ついにジェハが自分の気持ちを認め、ダウンに告白しましたね!でも、そこに至るまでの道のりが、あまりにも痛くて、苦しくて…。早速、涙なしでは語れない第8話の展開を振り返っていきましょう!

役と現実が交差する、残酷な撮影現場

物語は、ダウン(チョン・ヨビン)が撮影中の映画のワンシーンを思い描く、少し未来の場面から始まります。書店で対峙する自分の役とソヨン(イ・ソル)の役。しかし、ダウンの想像の中では、相手役がジェハ(ナムグン・ミン)に変わっています。そこでソヨンはジェハに言い放つのです。「あなたは彼女を愛しているんじゃなくて、ただ可哀想なだけよ」と。この言葉は、この後現実の世界で、登場人物たちの心を深くえぐることになります。

現在の撮影現場。ダウンの病気のことを知ってしまったソヨンは、ジェハが自分ではなく、死を目前にしたダウンを選んだことに動揺を隠せません。

撮影が始まったのは、まさにあの書店のシーン。ダウンは役に入り込み、見事なアドリブを見せますが、それに対するソヨンの返答はあまりにも残酷でした。役のセリフにかこつけて、ダウンの現実を突き刺すような言葉を浴びせるのです。それはダウンの心を深く傷つけ、同時に、言ってしまった罪悪感からソヨン自身も現場を走り去ってしまいます。

ジェハは監督としてプロフェッショナルに徹しようとしますが、ソヨンはダウンに見せる顔との違いを「偽善者」と非難。誰の目にも明らかなジェハの“ダウンびいき”が、現場の空気をより一層重くしていきます。

すれ違う想いと、それぞれの優しさ

ダウンはソヨンと和解しようと必死に歩み寄りますが、「自分のやりたいことのために、周りを不幸にしている」と突き放されてしまいます。一方、ソヨンの元には元マネージャーのコ代理が現れ、二人の間にも昔のような関係を取り戻したいという、複雑な感情が流れます。

その夜、酒を飲んだジェハは、浜辺を散歩するダウンと出くわします。そこでダウンは、まっすぐに「あなたのことが好きだから」と、ジェハとソヨンの仲を心配している理由を告げるのです。このストレートな言葉に、ジェハは戸惑うばかり。

そんなジェハに、今度はコ代理が釘を刺します。「ソヨンを二度と傷つけないで」と。四角関係の矢印が、痛々しいほどに絡み合っていますね…。

明かされた誕生日と、ついに動いた想い

撮影のない休日。ジェハは、運転嫌いにもかかわらず、自らハンドルを握ってダウンを病院へ連れて行きます。その姿に、マネージャーのジュンビョンはジェハの恋心を確信するのでした。

病院で、ジェハはキム医師から偶然にも今日がダウンの誕生日だと知らされます。そして、ダウンの父であるイ医師からは、「あの子が一番明るく笑っている時が、一番辛い時なんだ」という、胸が張り裂けそうな言葉を聞かされるのです。

しかし、そんな二人の姿を、あのノ記者が目撃!写真を撮られ、プロデューサーのスンウォンに送られてしまいます。不穏な空気が漂いますね…。

病院からの帰り道、ダウンはジェハを亡き友人ウネの墓前に連れて行きます。ウネは、ジェハの母親であり、この映画の脚本家。二人はウネのために花束を作り、静かに手を合わせます。

その日の終わり、ジェハはダウンに誕生祝いの花束を渡します。「この脚本を書いてくれた母さんの気持ちが、君のおかげで分かった気がする」と感謝を伝えるジェハ。そして、ダウンの家では弟がケーキを用意して待っていました。「願い事は?」と聞かれ、「もう叶ったから」と微笑むダウン。その笑顔が切ない…。

そして、ついにその時は訪れます。

ダウンはジェハに電話をかけ、「一緒に夕日が見たい」と伝えます。その言葉に、ジェハはホテルから浜辺まで、ただひたすらに走る!

息を切らしながらダウンの元へたどり着いたジェハは、ついに自分の気持ちを抑えることができませんでした。

「君を好きになんてなるべきじゃない、そう否定しようとした。でも…好きなんだ」

そう告白し、二人はキスを交わすのでした。

『私たちの映画』第8話の感想

今回のエピソードは、登場人物一人ひとりの痛みが丁寧に描かれており、非常に見応えがありました。特に、撮影シーンで役柄と現実の感情がシンクロし、ダウンとソヨンがお互いを傷つけ合ってしまう場面は、見ていて胸が苦しくなりました。自分の余命を知りながらも「価値のあることをしたい」と願うダウンの必死さと、その自己中心的に見える行動に嫉妬と苛立ちを覚えてしまうソヨンの人間らしさ。どちらの気持ちも理解できるからこそ、二人の対立は深く心に刺さります。

また、ジェハがダウンの父親から「一番明るく笑う時が、一番辛い時」だと聞かされるシーンは、この物語の核心を突く重要な場面だと感じました。これまでダウンの前向きな姿に救われてきたジェハが、彼女の笑顔の裏にある計り知れない痛みと覚悟に触れた瞬間でした。だからこそ、ラストの告白とキスシーンは、単なる恋愛感情の高まりだけではなく、彼女のすべてを受け止めたいという、彼の決意の表れのように見えました。二人がこれからどのような未来を選ぶのか、静かに見守りたいと思います。

つづく