ついにこの日が来てしまいましたね…!毎回息をのむ展開で私たちを翻弄してきたドラマ『メスを持つハンター』が、ついに最終回を迎えました。天才法医学者ソ・セヒョンと、連続殺人鬼である父ヤン・ジュンギョン(ジョギュン)の長きにわたる因縁。そして、彼女を信じ続けた刑事チョン・ジョンヒョン。すべての物語が、ここに完結します。

今回は、衝撃と感動が入り混じった最終回第16話の全貌を、私の興奮そのままにお届けします!

父との最終対決、そしてセヒョンの悲しい決断

物語は、セヒョンの父ジョギュンが彼女を呼び出した場所から、緊迫の最終章へと突入します。そこは、かつて彼らがイ・ジョンミを埋めた、忌まわしい記憶の場所でした。ジョギュンは「お前を理解できるのは私だけだ」と、セヒョンに共に来るよう誘います。しかし、彼女がその手を取ることはありませんでした。

一方、刑事のチャンジンたちは船主が殺害されたことを突き止め、ジョギュンの行き先を特定。すぐさま現場へと向かいます。その頃、ジョンヒョンは必死にセウンの行方を追っていました。

ドラム缶の中に閉じ込められ、絶体絶命のセウン。しかし、彼女は姉セヒョンから渡された腕時計の緊急ボタンを思い出します。その小さな希望の光がジョンヒョンの元へ届き、彼はチームと共に現場へ急行。まさに間一髪のところで、セウンは無事に救出されました。

その頃、セヒョンは父から逃れるため、そして長年の苦しみに終止符を打つため、驚くべき行動に出ます。病院から持ち出した薬を一気に呷ったのです。慌てて彼女を背負う父。しかし、それはセヒョンの仕掛けた罠でした。彼女は背負われながら、隠し持っていた注射器を父の首筋に突き立てます。

地面に崩れ落ちるジョギュン。「お前が他の人にしたように、切り刻んでやる」と、セヒョンはメスを手にします。憎しみと悲しみに満ちた彼女が、まさに父に刃を向けようとしたその時、チャンジンが駆けつけます。「セウンは無事だ!」その一言で、セヒョンは我に返り、復讐の刃を止めました。そして、自らチャンジンに手錠をかけさせるのでした。

それぞれの未来へ…罪の清算と新たな一歩

事件後、セヒョンは検視報告書偽造の罪で裁判にかけられることになります。しかし、ジョンヒョンは彼女に、父への攻撃は正当防衛と見なされるだろうと伝えました。

セヒョンは病院で意識を取り戻した母と再会します。母は娘の顔をはっきりと認識し、その苦労を察して「すべて大丈夫よ」と優しく抱きしめました。

時が流れ、ジョンヒョンは所轄の警察署で窃盗犯を捕まえるなど、刑事としての日々を送っていました。そんな彼が街で見かけたのは、セウンの新しい制服を買いに来たセヒョンとセウンの姿。セウンの名札は「ユン・セウン」から「ソ・セウン」へと変わり、姉妹が新たな人生を歩み始めたことを示していました。

一方、すべての元凶であるジョギュンは刑務所に収監されます。独房の中でセヒョンの幻覚を見て不気味に笑う彼の姿は、犯した罪の重さと、その哀れな末路を物語っていました。

物語のラストシーン。セヒョンは、かつてウンソを埋めた場所を訪れます。そこには、小さな植物が芽吹いていました。セヒョンはウンソに心からの謝罪と感謝を伝え、静かにその場を後にするのでした。

『メスを持つハンター』最終回 第16話の感想

重く、苦しいテーマを扱いながらも、最後には確かな希望の光を見せてくれた、見事な最終回でした。セヒョンが犯した罪は法によって裁かれ、しかし、彼女が長年抱えてきた苦しみと、父から自分と妹を守るための抵抗は正当防衛として認められるという結末は、非常に現実的で納得のいくものでした。何より、彼女が復讐の連鎖を断ち切り、自らの手で未来を掴み取ったことに深い感動を覚えます。母との和解、そして何よりも大切な妹セウンと共に新しい姓を名乗り、穏やかな日常を取り戻していく姿には、胸が熱くなりました。悪がその罪にふさわしい末路を迎え、傷ついた人々が再生していく。この物語が伝えたかった「赦し」と「再生」のテーマが、ウンソを埋めた場所に芽吹いた小さな命によって象徴されているようで、静かな余韻が心に残りました。

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