第20話は、これまで張り巡らされてきた伏線が一気に動き出し、息もつけない展開でしたね。チェリンの運命が、まるで崖から突き落とされるように急転直下していく様子を、早速振り返っていきましょう!

計画は失敗に…ピルドゥ失踪とヨンジュの混乱

物語は、チェリンが計画したピルドゥとの密会シーンから緊迫のスタート。キム室長がドアのすぐ外にいるという絶体絶命の状況を、チェリンは機転を利かせてなんとか切り抜けます。しかし、肝心のチョ・ピルドゥは約束の場所に現れませんでした。

その頃、ピルドゥはハ・ヨンジュに強引に接触を図っていました。「君の名前も家族も、全部偽物だ!」と衝撃の事実を告げますが、パニックになったヨンジュは彼を振り切り、逃げ出してしまいます。ピルドゥは群衆の目が集まる中でその場を去りますが、その直後、謎の黒いバンに無理やり乗せられ、どこかへ連れ去られてしまいました。

ピルドゥが現れないことに激怒したナ・ヘグム会長は、彼を詐欺で刑務所に入れると息巻きます。一方、ピルドゥに襲われたショックで道端に倒れ込んでしまったヨンジュ。偶然通りかかったペク・ドフンに助けられ、なんとパク・ヘランの部屋で介抱されることに。朦朧とする意識の中、ヨンジュの脳裏には幼い頃の身代わりになる儀式の光景がフラッシュバックし、思わずヘランに向かって「ママ…」と呟いてしまうのでした。

暴かれる本性、そしてテサン会長の陰謀

ヨンジュの母、ト・ヒョンスクは、娘の様子がおかしいこと、そして訪ねてきたヘランから娘の誘拐話を聞かされ、過去の罪が暴かれる恐怖に震えます。彼女の過剰な反応に、ヨンジュもまた自身の過去に疑問を抱き始めるのでした。

その夜、チェリンは夫であるムン・ジェサンの恐ろしい本性を目の当たりにします。遊び人の仮面を脱ぎ捨てたジェサンは、「チャ・ウニョクとの関係を嗅ぎつけたら、ただじゃおかない」とチェリンを脅迫。これまでとは全く違う冷酷な表情に、チェリンは自分がとんでもない男と結婚してしまったことを悟ります。

時を同じくして、太平洋化粧品の株価は不自然なほどに暴落していました。チェリンは、一連の不可解な出来事の裏に、テサングループのムン・テサン会長がいることを突き止めます。テサンとジェサンの親子は、太平洋化粧品の株を買い占め、会社を丸ごと乗っ取る計画を着々と進めていたのです。

絶望の淵へ…金庫に隠された残酷な真実

ついにテサン親子が太平洋化粧品に乗り込んできます。彼らは、チェリンが養女であることをネタに婚前契約違反を突きつけ、投資金の即時返還を要求。これは、会社を乗っ取るための最後の一手でした。

チャ・ウニョクからの緊急連絡を受けたチェリンは、急いでムン家の隠し金庫を開けます。そこで彼女が見たものは、太平洋化粧品の合併計画書、そして…自分と育ての親であるミン夫妻との「DNA不一致」を示す鑑定書でした。

すべては仕組まれていた罠だったのです。テサン親子は、チェリンが養女であることを最初から知った上で、この巨大な陰謀を計画していたのでした。信じていたものすべてに裏切られたチェリンは、その場で愕然と立ち尽くすしかありませんでした。

『かくれんぼ』第20話の感想

今回のエピソードは、登場人物たちが抱える秘密と嘘が、まるで時限爆弾のように次々と爆発していく回でした。特に、これまで必死に会社と家族を守ろうと戦ってきたチェリンが、最大の味方だと思っていた婚家から、最も残酷な形で裏切られる展開には胸が締め付けられます。彼女が金庫の中でDNA鑑定書を発見した時の絶望は、画面越しにも痛いほど伝わってきました。一方で、記憶の断片が蘇り始めたヨンジュの存在が、この膠着した状況を動かす鍵になるのかもしれません。悪役であるムン・テサン親子の計画の周到さと非情さが、物語に一層の深みと緊張感を与えています。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、誰を信じ、誰を疑うべきか、ますます目が離せない状況になりました。

つづく