。ひとまずホテルに身を寄せ、二人で暮らすための家を探し始めるダビン。しかし、そんな穏やかな時間は長くは続きませんでした。

ソクテと祖父が、なんと児童相談所の職員と精神科医を連れてホテルに乗り込んできたのです!彼らはダビンを「精神的に不安定で、息子を育てる資格がない」と断じ、彼女を精神病院へ隔離しようとします。しかし、ダビンも黙ってはいません。弁護士に連絡し、不当な拘束に対して人身保護請求の準備を進めるのでした。

その頃、ユンギはウィギョムの大切なウォークマンを取り返すため、単身ギスに戦いを挑みます。一度は敗れたものの、なんとかウォークマンを奪還。しかも、壊れていたウォークマンを修理までしてウィギョムに届けます。

ボロボロになった親友の姿と、修理されたウォークマン。それを見たウィギョムの中で、何かが静かに、しかし確実に壊れていきました。

翌朝、ウィギョムは学校の門の前でギスを待ち伏せします。最初はギスが優勢に見えましたが、ウィギョムは内に秘めていた父への、祖父への、そして自分自身への怒りと frustration を爆発させます。その力は凄まじく、強烈な一撃を食らったギスは血を吐いて倒れ込みます。それでもウィギョムの怒りは収まらず、止めに入ろうとする大人たちの声も耳に入りません。最後には、ギスの腕を容赦なくへし折って、この戦いに終止符を打ったのでした。

物語の終わり。ダビンは、新たな学校へ向かうウィギョムをバス停まで見送ります。「必ず待ってるから」と約束を交わして。そのバスに乗り込むと、そこにいたのはなんとユンギ!彼もまた、ウィギョムと共に新しい学校へ行くことを決めていたのです。

二人が向かう先は「ムミョン高校」。そこは、教師と生徒の暴力が公然と許可され、成績上位10名だけが普通の学校に転校できるという、まさに地獄のような場所でした。学校の門に到着するやいなや、担当教師がバスから早く降りるよう生徒たちを殴り始める光景が、彼らの過酷な未来を物語っていました。

『ONE:ハイスクール・ヒーローズ』最終回 第8話の感想

最終回は、各キャラクターが抱える問題に一つの区切りをつけつつ、さらに過酷なステージへの序章を描く、非常に密度の濃い内容でした。特に印象的だったのは、これまで虐待の被害者として描かれてきたウィギョムが、怒りを爆発させ加害者へと変貌するシーンです。彼の暴力は、単なる復讐ではなく、抑圧され続けた魂の叫びのように感じられ、見ていて胸が締め付けられました。また、息子を守るために権力と戦う母ダビンの強さ、そして友を見捨てず共に地獄へ足を踏み入れるユンギの友情が、この暗い物語の中で確かな光となっていました。新たな舞台「ムミョン高校」での彼らの運命がどうなるのか、物語の続きを想像させる見事な最終回だったと思います。

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