今回は、始まったばかりの新作ドラマ『モーテル・カリフォルニア』の第1話について、熱く語っていきたいと思います。初恋、再会、そしてちょっと不思議な要素…これはもう、ハマる予感しかしません!

第1話「初雪の約束」あらすじ(ネタバレあり)

物語は、少女時代のガンヒが森の中でいじめられているシーンから始まります。しかし彼女は怯むどころか、いじめっ子から友達を守るように立ちふさがり、まるで予期していたかのように、いじめっ子の近くの木に雷が落ちるのです。不気味に微笑むガンヒ…彼女には何か特別な力があることを匂わせる、印象的なオープニングでした。

場面は変わり、ガンヒの父チ・チュンピルが、青年ヨンスに現金入りの封筒を渡しています。「これをガンヒに」と。ぶっきらぼうながらも娘を想う父親の姿が垣間見えます。

その頃、当のガンヒは「もうここには戻らない」と、ソウル行きの最終バスに乗る決意を固めていました。「ここ」とは、彼女の父が経営する寂れた『モーテル・カリフォルニア』のこと。停電で真っ暗なモーテルでヨンスと会ったガンヒは、20歳の誕生日を翌日に控え、とんでもないことを口にします。

「私と寝てくれない?」

「自分が最初の人になりたい」と、ガンヒはヨンスにキスをします。彼女は、誰も自分のことを知らない場所へ行きたかったのです。二人は一夜を共にし、その後、ヨンスはガンヒの父から預かった封筒を渡します。中には「避妊しろよ」という父からのメモが入っていて、思わず笑ってしまいました。切ない場面なのに、ユーモアを忘れないのが韓ドラらしいですよね。

バス停での別れ際、ガンヒはモーテルの部屋にあった巨大なテディベアを売って、妊娠中の猫「チャーリー」のために使ってほしいとヨンスに託します。そして、ソーダの缶に小さな家の絵を描き残し、彼女は故郷を去っていきました。

そして、時は2023年へ。すっかり痩せて大人になったヨンスは、故郷で獣医として働いていました。彼は今でもガンヒを想い続け、週末ごとにソウルへ通い、偶然の再会を期待しているのです。一途な想いが切ないですね…。

一方、ソウルで暮らすガンヒは、建設現場で働いていました。かつてはインテリアデザイナーを目指していましたが、地方大学出身という学歴の壁に阻まれ、夢を諦めかけていたのです。しかし、新しい現場管理者ファン・ジョングとの出会いが彼女の運命を変えます。ジョングに才能を見出されたガンヒは、デザイン会社「モーメント」でインターンとして働くチャンスを得ます。

クライアントとの打ち合わせの日、ガンヒは偶然にも、ヨンスが友人のハンウとコーヒーを飲んでいるカフェの近くを通りかかります。ヨンスは彼女の姿に気づきますが、あまりの驚きに凍り付いてしまい、声をかけることができませんでした。惜しい!

しかし、仕事は上手くいきません。ガンヒのデザインは社長に侮辱され、事実上クビを宣告されてしまいます。学歴で人を判断する社長に怒りを爆発させたガンヒは、会社を飛び出します。傷心のまま帰りの電車に乗る彼女の脳裏に、初雪の日のヨンスとの思い出が蘇ります。「初雪を10回食べたら、初恋の人と結婚できるんだって」そう言って雪を食べる幼いヨンスに、ガンヒは「私と結婚して」と告げたのでした。

その頃、故郷ではヨンスが祖父の最期を看取っていました。葬儀の場に、10年も音信不通だったガンヒが現れるとは誰も思っていませんでした。しかし、彼女は来たのです。呆然とする親戚たちの中、ヨンスはまっすぐに彼女のもとへ歩み寄り、強く抱きしめます。突然の抱擁に驚くガンヒでしたが、すぐにその腕の主がヨンスであることに気づくのでした。ここで第1話は幕を閉じます。最高の引きですね!

『モーテル・カリフォルニア』第1話の感想

過去と現在のシーンが巧みに行き来し、二人が離れていた10年という歳月の重みと、変わらない想いが丁寧に描かれていたのが印象的でした。特に、ソウルでの生活に疲れ果てたガンヒと、故郷で彼女を待ち続けるヨンスの対比が、物語に深い奥行きを与えています。一夜を共にした高校時代の切ない別れと、10年ぶりの葬儀場での突然の再会という、感情の振れ幅が大きい展開には、心を鷲掴みにされました。ガンヒが持つ不思議な力や、彼女を取り巻く個性的な人々の存在も、今後の物語にどう関わってくるのか気になります。単なる初恋ロマンスに留まらない、人間ドラマとしての深みを感じさせる素晴らしい初回でした。

つづく