チョ判書の娘が突然の死を遂げるという衝撃的な事件から幕を開けた今回。現場に駆けつけたイ・ファン(パク・ヒョンシク)一行でしたが、役人に阻まれ、キム・ミョンジン(イ・テソン)の検視は叶いませんでした。しかし、ファンは機転を利かせ、娘が身につけていた腕輪を密かに回収します。
萬年堂に戻り、一同が持ち帰った腕輪を調べると、なんとそれはかつてミン・ジェイ(チョン・ソニ)が持っていたものでした。これには一同驚愕! 特にミョンジンは、ジェイが男装した女性であることや、ファンの正体が世子であることに気づいていないため、「なぜ内官殿が腕輪を? まさか、あなたが世子様だったのですか!?」と見当違いの推理を披露し、土下座までしてしまう始末。ファンとジェイが必死で止める姿は、緊迫した中でも思わず笑ってしまうシーンでしたね。
一方、ジェイは自分の潔白を証明するためにも、侍女のチャン・ガラム(ピョ・イェジン)をそばに置いておきたいとファンに懇願します。ファンは彼女たちの身を案じながらも、その願いを聞き入れます。
そんな中、ジェイはかつて継妃の女官だったシム・ヨンが、自分に同じ腕輪をはめてくれたことを思い出します。そして、腕輪を詳しく調べた結果、中に仕込まれた小さな針から毒を仕込めるという恐ろしいからくりを発見しました。婚礼の宴でジェイがスープをよそう際、腕輪から毒が流れ出す…それが犯人の狙いだったのです。チョ判書の娘の死も、同じ腕輪を使った犯行である可能性が濃厚になりました。
時を同じくして、ジェイの許嫁であったハン・ソンオン(ユン・ジョンソク)は、彼女の無実を信じ、独自に調査を続けていました。たとえ世間から非難されようとも、ジェイへの想いは揺るがないソンオン。その一途な姿は胸を打ちます。
しかし、ファンとジェイの間には新たな壁が立ちはだかります。王から、右議政チョ・ウォンボの一派に対抗するため、名門である栄山韓氏との縁談を命じられてしまったのです。これは国と世子のためを思った政略結婚であり、ファンは断ることができません。ジェイへの想いを胸に秘めたまま、ファンは苦悩の決断を迫られます。
物語の終盤、衝撃の事実が明かされます。病状が悪化したミョンアン大君が、うわ言で「兄上(ウィヒョン世子)に桃を渡したのは私だ」と口走ってしまうのです。そして、その言葉を王が聞いてしまい…。
事件の真相に一歩近づいたかと思えば、新たな謎と登場人物たちの切ない運命が交錯する第15話。見どころ満載の回でした!
『青春ウォルダム 呪われた王宮』第15話の感想
今回は、事件の謎解きと登場人物たちの心の動きが絶妙に絡み合った、非常に見ごたえのある回でした。ジェイが腕輪のトリックを見破るシーンは、彼女の聡明さが光る痛快な場面でしたが、同時に家族を殺された悲しい記憶を呼び起こさせ、見ていて胸が締め付けられました。ファンが国婚を受け入れざるを得ない状況も、ジェイへの想いを知っているだけに、非常にもどかしく感じます。一方で、ソンオンの一途な愛もまた切なく、彼にも幸せになってほしいと願わずにはいられません。そして、いつも場を和ませてくれるミョンジンとガラムのやり取りは、シリアスな展開の中での貴重な癒やしです。最後にミョンアン大君が漏らした一言が、今後の物語にどのような影響を与えるのか、目が離せません。
つづく