第2話は、ジョンヒョンの相棒チャンジンが、近所でも顔なじみのチェさんのクリーニング店にいる場面から始まります。彼らは、殺害された被害者イ・ヨンジュが、生前にストーカー被害を届け出ていたことについて堂々と話し合っています。そこへソ・セヒョンが現場検証に来ると聞き、チェさんはどこか嬉しそうな表情を浮かべるのでした。

場面は変わり、国立科学捜査研究院。キム・ミョングァン院長は、ヤン・ジュンギョン医師に対し、ナム・スンヒョプの事件を薬物ではなく暴行事件として処理するよう指示します。ジュンギョンは、同僚のオ・ミノが今日中にセヒョンを説得するだろうと答えます。

その頃、セヒョンとミノはジョンヒョンと共に事件現場を訪れていました。セヒョンは、遺体の状況がまるで犯人による「見せ物」のようだと呟きます。そして、遺体を運ぶには大型車が必要だったはずだと指摘し、近くの防犯カメラがその車を捉えている可能性を示唆しました。

ソウルへ戻るバスの中で、ミノは例のナム・スンヒョプ事件を持ち出し、事実とは異なる解剖報告書を承認するようセヒョンに迫りますが、彼女はこれをきっぱりと拒絶。この時、顔の見えない謎の男が同じバスに乗り込み、二人の会話を盗み聞きしていました。バスを降りたセヒョンと、そしてジョンヒョンのもとには、キム・ヒョンスと名乗る記者から電話がかかってきます。

その後、セヒョンは母親の入院する病院へ。しかし、母親は娘の顔を覚えていない様子です。その一方で、帰宅途中だったミノが、あのバスの男に襲われるという衝撃の展開が待っていました。男はミノに何かを注射し、首を折って殺害してしまいます。

まもなく、イ・ヨンジュ殺害事件のニュースが世間を騒がせます。警察がストーカーを野放しにしていたという報道で、警察署内はパニックに。ジョンヒョンの部下たちは、彼が情報をリークしたのではないかと激しく非難します。

ジョンヒョンから進捗を尋ねられたセヒョンは、何も見つからないと答えますが、その直後、遺体に残された「ブラシで何かを清掃した痕跡」という重要な手がかりを発見。ジュンギョンに相談すると、遺体から特殊なキノコが検出されたという報告書を渡されます。セヒョンは、大学時代に保存状態の悪い遺体から生えたキノコをブラシで洗浄した経験があると語りますが、彼女の脳裏をよぎるフラッシュバックは、それが大学での出来事ではないことを示唆していました。

セヒョンが過去の記憶の断片に苦しむ中、手がかりは彼女を「死んだはず」の過去の人物へと導いていきます。そしてラスト、一人の少女が血の滴るスーツケースを引きずって歩くという、不気味なシーンで第2話は幕を閉じるのでした。

『メスを持つハンター』第2話の感想

第2話は、物語の謎が一気に深まる回でした。単なる猟奇殺人事件の捜査に留まらず、警察や国科捜内部に渦巻く圧力や隠蔽工作が描かれ、主人公セヒョンが置かれた孤立した状況がより鮮明になりました。彼女が時折見せる過去のフラッシュバックは、現在の事件とどう結びついていくのか、非常に興味をそそられます。特に、同僚ミノの突然の死は、犯人が捜査のすぐそばにいることを示唆しており、緊張感を一気に高めました。ラストの少女とスーツケースのシーンは、美しさと不気味さが同居しており、このドラマが単純な善悪の物語ではないことを予感させます。複雑に絡み合った人間関係と、セヒョンの封印された過去の謎から目が離せません。

つづく