ついに迎えた『ランニングメイト』最終回!白熱した生徒会長選挙の行方、そして主人公ノ・セフンをずっと苦しめてきたひき逃げ事件の真相は一体どうなるのか…。手に汗握る展開の連続だった第8話のすべてを、あらすじとネタバレで振り返っていきます!
選挙の結果、そして新たな疑念
長かった選挙戦がついに決着の時を迎えます。開票の結果、わずか3%の差で勝利したのは、クァク・サンヒョン陣営でした!
歓喜に沸くサンヒョンと仲間たち。一方で、惜しくも敗れたヤン・ウォンデ陣営は悔しさをにじませながらも、互いの健闘を称え合います。勝者と敗者、それぞれのドラマが交錯する中、副会長に当選したセフンは、なぜか晴れない表情を浮かべていました。
その頃、セフンの母親が、ひき逃げ事件の目撃者として警察に協力していました。犯人が乗っていたバイクのナンバープレートを外す二人組を見たというのです。警察が提示した写真から、その一人がサンヒョンである可能性が浮上。セフンは母親からその話を聞き、衝撃を受けます。
自分が被害者となったあの事件に、まさか自分の”ランニングメイト”であるサンヒョンが関わっていた…?
セフンはシン先生にこの事実を訴えますが、先生は逆に、セフンが過去にライバル陣営の不正の証拠を隠滅しようとしたことを指摘。「お前は選挙に勝つためなら何でもするサイコパスなのか?」と厳しく問い詰められ、セフンは言葉を失ってしまいます。
友情の崩壊、そして衝撃の告白
真実を確かめるため、セフンはサンヒョンの自宅で開かれていた当選祝いのパーティーに乗り込みます。
「なぜ俺を副会長候補にしたんだ?」
セフンのまっすぐな問いに、サンヒョンは最初ははぐらかしますが、問い詰められるうちに、ついに本性を現します。
「お前みたいな負け犬が必要だったんだよ!同情票を集めて、俺たちの人気とのバランスを取るために!」
その言葉は、セフンの心を粉々に打ち砕きました。自分がただの”捨て駒”だったという残酷な真実。そしてセフンは、ひき逃げ事件も、自分を陥れるためにサンヒョンたちが仕組んだことだと確信します。
「証拠だってあるんだぞ!」
激しい口論は乱闘に発展。セフンはサンヒョンたちの会話を録音していたスマホを、証拠として窓から投げ捨てます。外には通報で駆けつけた警察官たちが…。サンヒョンたちの卑劣な会話が録音されたスマホは、皮肉にも警察の手に渡り、セフンは警察に連行されてしまうのでした。
セフンが選んだ道
この一連の事件の後、セフンは学校を去ることを決意します。友人たちに見送られ、校門を出るセフン。彼が選んだのは、”中退”という道でした。
「昔の自分には戻れない」
選挙戦を通して、彼は良くも悪くも変わってしまったのです。
数ヶ月後、かつての仲間だったジェウォンが高級車でセフンを迎えに来ます。ジェウォンは俳優のマネージャーとして成功しているようでした。二人は母校を訪れ、懐かしい景色を眺めます。
「後悔してないか?」と問うジェウォンに、「学校がすべてじゃない」と答えるセフン。彼の表情には、後悔ではなく、未来を見据える強さが宿っていました。
まだ具体的な将来の計画はないけれど、セフンは学校という小さな世界から飛び出し、自分の足で走り始めます。ジェウォンに促され、校門から走り出すセフン。その姿は、まさに新たな人生の”ランニングメイト”を見つけ、スタートラインに立った瞬間を描いているようでした。
『ランニングメイト』最終回 第8話の感想
選挙という目標のためにがむしゃらに走り続けた少年たちの青春は、あまりにもほろ苦い結末を迎えました。特に、自分が信じていた仲間に「同情票を集めるための捨て駒」だったと告げられるシーンは、セフンのアイデンティティが崩壊する音まで聞こえてくるようで、胸が締め付けられました。しかし、本作が素晴らしいのは、安易な和解や成功物語で終わらせなかった点です。すべてを失い、学校という社会からドロップアウトしたセフンが、それでも自分の足で新たな一歩を踏み出すラストシーン。そこには、痛みを知ったからこその強さと、かすかな希望が確かに描かれていました。現実の厳しさと、それでも前を向く若者の再生を描いた、深く心に残る最終回だったと感じます。