いやはや、今回の『かくれんぼ』も息をつく暇がありませんでしたね!真実の輪郭が少しずつ見えてくるたびに、登場人物たちの運命が残酷な方向へと捻じ曲げられていく…。まさに韓国ドラマの真骨頂です。それでは、さっそく第25話の衝撃的な展開を振り返っていきましょう!

チェリンの確信、ヨンジュこそが本物の「ミン・スア」

物語は、チェリンがヨンジュの正体に気づき始める、あの緊張感あふれるシーンから始まります。ヨンジュが口ずさんでいた歌…それは、かつて本物のスアだけが知っていたはずの歌でした。チェリンが問い詰めても、ヨンジュは「あなたに話す義理はない」と一蹴。しかし、この一件でチェリンの心には、疑念が確信へと変わる大きな種が蒔かれたのです。

その疑いは、母ヘランとの食事でさらに深まります。ヘランは「ヨンジュさんとは本当に気が合うの。まるで本当の娘みたいに…」と無邪気に語ります。その言葉は、長年ヘランとの間に埋まらない溝を感じてきたチェリンの心を、鋭くえぐるのでした。

オフィスに戻ったチェリンは、ヨンジュの個人資料とDNA鑑定書を並べ、パズルのピースをはめるように真実へと近づいていきます。そして、決定的な証拠を掴むため、ヨンジュの養母であるト・ヒョンスクの店へ。スアの幼い頃の写真を見せると、ヒョンスクは「なぜこの写真を!?」と激しく動揺。誘拐犯であるチョ・ピルドゥの名前を口走りながら、錯乱状態に陥ります。その姿を見て、チェリンの顔からは血の気が引いていくのでした。ヨンジュこそが、自分が成り代わってきた本物の「ミン・スア」なのだと…。

最悪の出会い!祖母ヘグム、実の孫に平手打ち

一方で、何も知らない二人の人物が運命のいたずらに翻弄されます。

一人は、占い師に「失った孫娘がもうすぐ帰ってくる」と言われ、上機嫌の祖母ナ・ヘグム。

もう一人は、母のように慕うヘランのために手料理を届けに来たハ・ヨンジュ。

ミン家の前で鉢合わせした二人。しかし、ヘグムはヨンジュの顔を見るなり、眉をひそめます。「身分の低い女が何の用だ!」と罵声を浴びせ、あろうことかヨンジュが持ってきた麺料理を地面に叩きつけ、さらに足で蹴り飛ばす始末!

あまりの仕打ちにヨンジュが「母を侮辱するなんて!」と謝罪を求めると、逆上したヘグムはヨンジュの頬に強烈な平手打ちを食らわせます!まさにその瞬間、駆けつけた養母ヒョンスクがその光景を目撃。娘を傷つけられた怒りから、ヘグムの髪を掴んで大乱闘を繰り広げるという、とんでもない事態に発展してしまいました。

それぞれの決意と策略

この一件で、登場人物たちの心は大きく動きます。

  1. ナ・ヘグム: 実の孫とは知らずにヨンジュを「下賤な血筋」と罵り、キム室長に会社から追い出すよう命じます。その憎悪は凄まじいものです。
  2. ハ・ヨンジュ: ヘグムからの屈辱と、自分のために泣き崩れる養母の姿を見て、深く傷つきます。
  3. ミン・チェリン: 真実を知りながら、自分の地位を守るため、ヘグムの命令を口実に「私がヨンジュを追い出します」と申し出るという非情な決断を下します。ヘグムが実の孫を罵る姿を、彼女はどんな思いで見ていたのでしょうか。
  4. ムン・ジェサン: チェリンに会社を取り返された屈辱をバネに、父テサンに「自分の力で会社を奪い返す」と力強く宣言。これまでのお調子者の姿は消え、覚醒の兆しを見せます。

物語のラスト、チェリンは父にチャ・ウニョクを紹介します。自分の地位を守るため、そして複雑に絡み合った運命を乗り越えるため、彼女は新たな協力者を得て、次の一手を打とうとしていました。

『かくれんぼ』第25話の感想

運命の皮肉とは、まさにこのエピソードのためにある言葉かもしれません。血縁を何よりも重んじるヘグムが、実の孫であるヨンジュを自らの手で貶め、罵倒する姿は強烈な印象を残しました。その一方で、身代わりであるチェリンには一時的な優しさを見せるのですから、その歪んだ愛情と執着には言葉を失います。

そして、真実を知ったチェリンが下した決断。自分の築き上げてきたものを守るため、本物のスアであるヨンジュを排除しようとする彼女の姿は、悪女でありながらも、そう生きるしかなかった彼女の孤独と悲しみを浮き彫りにします。登場人物それぞれが、屈辱や絶望をバネに新たな決意を固める姿が描かれ、物語が大きく動き出す予感をさせました。静かな緊張感と激しい感情のぶつかり合いが巧みに描かれた、見応えのある回でした。

つづく