いやはや、今回の『青春ウォルダム』は息もつかせぬ展開でしたね!世子イ・ファンが絶体絶命のピンチに陥り、彼をめぐる人々の想いが激しく交錯する、まさに神回と言っても過言ではないでしょう。
絶体絶命!矢に射られたファンと、黒幕のほくそ笑み
物語は、右議政チョ・ウォンボの陰謀から始まります。自分の土地が増えたと祝杯をあげるウォンボは、世子イ・ファンがお忍びで市中に出かけているという情報を掴みます。護衛もいないと知ったウォンボは、これを好機とばかりに刺客を放ち、まんまとファンを矢で負傷させることに成功!
「重傷を負った世子が、あんな場所で手当てもできずに死ねば誰も気づくまい」と、ウォンボの邪悪な笑いが聞こえてきそうです。もともとは別の人物を狙ったはずが、思いがけず世子まで手にかけられるかもしれないと大喜び。本当に悪いヤツですね!
三人の絆と深まる謎
一方、矢を受けて倒れたファンを背負い、親友のハン・ソンオンと内官に扮したミン・ジェイは必死に医者を探し回ります。 真夜中にようやく見つけた薬屋で応急処置はしたものの、傷は深く予断を許さない状況。 しかも、ソンオンはファンの狙撃と同時に、ある一家が惨殺されたことを知り、刺客がファンの生死を確認しに戻ってくる危険性を察知します。
「すべて私のせいです…」と自分を責めるジェイ。 そんな彼女に、意識が朦朧としながらもファンは「お前のせいではない」と優しく声をかけ、ソンオンと共に生きていてくれたことに感謝を伝えるのでした。この三人の絆の強さには、胸が熱くなりますね。
宮殿での逆転劇!ファンの機転が光る
翌朝、ファンが朝講に現れないことを知ったウォンボは、ここぞとばかりに王様の前で「世子は国本でありながら、私的に外出し、仮病を使って朝講を休んだ!」と弾劾します。ファンはすでに死んだと確信していたのでしょう。
しかし、王と共に東宮殿へ乗り込むと、そこには何事もなかったかのように座っているファンの姿が!ウォンボの驚きと絶望に満ちた顔といったら…!見事な逆転劇に、思わずガッツポーズです。
皆が去った後、ファンは父である王に傷を見せ、今回の襲撃がウォンボの仕業である可能性を訴えます。王は息子の身を案じるあまり、これまで幽閉という形で守ろうとしていたのでした。親心もまた、複雑ですね。
「他に想う人がいます」ジェイの衝撃告白
ファンのそばで献身的に看病を続けるジェイ。 その姿を見ていたソンオンは、許婚であったジェイ(とは知らず、内官として見ていますが)がファンに向ける尋常ではない気遣いに、言いようのない疑念と嫉妬を抱き始めます。
そんな中、ファンはこれ以上ジェイを危険な目に遭わせられないと、ソンオンの元へ帰るよう命じます。しかし、ジェイはこれをきっぱりと拒否。そして、ファンに衝撃の事実を告げるのです。
「他に想う人がいるのです。だから、もう彼の元へは戻れません」
この告白に、ファンは言葉を失います。もちろん、その「想う人」が自分のことだとは夢にも思っていません。一方、ソンオンの家には、新たな世子嬪候補として彼の従妹がやってきており、運命の皮肉を感じさせます。
新たな事件の勃発
物語はこれだけでは終わりません。ジェイのかつての侍女チャン・ガラムは、ジェイが失くした腕輪の行方を追っていました。その腕輪は、ひょんなことから判書の娘の手に渡っていたのですが、なんとその娘が突然血を吐いて死んでしまうのです! 現場に駆けつけたファンとジェイは、彼女の腕にあの腕輪がはめられているのを発見し、愕然とします。
ファンの命を狙う陰謀、ジェイの切ない恋心、そして新たに発生した謎の死亡事件。すべての点が繋がりそうで繋がらない、まさに目が離せない展開で14話は幕を閉じました。
『青春ウォルダム 呪われた王宮』第14話の感想
今回は、物語の恋愛模様とミステリーが同時に大きく進展した、非常に見ごたえのある回でした。特に印象的だったのは、ミン・ジェイがファンに対して「他に想う人がいます」と告げた場面です。自分の正体を明かせない中で、精一杯の想いを伝えた彼女の切なさが胸に迫りました。その言葉の真意に気づかず、ただ戸惑うファンの姿も、二人の関係のもどかしさを際立たせています。また、許婚への想いと親友への忠誠心の間で揺れるハン・ソンオンの苦悩も丁寧に描かれており、彼の視点から見る三角関係の行方にも注目していきたいです。一方で、チョ・ウォンボの陰謀を鮮やかに切り抜けたファンの知略は痛快でした。しかし、ラストで判書の娘が謎の死を遂げ、ジェイの腕輪が関わっていることが示唆されたことで、物語は再び緊迫感を増しました。恋愛と陰謀、そして呪いの謎が複雑に絡み合い、物語の深みを一層増したように感じます。
つづく