いやはや、今回の『かくれんぼ』は息つく暇もありませんでしたね!全ての点が線で繋がり、これまで隠されてきた衝撃の真実が次々と暴かれていく、まさに神回と言える展開でした。それでは早速、第42話の濃厚すぎる内容を振り返っていきましょう!
物語は、スアがジェサンの策略にまんまとハマってしまう場面から始まります。会社の経営権が危うくなるほどの重大な契約とは知らずにサインしてしまったスア。父に「会社を潰すために入ってきたのか!」とまで罵られ、ただただ呆然とするしかありません。自分が犯したミスの大きさに、彼女は言葉を失います。
その頃、ウニョクとチェリンは、それぞれ別の角度からキム室長の謎に包まれた過去へと迫っていました。ウニョクは怪しげなバイクの男を追ってある祈祷師の元へ。一方のチェリンも、キム室長こそが祖母ヘグムがかつて養女にした「キム・ソネ」ではないかと確信し、本人に直接対決を挑みます。
そして、ついに祈祷師の口から、キム室長の壮絶な過去が語られるのです。なんとキム室長もまた、かつてチェリンと同じように、ヘグムの孫の厄災から守るための「厄除け」として養護施設から引き取られた少女だったのです。真実を知って逃げ出した彼女は交通事故に遭い、ヘグムに見捨てられるという非情な仕打ちを受けました。未婚のままチェリンを産んだ彼女は、自分と娘の人生を狂わせたヘグムへの復讐だけを胸に生きてきたのでした。
この事実を知ったウニョクは、ヘグムの人間性を超えた身勝手さに衝撃を受けながらも、実の娘であるチェリンに同じ運命を背負わせたキム室長の行為を許すことができません。
さらにチェリンは、キム室長がヘランの薬をすり替え、長年にわたって彼女の精神を蝕んでいたという恐ろしい事実も突き止めます。しかし、キム室長はウニョクの秘密を盾にチェリンを脅し、その場を悠々と去っていくのでした。病室では、全てを聞いていたヘランが恐怖に震えながら目を覚まします。
絶望の淵に立たされたスアは、自分を騙したジェサンに怒りをぶつけますが、逆に「君には会社を経営する能力などない」と冷たく突き放されてしまいます。傷ついた彼女がたどり着いたのは、実の母ヒョンスクの元でした。ずっと会いたかった娘の帰りを、ヒョンスクは涙で迎えるのでした。
物語はクライマックスへ。全ての真相を掴んだジェサンは、チェリンとウニョクを呼び出し、揺さぶりをかけます。ジェサンがチェリンに真実を告げようとしたその瞬間、ウニョクが割って入り、自らの口でチェリンに告げるのです。「キム室長が、あなたの実のお母さんだ」と。
あまりの事実に言葉を失うチェリン。彼女はキム室長と会う約束を取り付けます。待ち合わせ場所で、「あなたが…私の本当のお母さんなの?」と震える声で尋ねるチェリン。キム室長が驚きに目を見開いたその時、物陰からその様子を伺っていたウニョクが何者かに背後から襲われ、その場に崩れ落ちるのでした。
『かくれんぼ』第42話の感想
今回のエピソードは、登場人物たちの隠された過去と現在の行動が複雑に絡み合い、物語の核心に一気に迫る見事な構成でした。特に、キム室長の行動原理が長年の復讐心にあったことが明かされたシーンは圧巻です。彼女は単なる悪役ではなく、ナ・ヘグムという絶対的な存在によって人生を歪められた、深い悲しみを背負う一人の女性だったのですね。その復讐のために実の娘さえも駒として利用してしまう歪んだ母性には、同情と同時に恐ろしさを感じずにはいられません。
また、自分が信じてきた人生そのものが、母の復讐計画の一部であったと知ったチェリンの衝撃は計り知れないでしょう。そして、その事実を誰よりも先に知りながら、彼女を傷つけまいと苦悩し続けたウニョクの姿もまた、胸に迫るものがありました。それぞれのキャラクターが抱える痛みや業が浮き彫りになり、物語に一層の深みを与えた回だったと感じます。
つづく