いやはや、とんでもない展開になってきましたね!『かくれんぼ』第21話、もはや息つく暇もありませんでした。今回は、これまで水面下で進んでいたテサン会長の恐ろしい計画が、ついにその牙をむき出しにする回でした。

すべては計画通り…ムン・テサンの底知れぬ悪意

物語は、チェリンがテサンの隠し部屋に忍び込む、あの緊迫したシーンから始まります。そこでチェリンが見つけたのは、なんとテサンの声が吹き込まれたテープレコーダー。その内容は「お前は偽物だ」とチェリンを嘲笑うものでした。そう、テサンはすべてお見通しだったんです!

驚くべきことに、テサンはチェリンとジェサンの結婚が決まる前から、チェリンがミン家の養女であることを見抜いていました。きっかけは、太平洋化粧品の株の配分。溺愛されているはずの孫娘チェリンが株を全く所有していないことを不審に思い、両家の顔合わせの際にチェリンたちの使ったコップを回収させ、DNA鑑定まで行っていたのです。なんという用意周到さ、そして悪意! 彼の狙いはただ一つ、太平洋化粧品を根こそぎ乗っ取ることだったんですね。

会社の投資金返還を盾に、太平洋化粧品の株を要求するテサン。まさに、罠にかかった獲物をいたぶるようなやり口です。

四面楚歌のチェリン、唯一の光は…

さらにチェリンを恐怖のどん底に突き落としたのが、隠し部屋の金庫で見つけたジェサンの元妻たちの遺影と、空の額縁。これは、チェリンの未来を暗示しているとしか思えません。彼女たちがテサンによって自殺に追い込まれたという事実を知り、チェリンは自分の運命を悟って慄然とします。

頼みの綱である祖母のヘグムは、会社の危機を救うためならと「地獄でも耐えろ」とチェリンを文家に送り返そうとする始末。挙句の果てには、自分に逆らったチェリンを「不吉なもの」と罵り、塩をまいて追い払おうとするのですから、もう言葉もありません。ヘグムにとってチェリンは、行方不明になった本当の孫スアの身代わりであり、自分の罪悪感を紛らわすための道具でしかなかった、ということが残酷なまでに浮き彫りになりました。

そんな絶望的な状況のチェリンを支えるのが、やはりウニョクでした。彼の家で、テサンの秘密資金に関する録音を聞かされ、さらにジェサンの公金横領の証拠があることを知らされます。チェリンが「どこにも私の居場所はない」と泣き崩れるシーンは、本当に胸が痛みました。そんな彼女を優しく抱きしめるウニョク。この二人の絆だけが、唯一の救いです。

一方、ジェサンは探偵を雇ってチェリンとウニョクの密会写真を撮らせ、嫉妬に狂います。ウニョクに靴を磨かせるという屈辱的な嫌がらせをするシーンは、彼の器の小ささがよく表れていましたね。

物語のラスト、チェリンは恐怖を乗り越え、会社を守るために再び文家へ向かう決意を固めます。彼女の戦いは、まだ始まったばかりです!

『かくれんぼ』第21話の感想

今回のエピソードは、各キャラクターが隠していた本性を一気に露わにした回だったと感じます。特にムン・テサン会長の悪魔のような策略には、ただただ戦慄しました。結婚前からすべてを知り、チェスのように駒を進めていたとは、その執念と冷酷さに背筋が凍る思いです。そして、これまでも非情さを見せていたナ・ヘグムの言動は、ついに人の心を失ったかのような領域に達しました。実の孫の身代わりとして、すべての罪をチェリンに押し付け、地獄へ行けと命じる姿は、見ていて本当に辛かったです。そんな極限状況の中で、絶望に打ちひしがれながらも、会社と自分自身のために戦うことを決意したチェリンの強さには心を打たれました。彼女がこれからどう反撃していくのか、その一点に希望を託して見守りたいと思います。

つづく